モデルプレスのインタビューに応じた今市隆二&登坂広臣(C)モデルプレス

<三代目JSB今市隆二×登坂広臣インタビュー>共に歩んだ10年&初合同ドームツアーを振り返る「それが臣の変化したところ」「さすがに想像していなかった」

2020.07.01 07:00

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのボーカル・今市隆二(33)と登坂広臣(33)が、2020年1月~2月にかけ開催した2本立て合同ドームツアーのLIVE DVD&Blu-ray『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI/HIROOMI TOSAKA』を7月1日にリリース。モデルプレスではインタビューを実施し、ドームツアーの秘話をはじめ、デビュー10周年イヤーにちなみ当時の思い出を振り返ってもらった。

  

今市隆二×登坂広臣「SPECIAL SHOWCASE」インタビュー

2人にとってソロとして初の試みとなったドーム公演は、3都市9公演で約25万7000人を動員。赤(今市)と青(登坂)、太陽(今市)と月(登坂)と言われるほど全く異なる魅力を持った2人が、個性を活かしたステージを展開した。

グループとして何度も立ってきたドームのステージに初めてソロとして降り立ち、観客を熱狂させたその舞台裏とは――

今市隆二&登坂広臣が唯一話し合って決めたことは?初合同ドームツアー秘話

― 2018年にはそれぞれソロでアリーナツアーを開催されましたが、今回は規模を拡大し合同ドームツアーに。まずは、ドームというステージだからこそこだわった点を教えて下さい。

今市:アリーナとは規模感が違うので、空間の埋め方に気をつけました。ツアー前の仮組みでは「ドームのステージは三代目でもたくさん立っているので違和感ないだろう」と思っていたんですけど、実際1人で立ってみると「めちゃくちゃデカイな」と思ったことを今でも鮮明に覚えています。三代目のときよりバックダンサーをしぼってタイトな魅せ方をしたので、1時間半魅せきるためにどう空間を使うかということは考えました。

登坂:前回のアリーナツアーと比べると単純にお客さんの数が多いですし、普段7人で発しているパワーを1人で背負うとなるとパワーの使い方が違うなと思ったので、そこを特に意識しました。オーディエンスの方たちとのパワーのぶつかり合いじゃないですけど、普段7人で返しているパワーを1人で返すことになるので、そのやりとりが重要だなという思いが強かったです。

― ライブは2部構成でしたが、2人で話し合って決めたことはありますか?

今市:順番くらいですかね?「どうする?」って。初日は自分からスタートしたんですけど、2日目は(EXILE)HIROさんも含めて話をして、前後入れ替えました。それくらいだよね?

登坂:うん、そうだと思う。曲調や音楽性の違いがあるので、僕が最初に出た方がいいという話しになりました。作る過程も全く見ていなかったですし、セットリストも全く知らなかったですし(笑)、ライブがスタートするまでお客さんの目線と同じだったんです。

― これまでのイメージから今市さんでスタートすると思っていたので、まず順番に驚きました。

今市:そうですよね。何となく自分からというのはありました。ほかにも、日によってテレコ(交互)にしようという話も出ました。

登坂:場所、公演によって「前の日に決めよう」とか。スタッフさん的に入れ替えはどちらが先頭に来ても変わらないと聞いていたので、「だったらバラバラでやろうか。(サプライズとして)お客さんも楽しめるよね」と。

今市:そういうやり方も面白いなと思っていたんですけど、結果的に色々と話す中で2日目から固定することになりました。

― それ以外は本番までお互いの構成、演出など全く情報を知らなかったということでしょうか?

今市・登坂:全く。

― 例えば登坂さんはアンコールがありましたが、今市さんはないということも?

