リアルな濡れ場シーンを熱演「恋のツキ」神尾楓珠、初めて尽くしの挑戦も乗り越えられた理由 家族からの反響も明かす<モデルプレスインタビュー>
2018.09.27 21:00
リアルな濡れ場シーンが話題を呼んでいるテレビ東京系木ドラ25『恋のツキ』(毎週木曜深夜1時~)に出演中の俳優・神尾楓珠(かみお・ふうじゅ/19)が、モデルプレスのインタビューに応じた。新田章氏が“女の浮気心”を生々しく描き出した同名コミックを原作に、31歳フリーターの平ワコ(徳永えり)が、結婚目前のマンネリ彼氏・ふうくん(渡辺大知)か、突然現れた16歳も年下の高校生・伊古(神尾)か、2人の間で揺れ動く様とリアルな日常を描き出す物語。弱冠19歳にして、徳永相手に体当たりの演技に挑んでいる神尾。ラブシーンはどんな心境で撮影したのか、そして、そのいまだ謎多き素顔に迫った。
神尾は1999年1月21日生まれ、東京都出身。2017年TBS系ドラマ『監獄のお姫さま』で小泉今日子の息子役を演じ、注目を集める。今年は、同局系『アンナチュラル』(第7話)ではいじめを受けて自殺する高校生を熱演、さらにカンテレ・フジテレビ系『シグナル 長期未解決事件捜査班』では、回想シーンで主人公の兄役と、重要な役どころで視聴者に強く印象を残した。
神尾:最初に原作を読ませて頂いたんですけど、原作の伊古くんと自分がかけ離れ過ぎていて、大丈夫なのかな?という気持ちが正直一番大きかったです。
― それはどういった部分でしょうか?
神尾:見た目もそうなんですけど、役の大きさもあってプレッシャーと不安が大きかったです。
― キスシーンも今作が初めてですよね。そもそもラブシーンが多い内容を演じることに抵抗はなかったですか?
神尾:全く気にしてなく、抵抗はなかったです。役者として初めての挑戦だったのでしっかり演じられるように考えてました。
― すでにクランクアップもされているということですが、自分とギャップがあるなと思ったところは、撮影でどううめていきましたか?
神尾:現場に入ってやっていくうちに、うまく自分の中のものと伊古が融合したというか、調和されていきました。最後の方は完全に普段もちょっと伊古っぽくなっちゃっていたかもしれない(笑)。発言とか言い方とか、「今伊古っぽいな」と思うことが自分でもよくありました。
― 普段から役は移ってしまうタイプ?
神尾:今まではそんなことはなかったです。今回は一番役作りに時間をかけたのでその影響もあると思います。
― 役作りは具体的にどういうことをされましたか?
神尾:やっぱり自分の中の恋心と伊古の恋心が全然違ったので、とにかく原作を読んで15歳の恋心を真剣に考えました。
― 伊古くんのあの恋愛観に共感するのは難しかったのでは?
神尾:そうですね(笑)、全く分からなかったです。あと、性格の面でも伊古は結構可愛い系で“THE年下”という感じなので、それも自分とは違ってどうやったら純粋な可愛げが出せるんだろうと、毎日考えていました。
― 自分の中でやっていく内に答えは出せたんでしょうか?
神尾:伊古は「ワー」とか、すぐ驚きを言葉に出すタイプなんです。本当に恥ずかしさはなく純粋に発しているので、それができるようになれば少し近づけるかなと思って、意識して普段から声を出してやっていました(笑)。
神尾:ラブシーンがほぼ初日だったのですっごく緊張しました。でも監督さんが気を遣って、撮影する部屋には少ない人数しか入れないようにとか環境づくりをして下さったおかげで、集中できて、本番が始まったときには周りのことは全く気にならなかったです。撮影は細かく動きが決まっているわけではなくて大まかな流れだけ確認して、あとは動きの中でやっていきました。
― 徳永(えり)さんとはどういう風にコミュニケーションを取っていきましたか?
