“破壊的美貌”村瀬紗英「情けなさで泣いた」PRODUCE48を語る 山本彩卒業後のNMB48にかける決意<モデルプレスインタビュー>
2018.11.17 12:00
views
『破壊的美貌』そんなキャッチフレーズで話題を集めているNMB48・村瀬紗英(むらせ・さえ/21)。今秋、ファッションブランド「ANDGEEBEE」のプロデューサーとして新たな道を歩み始めた村瀬だが、彼女と言えば、6~8月に放送され大きな反響を呼んだ韓国のオーディション番組「PRODUCE48」での飛躍が記憶に新しい。同番組のパフォーマンス中に映し出された村瀬の美しさが「破壊的だ」と日韓で話題となり、一気に注目の人物となったのだ。日韓で新たな注目を集める中、7年半所属するNMB48は、11月4日に絶対的エースの山本彩が卒業。ここでは「PRODUCE48」の撮影秘話や、韓国で感じたこと、そして今後の活動に対する気持ちなど…“アイドル歌手”としての村瀬の思いに迫った。<インタビュー後編>
目次
「PRODUCE48」とは
村瀬が参加した「PRODUCE48」は、AKB48グループと韓国の人気オーディション番組「PRODUCE101」がタッグを組んだグローバルガールズグループ誕生プロジェクト。AKB48グループのメンバーを含む日韓の練習生96人が、様々な評価課題を乗り越え、12人のデビューグループに入れるか…という、過酷なオーディションの様子が描かれた。練習生たちの評価は、視聴者である「国民プロデューサー」の投票によって決定。投票順位が最終的に12位以上だったメンバーが、晴れて新ガールズグループ「IZ*ONE(アイズワン)」を結成し、10月29日にデビューを果たした。村瀬は3度目の順位発表会(第11話)で惜しくも脱落。しかし『破壊的』と言われる通り、パフォーマンス中の表現力は高い評価を受け、番組を通して「こんな逸材がいたのか!」という声が多く上がったほど。デビューグループには入れなかったものの、「PRODUCE48」で大きく飛躍した日本人メンバーの1人だ。
村瀬紗英「PRODUCE48」の反響はどれくらい?
村瀬が注目を浴びるきっかけになったのが、「グループバトル評価」(第4話)の課題曲KARA「マンマミーア!」でのパフォーマンスだ。ダンス時に見せたウインクや下唇を噛む仕草に、トレーナーたちや他の練習生も絶賛の声を上げただけでなく、日韓のファンから反響が殺到。韓国でも特集のネット記事が出されるほどの注目ぶりを見せた。
― 「マンマミーア!」、大反響でしたね!あのカメラアピールなどは「ここで決めてやる」と意識していたんですか?
村瀬:そうですね(笑)。やっぱり最後の表情がすごく大事というのを聞いてたので、「自分だけの何かをやろう!」と思ってずっと考えていました。でもこんなに反響があるなんて思っていなかったので、自分でもビックリです。
― やはり反響は実感していますか?
村瀬:48グループのファンではない方たちからの反響をすごく感じます。そういう方に声をかけていただくことが増えたり、Instagramのフォロワーも女の子が増えたり。KPOPが好きな子にも好きになってもらえました。それに色々な所で「プロデュース見てたよ~!」と言ってもらえます。
― 韓国のファンの方もかなり増えたようですね。
村瀬:韓国の方は凄く熱狂的で、「ANDGEEBEE」の展示会に韓国から来てくれる方もいらっしゃったんですよ!Instagramも毎日見てくれているし、この前は韓国のファンの方が、私の応援動画を作って下さって、すごく嬉しかったです。「PRODUCE48」が終わっても、そうして応援してくれているのが本当に嬉しいですね。
「PRODUCE48」の苦労を語る
― そもそもなぜ「PRODUCE48」に参加しようと思ったんですか?村瀬:もともと韓国アイドル歌手の世界は厳しくて、クオリティが高いというイメージがあったので、その中に入ることが自分にとっていい勉強になるだろうと思い決意しました。
― AKB48グループ内で、まずオーディションがあったそうですね。
村瀬:はい、ダンスや歌のオーディションだったのですが、実はその段階ですごく落ち込んでしまったんですよ。そういう経験はNMB48に加入して以来7年半ぶりだったこともあって、ものすごく緊張して「絶対受かってない」と思っていたんです。でも合格できたので、「行くからには頑張ろう」という気持ちで挑みました。
― 番組では初回から、レベルの高い韓国の練習生と、ダンス・歌のスキルより愛嬌を大事にする日本のアイドル文化の差があらわになりましたよね。トレーニングも厳しそうでしたが、やはり韓国での練習生生活は大変でしたか?
