坂口健太郎、“座長”として唯一「意識していること」とは?主演ドラマで見つけた新たな自分<モデルプレスインタビュー>
2019.01.26 08:00
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日本テレビ系連続ドラマ「イノセンス~冤罪弁護士~」(毎週土曜よる10時)に主演する俳優の坂口健太郎(27)が、モデルプレスのインタビューに応じた。今作は、弁護士・黒川拓(坂口)が、有罪率ほぼ100%の日本の裁判で冤罪を晴らすという“奇跡”を起こすため、仲間と共に冤罪に挑むヒューマン・リーガル・エンターテインメント。坂口が同局でドラマ主演を務めるのは初で、同局では約11年ぶりの本格弁護士ドラマとなる。
坂口健太郎「難しい」から「面白い」 主演ドラマで見つけた新たな自分
演じる拓は、「冤罪弁護」で何度か勝利した実績を持つ若き弁護士。普段は動きやすい服装で、第三者との円滑なコミュニケーションのために様々なものが詰め込まれたリュックを背負っていたり、基本的にいつも金欠で、事務所の物置に住み着いていたり、少し風変わりな一面も持ち合わせている。撮影は2018年の11月半ばからスタート。「順調に進んでいますけど、難しい」と語った坂口。“難しい”という言葉は「弁護士の役っていうのもひとつあるんですけど、拓は頭の中で目まぐるしく思考が動いている男の子で、それってすごく脳を使うことだなと感じているんです」と役に入り込んでいるからこそ飛び出したもので、「普段の拓のちょっとゆるい色も大事にしているんですけど、だからといって法廷での拓と違う人間に見えてほしくない。そのバランスのとり方が難しいなと思います。それは外から見えるものではなくて、僕の頭の中で考えていることなんですけどね。だからこそ、演じていて面白さも感じます」とその“難しさ”さえも楽しんでいる。
また、拓には共感も覚えているようで、「この前ある番組に出演させていただいたとき、僕が物事を進めるスピードとか、準備が遅いっていう話をしたら、お芝居っていう瞬発的な力を発揮するために、私生活がおざなりになっているのかもしれないって肯定的な見方をしてもらったことがあったんですけど、それは拓にも通じる部分があるのかなと思いました。拓にとっては、裁判が勝負のときなので、そこに集中するためにほかが抜けている。台本を読んでいても、法廷に立つ拓ってかっこよく思えるし、普段のズボラな一面やキュートな一面はそのときのためなんだと勝手に良い解釈をしています(笑)」。
一方で、役と比較しながら「拓より僕はもう少し物事を俯瞰で見るタイプかもしれません」とも。「昨日ちょうど監督と話しているときに、『俯瞰で見てるって器用に見えるけど、実は不器用なことなのかもしれないね』って言われて。器用な人って拓みたいにひとつのことに入り込めるんだけど、不器用な人は色々なことが気になっちゃう。自分では器用になりたなくないなと思いながらも器用になってしまっているタイプだと思っていたんですけど、表裏一体というか…確かになって思いました」と新たな発見に納得していた。
坂口健太郎“座長”として唯一「意識していること」とは?
共演には、拓に振り回される新米弁護士・和倉楓役の川口春奈、拓の学生時代の先輩で拓の依頼で犯罪における様々な実証実験を引き受ける東央大学理工学部物理学科准教授・秋保恭一郎役の藤木直人らをはじめ、拓に興味を持つTV局の報道ディレクター・有馬聡子として市川実日子、拓の父でエリート検察官・黒川真として草刈正雄、保駿堂法律事務所の面々には、趣里、杉本哲太、志賀廣太郎、正名僕蔵、赤楚衛二らが名を連ねる。主演ドラマは『シグナル 長期未解決事件捜査班』(2018年、カンテレ・フジテレビ系)に続き2作目となるが、“座長”としての気負いはなく「僕は答えを出すのが苦手なので『主演だからこういう居方をしなきゃいけない』っていうのは決めてないです。当たり前のことをやろうという感じ。『シグナル』をやっていた僕も、『イノセンス』をやっている僕も違うんだろうけど、意識はしてない。主演として意識していることといえば、差し入れを入れるくらいですね(笑)」と明かし、「現場の空気にあわせて、居方は変わっていいと思うんです。『行くぞ!』って声を出すときがあったとしても、自分が力を抜いていられれば、それが正解なんだと思います」とあくまで自然体。