神尾:徳永さんがすごくお話を聞くのが上手なので、普通の趣味の話とかなんですけど、色々お話しました。徳永さんはすごく優しく聞いて下さって、本当にお姉さんみたいな感じです。撮影前には、徳永さんと打ち合わせをして、徳永さんが一番綺麗に映ることを意識しました。
― おお、カッコいい。
神尾:それはもう、そうしないと、と思って。
― 見え方を研究されたんですね。
神尾:最初は本当にそんな余裕なかったんです。でも、結構何回もそういうシーンがあるので、やっていくにつれてちょっとずつ自分でもチャレンジをしていました。
― 伊古くんも慣れていない設定ですしね。
神尾:そうですね。その点では伊古と自分の成長が重なったことが作用して、逆に良かったと思います。
― 全体で特に難しかったシーンはありますか?
神尾:(放送されているものだと)、6話のワコさんの映画館に行って問い詰めるシーン(※)はすごく苦労しました。気持ちはちゃんとあるんですけど、久しぶりに(ワコの前に)出てきて急に人が変わっているので、すごくやりづらかったです。豹変の仕方が半端ないじゃないですか?会えなかった時期にこの15歳に、一体何があったんだろう?とすごく考えました。
※ふうくんに浮気がバレたワコから連絡を拒否された伊古が、ワコが勤める映画館に来て「二股で良いから付き合って下さい、彼氏より僕を好きにさせます」と迫る。ワコもそれに応じてしまい映写室で愛し合うというシーン。
― それを自分の中でうめていったんですね。2人の恋愛模様で「良いな」と思うやりとりは何ですか?
神尾:伊古が、ワコさんを家に誘うシーン(4話)。「(ワコと)同じ靴がうちにもいるから会わせてあげたいな」と言える15歳は、すごいなと思いました。絶対自分なら言えないです。あれも純粋に言えるのが伊古なんだろうなと。
神尾:ああ、分かりました、分かります。それこそ徳永さんと接していても、器の大きさをすごく感じて、そういうところに惹かれる気持ちはすごく分かります。
― 10歳以上年齢が上の方と付き合うのは想像できますか?
神尾:いや、想像できないですね(笑)。
― 身近にはいらっしゃいましたか?
神尾:いました。同級生の女の子が、10歳以上年齢が上の男性と付き合ってそのまま結婚しました。すごいと思いました(笑)。
― 6話で伊古は自分が浮気相手だと知って「二股でもいい」という結論を出しますが、もし神尾さんが伊古くんの立場だったらどう思うでしょうか?
神尾:(悩んで)うーん、伊古の場合はほぼ初恋だし、あんなに好きになっちゃっていたらそんな簡単には諦められないなと思います。「二股でもいいから」というのはあれですけど、なんとか自分に振り向いてもらうようにはすると思います。
― “奪う”的な?
神尾:“奪う”的な、感じですね(笑)。
― 彼氏がふうくんだったから伊古も火がついたというのはありますよね。
神尾:そうですね。彼氏ともすごく幸せそうにやっていたら入っていけないですけど、彼氏ともそんなに上手くいってなさそうだったら…。
神尾:観ています。親からは、反応ないです(笑)。逆に触れにくいのか分からないですけど(笑)。やっぱり親は“神尾楓珠”を小さいときから知っているので、役としてじゃなく楓珠として見ちゃうらしくて、「どうしても楓珠に見えるからちょっと」という感じのことは言っていました(笑)。
― じゃあ観てはいるけど、「ダメだよ!この子には彼氏いるよ!」と(笑)。あんまり感想は言われない?
神尾:そうですね。多分言いづらいんだと思います(笑)。
― 自分からは聞かないんですか?
神尾:自分からも聞かないです。でも友達は結構感想を言ってくれますね。
― どんなことを?
神尾:普段の自分も知っているので、伊古と全然違うっていうことは分かっていて、「それでもすんなり伊古として受け入れて観られる」「演技を無理にやっているのではなく、自然に伊古としている感じがする」というようなことを言ってくれたときはすごく嬉しかったです。
― 神尾さんが15歳の頃は、似ている部分はあったんでしょうか?
神尾:いや、多分全く無かったと思います。伊古って映画が好きだし、あんまり友達とガンガン関わるタイプでもないし、クラスでも目立たないタイプだと思うんですけど、全然違いました。サッカー部に入っていて、授業中も結構うるさかったです。
神尾:いや、単純に自分の能力の限界が見えちゃったからですね(笑)。
― サッカーを続けていたのはいつからいつまで?