今市:スタッフさん同士での共有はあったので、「向こうはどのくらいのパッケージ(公演時間)なの?」とかは何となく聞いてバランスをとったんですけど、詳しいことは知らなかったです。

登坂:(今市が)バイクに乗るシーンがあるんですけど、それも本番まで知りませんでした。

今市:(笑)

登坂:ドームにバイクが置いてあったので「誰のバイクなんだろう?」とは思っていたんです。そしたらスタッフさんに「本人が乗ってますよ」と言われて(笑)。前回のアリーナツアーも同じで、観に行くまで全く知らなかったです。

今市隆二/『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI/HIROOMI TOSAKA』より(提供画像)
― お互いのステージを初めて観たのはどのタイミングでしたか?

登坂:初日は僕が後半だったので、客席から観ました。その後に自分が立つステージを客観的に観られることってそうそう経験できない。お客さんの入れ替えもないですし、ステージの熱を直に感じられたことがすごく新鮮でした。「こういう形のライブって面白いな」「自分が次ここに立つんだ」とか不思議な感覚で観ていました。

今市:自分は2日目に臣のステージを初めて観たんですけど、臣が今言ったように客観的にライブを観た後に同じステージに立つってあまりない形式なので、ダイレクトに感じたことを自分のステージに反映できたなと思います。

― 演出で驚いたことなどありましたか?

登坂:それはやっぱりバイク(笑)。僕は『HiGH&LOW THE LIVE』(2016年に開催された全国ドームツアー)でバイクに乗ったので、その気持ち良さは知ってるんですよ。なので、「あの感覚だ」と思って観ていました(笑)。

― あの演出では、『HiGH&LOW THE LIVE』を思い出した方も多いのではないかと思います。バイクは今市さんご自身のアイデアですか?

今市:はい、前々から乗ってみたいなと思っていたんです。

― それはドームだからこそ?

今市:確か前回のアリーナツアーのときにもアイデアとしてはあったんですけど、それが叶ったのが今回。

登坂:何万人という人に観られながらバイクに乗るなんて、あんな場面なかなかないですからね。

今市:気持ち良かったですね。あとは、緊張感もありました。エンストしたらどうしようって(笑)。

登坂:(爆笑)

今市:スピードをあまり出せないんですよ。すぐ1周してしまってもダメなので調整しながら運転して。それに照明の当たり具合で前が見えにくくなるので、リハは毎公演やっていました。

― 裏側は大変だったんですね。今市さんは登坂さんのステージで特に印象的だった場面は?

今市:1曲目のサービス映像がないのが面白いなと思いました。1発目の映像は大画面で映るので大事なシーンだと思うんですけど、臣の映像を観たとき「とにかく世界観を伝えたいんだな」と感じました。

登坂:今回は『SPECIAL SHOWCASE』という新しい試みでしたし、1人でドームツアーをするならもっと違うステージになっていただろうなというのはお互いあると思うんですけど、2人で3時間だからこそギュッと凝縮して自分のステージを魅せる必要があったので、とにかく世界観にこだわりました。そこが今回のステージの良さであり、今回のステージがあったからこそ次のステージではもっと凝った演出をやってみたいと新たな欲も出てきました。今回の映像が次への布石になればいいなと思っていますし、続きは絶賛制作中です。

登坂広臣/『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI/HIROOMI TOSAKA』より(提供画像)
― 今回、福岡、愛知、大阪の3都市を回られたかと思いますが、地方公演だからこその思い出をぜひ教えて下さい。

登坂:公演後に食事には行きましたけど、(今市と)一緒に行くというよりお互い自分のチームで動くことの方が多かったですね。

今市:全員だと最終公演(大阪)後の打ち上げを兼ねた焼き肉。結構大人数で、多分80人くらいいました。

登坂:リハも本番も別なので、両チーム全員が集まったのは初めてだったと思います。最終日で改めて「ありがとうございました」と挨拶できましたし、皆で焼き肉を食べて楽しかったです。

― 打ち上げの席ではお2人で何かお話されましたか?

今市:席離れてたよね?