その姿勢は、拓のキャラクターと相まって、ドラマに程よい“ゆるさ”を与える。「笑えるシーンもたくさんありますし、僕も撮影中は笑ってしまうことがあります(笑)。周りの役者さんのお芝居が面白くて、僕として笑ってるんですよね。あまりに笑ってるときはNGになりますけど、監督も『笑っちゃうよな』って言ってOKになることもある。僕蔵さんが面白いんです(笑)」。楓との掛け合いや保駿堂法律事務所でのシーンでは、特にその“ゆるさ”が活きており、ひとつの見どころに。
「そうやって“坂口健太郎”が画面に出てもいいなと思っているし、それが僕が演じる意味になるのかなとも思っています」。
坂口健太郎が語る“夢を叶える秘訣”
俳優デビューから5年。主演を務める機会も増え、着実にキャリアを積んだ今も「変わらないね」と言われることの方が多いという坂口。これまでモデルプレスでは、節目の度に“夢を叶える秘訣”を尋ねてきたが、今回もインタビューの最後に同じ質問を投げかけてみた。
「前と同じような答えになってしまうんですけど、あまり決めすぎず広く色んなものを見ること。10回聞かれても10回同じことを言ってしまうと思う(笑)」。2019年も、そのスタンスは変わらないようだ。(modelpress編集部)
坂口健太郎(さかぐちけんたろう)プロフィール
1991年7月11日生まれ。東京都出身。2010年に、MEN’S NON-NO専属モデルとしてデビュー。また、2014年には、専属モデルとして20年ぶりの単独表紙を飾るなど快挙を成し遂げ、2017年に同誌を卒業。俳優デビューは映画「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」(2014年)で、近年の出演作は、映画『今夜、ロマンス劇場で』(2018)、『人魚の眠る家』(2018年)、ドラマ「東京タラレバ娘」(2017年)、「シグナル 長期未解決事件捜査班」(2018年)など。「イノセンス~冤罪弁護士~」第2話あらすじ
拓(坂口健太郎)の父・真(草刈正雄)が最高検のエリート検察官だと知った楓(川口春奈)は、拓がわざわざ薄給の刑事事件の弁護士をしていることを疑問に思うものの本人には聞けずにいた。そんな中、お金にならない当番弁護の依頼が舞い込む。弁護するのは、コンビニで現金を奪い店員に怪我を負わせた強盗致傷の容疑で逮捕された21歳の飲食店アルバイト・十勝岳雄(山田裕貴)。担当刑事によると、岳雄は十代の頃から窃盗を繰り返していた札付きのワルだという。接見した拓と楓に対しても態度が悪く、いきなり激昂した岳雄は、自分はやっていないと机を叩く!岳雄の手に調理師のバイト中にできた無数の切り傷があることに気づく拓だが、自分に疑いの目を向ける楓にキレた岳雄から追い返され、まさかの弁護拒否!岳雄を心配する母・睦美(仙道敦子)から、高校時代にはグレてしまったが今は料理人を目指して洋食屋で真面目に修行をしていた岳雄が強盗をするはずがないと言われる拓と楓。睦美から改めて弁護依頼を受けた拓は、徹底的に検証して戦うことを宣言する!
しかし、テレビ局員の聡子(市川実日子)に集めてもらった事件の情報を見ると、犯行現場の監視カメラ映像に加え現場には指紋が残っており、岳雄は限りなく黒。そんな中、別府所長(杉本哲太)に呼び出された二人は今回の弁護は楓の主導にしたいと提案される。楓は拓の暴走を防げという別府からのプレッシャーを痛感…。
翌日。起訴前弁護で不起訴を勝ち取りたい拓と楓、穂香(趣里)は、有罪となる根拠を崩すために犯行現場のコンビニへ。調べるうちに警察の杜撰な捜査が明らかになるものの、母子家庭で育った岳雄がグレて犯罪に走ったと決めつける近所の人たちの偏見に、楓は憤りを覚える。岳雄が事件発生時刻にいたと主張する近所のガソリンスタンドを訪ねた三人は、監視カメラに映った岳雄の姿を見つけるが画面の時刻は事件発生時刻より少し早く、アリバイにはならない。現場調査に来ていた検察官の指宿(小市慢太郎)に警察の見込み捜査を訴える拓だが、指宿は『疑わしきは疑われるだけの根拠がある』と拓の父から教わったと話す…。
不起訴を勝ち取るタイムリミットが迫る中、弁護材料が見つからず焦る楓。しかし拓はなぜかガソリンスタンドの向かいの家の庭にあった巨大オブジェに執着し、楓を苛立たせる。そして、留置所では連日の取り調べにより、岳雄が追い詰められていた。その頃、拓から監視カメラの映像解析を頼まれていた科学者の秋保(藤木直人)はあることに気づく…。果たして偏見が生む冤罪被害を防ぐことができるのか?拓が大暴走の末に見つける真実とは!?
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