神尾:多分保育園の年長さんから高校一年生くらいまでやっていました。
― そこで諦めるというのは、良い意味で見切りが早いですよね。
神尾:そうですね。辞めるときは迷わずスッと辞めました。それから他になにかやれることはあるかなと思い、皆にできないことをやろうと思って、オーディションを受けました。
― 芸能界に興味を持ったのはいつ頃からだったんでしょうか?
神尾:ずっと俳優になりたいと思っていたとか、元々そんなに興味があったわけではないんですけど、自分にしかできないことがあるんじゃないかなと思って受けてみました。あとは、多分小さいときから周りの親戚とか親の友達とかに「芸能界入れば」と勧められていて、何回かスカウトされたこともあったので、頭の片隅に芸能界があったんだと思います。
神尾:そうですね。どちらもすごく反響が大きかったです。幸薄な役なんですけど(笑)。で、高校のときの担任の先生も観ていてくれていたらしくて、「本当はそんな感じじゃないのに、何でいじめられる役なんだろうね」と、言われました(笑)。
― 実際は明るいキャラクターなんですね。
神尾:そうですね。明るいうるさい方のグループにいるタイプだったので、先生もびっくりしていました。
― ミステリアスな感じの役が多い印象です。
神尾:よくそう見られるんですけど、中身は全然ミステリアスじゃないんです(笑)。最初は「話しかけづらい」とか「怖そう」とかよく言われるんですけど、「話してみたら全然違うね」とよく言われます。
神尾:一番大変だったのは『恋のツキ』なんですけど、他で言うとWOWOWで放送された『アキラとあきら』(2017)。そのときはまだ高校生で経験も少なくて、主人公の中高時代の役だったんですけど回想シーンが多かったのでそれまでのキャリアの中では一番大きな役だったんです。当時は感情表現も上手くなくて監督に沢山怒られながらやっていました。
― 感情を出すのが難しかったんでしょうか?
神尾:難しかったです。すごく複雑な感情でやっていたので、正解も分からないままにやっているみたいな感じになってしまって、その作品で大きく意識が変わりました。
― どう意識が変わったんでしょうか?
神尾:すごく苦労したんですけど、楽しかったんです。終わったときに達成感があって、監督からも終わってからアドバイスをもらって、一生この仕事を続けていきたいなとそのときに思いました。
― そのときに役者一本でやっていこうという決心が改めてついたんですね。今は高校を卒業して進学は?
神尾:してないです。役者一本で。
神尾:手のひらで全て転がしているみたいな、支配者みたいな役をやりたいです。あんまり発言しないけど全部知っていますよ、みたいな(笑)。
― やっぱりミステリアスですね。
神尾:ミステリアスな役はずっとやっていきたいですね。
― 最後に今後の俳優としての目標を教えて下さい。
神尾:ずっと思っているんですけど、男が惚れる男になりたいです。男性に「カッコいい」と言ってもらえると嬉しいのでそんな男になりたいです。
― では、「可愛い」より「カッコいい」って言われる方が嬉しい?
神尾:そうですね。今はまだ年齢的に上の人からは親目線で見られているので(笑)「可愛い」の方が多いんですよ(笑)。
― 確かに伊古くんは“可愛い”ですね。
神尾:伊古くんのときは「可愛い」と言われるのは嬉しいんですけど(笑)。もっと歳を重ねたときには渋い役もやってみたいし、男性から「神尾楓珠みたいになりたい」と言ってもらえるような存在になりたいです。
― ありがとうございました。
モデルプレスでは、一問一答で素顔に迫ったインタビュー後編も配信予定。
第9話では元カレの土屋(安藤政信)も登場。果たしてワコと伊古が進む結末は…。(modelpress編集部)
出身地:東京都
血液型:O型
身長:174cm
趣味:サッカー、カラオケ
主な出演作は、映画『兄に愛されすぎて困ってます』(2017)、24時間テレビドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』(2015)、WOWOW『アキラとあきら』(2017)、TBS系『監獄のお姫さま』(2017)、TBS系『アンナチュラル』(2018)、カンテレ・フジテレビ系『シグナル 長期未解決事件捜査班』 。FODオリジナルドラマ『こんな未来は聞いてない!!』(29日スタート、毎週土曜深夜0時~/地上波10月12日スタート、毎週金曜深夜12時55分~)が放送予定。
神尾楓珠、ラブストーリー初挑戦でいきなりラブシーン
― まず、最初にオファーを受けたときの心境を教えて下さい。神尾:最初に原作を読ませて頂いたんですけど、原作の伊古くんと自分がかけ離れ過ぎていて、大丈夫なのかな?という気持ちが正直一番大きかったです。
― それはどういった部分でしょうか?