登坂:うん(笑)。

今市:マネージャーさんが「ここです」「ここです」って指定してきたんで(笑)。

登坂:(笑)。後半はぐちゃぐちゃになりましたけど、基本は各チームの真ん中に自分たちがいるという感じでした。

― そうだったんですね。打ち上げ以外でも、お互いのステージの感想を言い合う瞬間はありましたか?

今市:特になかったですね。こういった取材の場で初めて聞いた気がします。

登坂:スケジュール的にリハも本番も全部時間が別だったので、会う機会自体あまりなかったんです。

今市:入れ替わるときに「お疲れ」「頑張って」って言うくらい。

登坂:そこでその日初めて会う、みたいな。本当に会わなかったんですよ(笑)。

今市:本当に別々だったね。何かスタッフさんたちの思惑があったのかもしれない(笑)。

一同:(笑)

今市隆二&登坂広臣、共に歩んだ10年「それが臣の変化したところ」「さすがに想像していなかった」

今市隆二/『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI/HIROOMI TOSAKA』より(提供画像)
― 今年はグループにとって10周年イヤーでもありますが、改めて振り返ってみてどんな10年でしたか?

今市:内容が濃い10年でしたけど、振り返ってみるとあっという間でした。

登坂:(頷く)

今市:デビューした当時にイメージしていたより、もっとたくさんの夢を叶えさせていただいたので、10年前の自分に「(ソロで)ドームのステージに立ってるよ」と言ってあげたいですね。ビビると思います(笑)。

― 登坂さんも『SPECIAL SHOWCASE』のMC中に「10年前は1人でドームに立っているなんて想像もしなかった」とお話されていましたね。

登坂:グループでドームに立ちたいとは7人でも言っていましたし、何となく夢としてありましたけど、まさか1人でドームに立つというのはさすがに想像していなかったです。この10年でものすごい変化と色んな経験をさせていただいて、体感では10年という感じがしないです。でも、イベントとかで「中学生のときから好きでした」というファンの子から「今年24歳になりました」と言われると、10年の長さを感じるというか…。自分の10年というよりファンの子の10年を思ったとき、「10年ってものすごい時間なんだな」としみじみします。

今市:うん、分かる。

登坂:「10歳から応援してます」という子もいたんですけど、「今20歳です」と言われると、「10歳だった子がもうお酒を飲める年齢になったのか!」って(笑)。そのとき、「それだけ長い時間、自分もやって来たんだな」と思いましたね。

― ちょうど10年前だと、お2人がグループに加入するきっかけとなったオーディション『VOCAL BATTLE AUDITION 2』の真っ只中ですよね。第一印象は覚えていますか?

今市:すごく覚えています。オーディションの2次審査のときに臣が話しかけてくれたんですけど、その前から「かっこいいやついるな」「オーラ出てるな」と思っていたんです。

登坂:僕は『週刊EXILE』(TBS系※番組内では当時『VOCAL BATTLE AUDITION 2』が特集されていた)で知りました。約3万人が受けたオーディションだったので、会場で会話することはほとんどなくて、最初見たときは「テレビで取り上げられていた人だ」と思いました。僕より(今市の方が)番組に映っていたので。

今市:(登坂も)取り上げられていたよね?

登坂:いや、俺はオーディション後半だけ。

今市:えっ最初も取り上げられていたでしょ?

登坂:いやいや、最初から隆二だった。「俺、全然取り上げられないな」って自分で思ってたし(笑)。(タレントの)YOUさんが当時番組に出演されていたんですけど、いまだに仲良くさせていただいていて、たまに会うときも「最初存在感なかった」と言われます(笑)。

今市:そうなんだ!

登坂:そうそう。YOUさんからは「最後の最後で『こんな子いたんだ』って気づいた」「そのときは今市くんの印象の方が強かった」ともよく言われますね(笑)。

今市:でも、最初から臣も出てたって。声掛けられたときに「あの人だ!」って思ったし。ベージュのレザー着てた。

登坂:着てた服まで覚えてない(笑)。

今市:「あのベージュ」って思ったよ。……それは冗談だけど(笑)。

― (笑)。第一印象と比べ、話したときに「ここが意外だった」と思ったところはありましたか?