村瀬:そうですね…上手く踊れる韓国の子たちはもとも事務所などでレッスンを毎日していて、私たちより覚えるのも早かったですし、向こうではめちゃくちゃ辛くて大変でした。
― 特に辛くて大変だったことは何でしたか?
村瀬:時間がなかったことかな…。例えば「NEKKOYA (PICK ME)」とかも、振り入れをした次の日に評価のテストがあったので、1日で覚えないといけなくて。だからあの日はみんな寝てないです(笑)。それに、全て自分たちで作り上げていかないといけないので大変でしたね。映像が入ったiPadだけをもらって、自分たちで振り付けを起こしたり、パートを決めたり、動線を決めたり。練習生たちを自分たちで成長させるようなプログラムなのだな、と実感しました。
― 泣いてしまう子もたくさんいましたよね…。
村瀬:みんな泣きまくりでしたね(笑)。私も泣きました。振り付けを覚えるのが苦手で、めちゃくちゃ踊れる子が周りにいるのになかなか覚えられなくて、それでもどんどん先に進んで行くから、自分の情けなさで泣いてしまいました。でも辛い時やできない時は、他の練習生たちが助けてくれたんです。それに頑張れば頑張るほど結果が出るし、反響も大きくて「努力してよかったな」と思えるので頑張りました。
ダンスポジションの評価では全体1位に
第6、7話で放送された、ボーカル・ラップ・ダンスの部門ごとに行われる「ポジション評価」にて、なんと、ダンスポジションで全体の1位に。最も目立つセンターではなかったが、自身の見せ場で妖艶な眼差しやSEXYなダンスを見せつけ、見事な存在感で観客を沸かせた。― ポジション評価では、見事1位を獲得されましたよね。
村瀬:あれは本当に、目玉が飛び出るかと思いました(笑)。NMB48になったばかりの頃に、2期生全員でダンスを習って、上手い子から抜けていくというレッスンがあったんです。それで私は最後の3人まで残ってしまって…。そういう思い出もあったので、ダンスには全然自信が無かったんですよ。なので7年半経って、違う国まで行って、ダンスで1位をもらえたというのは自分でもとてもアツかったです。
― ダンスへの苦手意識があったのに、どうやって克服したのですか?
村瀬:もともと人に見せることは好きで、表現力とかを褒めていただくことも好きだったんです。なので、少ないパートでも、自分の持ち場でどれだけ印象を残せるかを考えていつもレッスンするようにしていたことが結果につながったのかもしれないです。
韓国語も勉強中の村瀬紗英、また韓国で活動したい?
― ちなみに、韓国で自由な時間とかはあったんですか?村瀬:全然(苦笑)。ケータイも回収されましたし、本当に練習に打ち込む環境でした。
― なるほど…。向こうでは実際に韓国の子たちと一緒の部屋で過ごされていたんですよね。どれくらい一緒にいたのですか?
村瀬:ほぼ毎日ですね。基本的に握手会などのイベントがない限り、日本に帰って来ないというような感じでした。
― 練習生同士の絆が生まれそうですね。
村瀬:もうめちゃくちゃ生まれました。今は会えないので悲しいです。すごく会いたいですね。
― 今でも韓国の練習生とは連絡を取っていますか?