神尾:見た目もそうなんですけど、役の大きさもあってプレッシャーと不安が大きかったです。
― キスシーンも今作が初めてですよね。そもそもラブシーンが多い内容を演じることに抵抗はなかったですか?
神尾:全く気にしてなく、抵抗はなかったです。役者として初めての挑戦だったのでしっかり演じられるように考えてました。
― すでにクランクアップもされているということですが、自分とギャップがあるなと思ったところは、撮影でどううめていきましたか?
神尾:現場に入ってやっていくうちに、うまく自分の中のものと伊古が融合したというか、調和されていきました。最後の方は完全に普段もちょっと伊古っぽくなっちゃっていたかもしれない(笑)。発言とか言い方とか、「今伊古っぽいな」と思うことが自分でもよくありました。
― 普段から役は移ってしまうタイプ?
神尾:今まではそんなことはなかったです。今回は一番役作りに時間をかけたのでその影響もあると思います。
― 役作りは具体的にどういうことをされましたか?
神尾:やっぱり自分の中の恋心と伊古の恋心が全然違ったので、とにかく原作を読んで15歳の恋心を真剣に考えました。
― 伊古くんのあの恋愛観に共感するのは難しかったのでは?
神尾:そうですね(笑)、全く分からなかったです。あと、性格の面でも伊古は結構可愛い系で“THE年下”という感じなので、それも自分とは違ってどうやったら純粋な可愛げが出せるんだろうと、毎日考えていました。
― 自分の中でやっていく内に答えは出せたんでしょうか?
神尾:伊古は「ワー」とか、すぐ驚きを言葉に出すタイプなんです。本当に恥ずかしさはなく純粋に発しているので、それができるようになれば少し近づけるかなと思って、意識して普段から声を出してやっていました(笑)。
神尾楓珠、濡れ場撮影の裏側
― ラブシーンが多いと思うんですけど、撮影はどんな雰囲気で進みましたか?神尾:ラブシーンがほぼ初日だったのですっごく緊張しました。でも監督さんが気を遣って、撮影する部屋には少ない人数しか入れないようにとか環境づくりをして下さったおかげで、集中できて、本番が始まったときには周りのことは全く気にならなかったです。撮影は細かく動きが決まっているわけではなくて大まかな流れだけ確認して、あとは動きの中でやっていきました。
― 徳永(えり)さんとはどういう風にコミュニケーションを取っていきましたか?
神尾:徳永さんがすごくお話を聞くのが上手なので、普通の趣味の話とかなんですけど、色々お話しました。徳永さんはすごく優しく聞いて下さって、本当にお姉さんみたいな感じです。撮影前には、徳永さんと打ち合わせをして、徳永さんが一番綺麗に映ることを意識しました。
― おお、カッコいい。
神尾:それはもう、そうしないと、と思って。
― 見え方を研究されたんですね。
神尾:最初は本当にそんな余裕なかったんです。でも、結構何回もそういうシーンがあるので、やっていくにつれてちょっとずつ自分でもチャレンジをしていました。
― 伊古くんも慣れていない設定ですしね。
神尾:そうですね。その点では伊古と自分の成長が重なったことが作用して、逆に良かったと思います。
― 全体で特に難しかったシーンはありますか?
神尾:(放送されているものだと)、6話のワコさんの映画館に行って問い詰めるシーン(※)はすごく苦労しました。気持ちはちゃんとあるんですけど、久しぶりに(ワコの前に)出てきて急に人が変わっているので、すごくやりづらかったです。豹変の仕方が半端ないじゃないですか?会えなかった時期にこの15歳に、一体何があったんだろう?とすごく考えました。
※ふうくんに浮気がバレたワコから連絡を拒否された伊古が、ワコが勤める映画館に来て「二股で良いから付き合って下さい、彼氏より僕を好きにさせます」と迫る。ワコもそれに応じてしまい映写室で愛し合うというシーン。
― それを自分の中でうめていったんですね。2人の恋愛模様で「良いな」と思うやりとりは何ですか?