今市・登坂:……(考える)

登坂:イメージそのままだった…かな。今も視聴者の方が持っているイメージのままだと思います。意外というより「見たまま」「思い描いていた通り」っていう。オーディションのときからアツさも変わっていないですし。

今市:自分も同じで、基本的にイメージ通り。ただ、喋り出したら喋るっていうところには少し意外性があったかもしれないです。

登坂広臣/『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI/HIROOMI TOSAKA』より(提供画像)
― この10年間で感じるお互いの変化は?

登坂:ん~同じ変化をしているからな…。ほかのメンバーも含め、容姿、雰囲気、顔つきが変わったとかはあるかもしれないですけど、同じ時間を過ごして同じ変化をしているので、気づかないんですよね。

今市:どうだろう…でも、昔より発言するようになったなって。

登坂:(笑)

今市:10年前を思い出すと、そんなに発言とかしなくなかった?

登坂:まあ確かに。

今市:それが臣の変化したところだと思います。

登坂:言われてみると自分でも思うかも。昔はあえて言わないようにしていたところがあったので、ここ数年で環境や考え方が変わって、自分も変化したのかもしれません。

モデルプレス読者へ…今市隆二&登坂広臣からメッセージ

― 7月7日にはグループとして初の試みである配信ライブ「LIVE×ONLINE」(有料)を実施することも発表されました。最後になりますが、今後の展開を踏まえモデルプレス読者にメッセージをお願いします。

今市:今年予定していたライブは中止になり、応援してくださる方とのコミュニケーションの場がなくなってしまったので、不安な気持ちや寂しい思いをさせてしまった部分もあるかと思います。でも、今こうやって「LIVE×ONLINE」の発表ができ、嬉しい気持ちでいっぱいですし、「LIVE×ONLINE」はもちろんですが、いつかライブで直接お会いできる日が来ると思うので、その日を楽しみに待っていてほしいです。

登坂:このような状況下なので、この先は世界のエンタテインメントでオンラインが主流になっていくんだろうなと感じています。今後についても色々と模索しているところなので、LDH流のエンタテインメントの届け方というものを期待していてください。

― インタビューは以上になります。ありがとうございました!

太陽のようなパワーを放ち観客と一体となりステージを作り上げた今市、月のように神秘的な空間へと観客を誘いどっぷりと世界観へ浸らせた登坂。相反する魅力を持つ2人による2部構成となった今回のドームツアーは、2人のまだ見ぬ可能性とグループとしてさらなる進化を予感させる、そんなステージに。常にチャレンジを続ける彼らの新たな展開にますます期待がかかる。(modelpress編集部)

今市隆二(いまいち・りゅうじ)プロフィール

今市隆二(C)モデルプレス
1986年9月2日生まれ。京都府出身。2010年に三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEボーカルとして、同年シングル『Best Friend’s Girl』でデビュー。

2018年からはソロ活動も開始。オムニバス映画「CINEMA FIGHTERS project」第三弾『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』(2019年公開)では俳優デビューも果たした。また、アパレルブランド「RILY」を展開するなど活躍中。

登坂広臣(とさか・ひろおみ)プロフィール

登坂広臣(C)モデルプレス
1987年3月12日生まれ。東京都出身。2010年に三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEボーカルとして、同年シングル『Best Friend’s Girl』でデビュー。

2017年7月からはHIROOMI TOSAKAとしてソロプロジェクトも始動。俳優としては、2014年には映画初出演となった『ホットロード』で、第38回日本アカデミー賞、第69回毎日映画コンクール、第39回報知映画賞、第24回日本映画批評家大賞などの各新人俳優賞を受賞し、2019年2月には映画『雪の華』(中条あやみとW主演)が公開され、同年4月には劇場版『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』に て、4月10日発売シングル『SUPERMOON』収録曲の「BLUE SAPPHIRE」で主題歌を務めた。
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