村瀬:よく連絡するのですが、なかなか会えなくて。
― 韓国語もお上手ですもんね。
村瀬:上手とは言えませんが、少しだけ(笑)。Instagramのライブ配信をすると、コメントがほとんど韓国語なので、私も韓国語で返すように頑張っています。
― もともと勉強されていたんですか?
村瀬:お母さんが好きな韓国ドラマを一緒に見ていて、簡単な言葉は覚えていたのですが、「PRODUCE48」が始まってから自分で本を買って、本格的に文法などを勉強するようになりました。
― また韓国で活動したいとは思いますか?
村瀬:思います!「PRODUCE48」の時もすごく楽しかったし、やりがいがあったので。それにファンの人に会いに行きたいですね。向こうで何かできたらいいな、といつも思っています。
― アイドル歌手として「PRODUCE48」はどんな経験でしたか。
村瀬:頑張れる機会をもらえた、と思います。辛いこともたくさんあったけれど、今になるとものすごくいい経験でした。
― 何が1番思い出に残っていますか?
村瀬:自分の曲ができたことですね。「コンセプト評価」(第10話)の課題曲がアルバムになって、私が披露した「Rumor」も自分の声が入ったものをリリースできたんです。1つの形として残せたので、そこまで生き残れてすごくよかったな、と思います。
― ちなみにIZ*ONEの活躍は見ていますか?
村瀬:見ています!客観的に見ていますね(笑)。
山本彩卒業のNMB48、どう進化させていきたい?
― 山本さんが卒業しましたね。卒業コンサートの「SAYAKA SONIC ~さやか、ささやか、さよなら、さやか~」はどんなライブでしたか?村瀬:ただただ、彩さんが尊いコンサートでした(笑)。私は入った時からずっと、センターとして、キャプテンとして存在していた彩さんの背中を見させていただいて、どんな時でも彩さんが1番強かったし、頼もしかったです。そういう姿をずっと見られていたのが、ものすごくありがたかったのだな、と実感しました。隣で歌う曲もあったのですが「今まで本当にいい環境だったんだな」という思いがこみ上げて来て。「彩さん、いてくれてありがとう」という気持ちで歌っていました。
― 実際に山本さんとお話はされましたか?
村瀬:彩さんとは実は、1回も同じチームになったことがないんです。そのことをお話したんですが、彩さんは「でも私はさえぴぃの活躍見てたで」と言ってくれて。だから、もっともっと頑張ろうと思いました。
― コンサートが終わったあと、ブログに「NMB48をもっと進化させたい」と書かれてましたよね。どんな風に進化させたいですか?
村瀬:やっぱり、NMB48は他の48グループと何か違うところがあって、特殊だと思うんです。芸人さんとのお仕事が多かったり、バラエティに強い子がいたり、ファッション系に強い子がいたり、色々な子がいるので。彩さんは先陣をきって引っ張ってくれていましたが、今後は1人ひとりがやりたいことに向かって一生懸命目標を見つければ、すごく強いチームになれるんじゃないかな、と思います。新しい子たちもたくさん入ってきましたしね。 私は今回ブランドをプロデュースさせてもらう事になったので、そういった面で引っ張っていけるように、前例がない自分だけの道を作っていきたいなと思います。
― NMB48では吉田朱里さんが「女子力動画」などでずっと自分の個性を発信していらっしゃいますよね。吉田さんのことは意識されたりするのでしょうか。
村瀬:ずっと刺激にはなっていました。やりたいことは違うかもしれないけれど、ファッションという女子向けのジャンルとしては同じですし、女子力ユニットの「Queentet(クインテット)」ができて関わることも増えたので、色々聞いたり、お話しさせていただいたりしています。
過去には卒業を考えたことも 現在の思いは?