神尾:伊古が、ワコさんを家に誘うシーン(4話)。「(ワコと)同じ靴がうちにもいるから会わせてあげたいな」と言える15歳は、すごいなと思いました。絶対自分なら言えないです。あれも純粋に言えるのが伊古なんだろうなと。
神尾楓珠、もし自分が伊古の立場だったら…「そんな簡単には諦められない」
― 単純に年上の女性に惹かれる気持ちは分かりますか?神尾:ああ、分かりました、分かります。それこそ徳永さんと接していても、器の大きさをすごく感じて、そういうところに惹かれる気持ちはすごく分かります。
― 10歳以上年齢が上の方と付き合うのは想像できますか?
神尾:いや、想像できないですね(笑)。
― 身近にはいらっしゃいましたか?
神尾:いました。同級生の女の子が、10歳以上年齢が上の男性と付き合ってそのまま結婚しました。すごいと思いました(笑)。
― 6話で伊古は自分が浮気相手だと知って「二股でもいい」という結論を出しますが、もし神尾さんが伊古くんの立場だったらどう思うでしょうか?
神尾:(悩んで)うーん、伊古の場合はほぼ初恋だし、あんなに好きになっちゃっていたらそんな簡単には諦められないなと思います。「二股でもいいから」というのはあれですけど、なんとか自分に振り向いてもらうようにはすると思います。
― “奪う”的な?
神尾:“奪う”的な、感じですね(笑)。
― 彼氏がふうくんだったから伊古も火がついたというのはありますよね。
神尾:そうですね。彼氏ともすごく幸せそうにやっていたら入っていけないですけど、彼氏ともそんなに上手くいってなさそうだったら…。
神尾楓珠、家族の反応は…
― ご両親やご友人はドラマを観てくれていますか?どういう反応でしょうか?神尾:観ています。親からは、反応ないです(笑)。逆に触れにくいのか分からないですけど(笑)。やっぱり親は“神尾楓珠”を小さいときから知っているので、役としてじゃなく楓珠として見ちゃうらしくて、「どうしても楓珠に見えるからちょっと」という感じのことは言っていました(笑)。
― じゃあ観てはいるけど、「ダメだよ!この子には彼氏いるよ!」と(笑)。あんまり感想は言われない?
神尾:そうですね。多分言いづらいんだと思います(笑)。
― 自分からは聞かないんですか?
神尾:自分からも聞かないです。でも友達は結構感想を言ってくれますね。
― どんなことを?
神尾:普段の自分も知っているので、伊古と全然違うっていうことは分かっていて、「それでもすんなり伊古として受け入れて観られる」「演技を無理にやっているのではなく、自然に伊古としている感じがする」というようなことを言ってくれたときはすごく嬉しかったです。
― 神尾さんが15歳の頃は、似ている部分はあったんでしょうか?
神尾:いや、多分全く無かったと思います。伊古って映画が好きだし、あんまり友達とガンガン関わるタイプでもないし、クラスでも目立たないタイプだと思うんですけど、全然違いました。サッカー部に入っていて、授業中も結構うるさかったです。
神尾楓珠、ずっと続けていたサッカーを辞めて芸能界の道へ
― 俳優業について振り返りたいんですけど、元々オーディションに応募してデビューしたということで、サッカー部を退部してから芸能界を目指すようになったとお聞きしました。退部したのは芸能界に行きたかったから?神尾:いや、単純に自分の能力の限界が見えちゃったからですね(笑)。
― サッカーを続けていたのはいつからいつまで?
神尾:多分保育園の年長さんから高校一年生くらいまでやっていました。
― そこで諦めるというのは、良い意味で見切りが早いですよね。
神尾:そうですね。辞めるときは迷わずスッと辞めました。それから他になにかやれることはあるかなと思い、皆にできないことをやろうと思って、オーディションを受けました。
― 芸能界に興味を持ったのはいつ頃からだったんでしょうか?