― ちなみに村瀬さん自身は、卒業を考えたことはあるんですか?村瀬:…あります。でも一時だけの気持ちですね。やっぱり落ち込んだりして、そういうことを思ってしまう時もありました。私は選抜に入るまでに、1000日以上時間が掛かったんです。大学に行きたくて進路に悩んでいたことも重なり、「私、本当にこのままやってていいのかな?」と思っていた時期もありました。
― 今はそう思ってはいないということでしょうか。
村瀬:そうですね。やっぱりNMB48があってこその今の自分なので。コンサートで歌って踊るのも大好きですし、ファンの人と近い距離で交流できるのも大事。「Queentet」も、朱里さんがすごく頑張ってくれているので私も力になりたいです。それに彩さんがいなくなるのも大きいですね。1期生は3人しかいないので、私たち2期生が引っ張って行かないといけないな、と思っています。
― 今年の総選挙では大きく順位を落とされて、裏で泣いてたという話も聞きました。
村瀬:はい(苦笑)。ステージでのスピーチの時は、応援してくれてた人が見に来てくれていたので、笑顔で感謝の気持ちを伝えよう、と思っていたのですが、バックステージに彩さんがいて、一緒に順位が落ちてしまったうーか(加藤夕夏)もいて、分かってくれたと言うか、一緒に悔しんでくれたので、そこで糸が切れて泣いてしまいました。
―「PRODUCE48」が放送されて、新しいファンの方も増えたと思います。NMB48・村瀬紗英として、今後の目標は何でしょうか?
村瀬:総選挙に来年も出るつもりなので、ファンの人とまた夢を叶えられたらいいな、と思っています。個人としてはずっと夢である、専属モデルになることが目標です。
― 最後に、村瀬さんが今考える「夢を叶える秘訣」を教えて下さい。
村瀬:やっぱりみんな「自分なんか…」と思ってしまうことが多いと思うんです。でもそれを乗り越える勇気と、何でもチャンレンジしてやってみることが大事なんだな、とNMB48になってからは思うようになりました。私自身、自分の気持ちを口に出して言うのがすごく苦手だったんです。でも言わないと“この子はこれがやりたいんだ”というのも伝わらないので、言葉にする勇気も大切。「夢を言葉にするのが大事」とよく言うけど、その意味がやっと分かるようになった気がします。自信がなくても、自分の好きなことなら頑張れると思うから、若いうちにチャレンジしてほしいです。
― 自信の無さを乗り越える勇気を持てた、キッカケは何だったのでしょうか。
村瀬:ファンのみなさんのおかげですね。私が何を言っても「それなら私たちも応援するよ」と夢を応援してくれるので。少し特殊かもしれないですけど。でもやっぱり、誰でも周りには味方がいると思うから、自分の好きなことを仕事するために頑張って欲しいです。
― ありがとうございました。
―――――「自分の気持ちを話すのは今でも苦手なんですけどね(笑)」とはにかみつつも、終始笑顔で様々な思いを語ってくれた村瀬。今後の自分自身に希望を抱いている証拠だろう。韓国での活動後反響の大きい“メイク事情”に迫った、私物コスメ紹介インタビューも後日配信予定なのでお楽しみに。(modelpress編集部)
村瀬紗英(むらせ・さえ/21)プロフィール
生年月日:1997年3月30日加入:NMB48 2期生
愛称:さえぴぃ
所属チーム:Team BⅡ
血液型:A
身長:159cm
趣味:ギター演奏、読書、映画鑑賞、ショッピング
特技:歌、韓国語、麻雀
「PRODUCE48」第4話のKARA「マンマミーア!」のパフォーマンス時に見せた美貌が、日韓のネット上で一時騒然となるほど話題に。日々のファッションコーディネートを紹介するSNSは同性からの支持も厚く、NMB48内では吉田朱里を中心に結成した女子力満載なユニット「Queentet」の一員としても活躍している。今秋ファッションブランド「ANDGEEBEE(アンジービー)」のプロデューサーに就任した。
【Not Sponsored 記事】