神尾:ずっと俳優になりたいと思っていたとか、元々そんなに興味があったわけではないんですけど、自分にしかできないことがあるんじゃないかなと思って受けてみました。あとは、多分小さいときから周りの親戚とか親の友達とかに「芸能界入れば」と勧められていて、何回かスカウトされたこともあったので、頭の片隅に芸能界があったんだと思います。
ミステリアスな役が多い神尾楓珠「中身は全然ミステリアスじゃないんです」
― 『アンナチュラル』や『シグナル』も観させて頂いていて、どれもすごく印象的な役柄だと思うんですけど、出る度に反響は実感されていますか?神尾:そうですね。どちらもすごく反響が大きかったです。幸薄な役なんですけど(笑)。で、高校のときの担任の先生も観ていてくれていたらしくて、「本当はそんな感じじゃないのに、何でいじめられる役なんだろうね」と、言われました(笑)。
― 実際は明るいキャラクターなんですね。
神尾:そうですね。明るいうるさい方のグループにいるタイプだったので、先生もびっくりしていました。
― ミステリアスな感じの役が多い印象です。
神尾:よくそう見られるんですけど、中身は全然ミステリアスじゃないんです(笑)。最初は「話しかけづらい」とか「怖そう」とかよく言われるんですけど、「話してみたら全然違うね」とよく言われます。
神尾楓珠、転機になった作品「監督に怒られて…」
― 今までで一番苦労した作品は何ですか?神尾:一番大変だったのは『恋のツキ』なんですけど、他で言うとWOWOWで放送された『アキラとあきら』(2017)。そのときはまだ高校生で経験も少なくて、主人公の中高時代の役だったんですけど回想シーンが多かったのでそれまでのキャリアの中では一番大きな役だったんです。当時は感情表現も上手くなくて監督に沢山怒られながらやっていました。
― 感情を出すのが難しかったんでしょうか?
神尾:難しかったです。すごく複雑な感情でやっていたので、正解も分からないままにやっているみたいな感じになってしまって、その作品で大きく意識が変わりました。
― どう意識が変わったんでしょうか?
神尾:すごく苦労したんですけど、楽しかったんです。終わったときに達成感があって、監督からも終わってからアドバイスをもらって、一生この仕事を続けていきたいなとそのときに思いました。
― そのときに役者一本でやっていこうという決心が改めてついたんですね。今は高校を卒業して進学は?
神尾:してないです。役者一本で。
神尾楓珠の目標は「男が惚れる男になりたい」
― 今後やってみたい役柄や出てみたい作品はありますか?神尾:手のひらで全て転がしているみたいな、支配者みたいな役をやりたいです。あんまり発言しないけど全部知っていますよ、みたいな(笑)。
― やっぱりミステリアスですね。
神尾:ミステリアスな役はずっとやっていきたいですね。
― 最後に今後の俳優としての目標を教えて下さい。
神尾:ずっと思っているんですけど、男が惚れる男になりたいです。男性に「カッコいい」と言ってもらえると嬉しいのでそんな男になりたいです。
― では、「可愛い」より「カッコいい」って言われる方が嬉しい?
神尾:そうですね。今はまだ年齢的に上の人からは親目線で見られているので(笑)「可愛い」の方が多いんですよ(笑)。
― 確かに伊古くんは“可愛い”ですね。
神尾:伊古くんのときは「可愛い」と言われるのは嬉しいんですけど(笑)。もっと歳を重ねたときには渋い役もやってみたいし、男性から「神尾楓珠みたいになりたい」と言ってもらえるような存在になりたいです。
― ありがとうございました。
モデルプレスでは、一問一答で素顔に迫ったインタビュー後編も配信予定。
「恋のツキ」物語はクライマックスへ
ふうくんに別れを告げ、伊古と付き合い始めたワコは就職も決定。新しい生活がスタートし伊古との幸せな日々を過ごしていたが、自分が新しい仕事に馴染めないなか、自分とは全く別の世界のキラキラした学生生活を送る伊古に複雑な思いも生まれていく。第9話では元カレの土屋(安藤政信)も登場。果たしてワコと伊古が進む結末は…。(modelpress編集部)
神尾楓珠(かみお・ふうじゅ)プロフィール
生年月日:1999年1月21日出身地:東京都
血液型:O型
身長:174cm
趣味:サッカー、カラオケ
主な出演作は、映画『兄に愛されすぎて困ってます』(2017)、24時間テレビドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』(2015)、WOWOW『アキラとあきら』(2017)、TBS系『監獄のお姫さま』(2017)、TBS系『アンナチュラル』(2018)、カンテレ・フジテレビ系『シグナル 長期未解決事件捜査班』 。FODオリジナルドラマ『こんな未来は聞いてない!!』(29日スタート、毎週土曜深夜0時~/地上波10月12日スタート、毎週金曜深夜12時55分~)が放送予定。
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