高橋メアリージュン、子宮頸がん克服「良い母親になりたい」 借金返済のため今もお小遣い制…赤裸々告白に込めた思いとは<モデルプレスインタビュー>
女優の高橋メアリージュン(30)が1月22日に初の著書「Difficult? Yes. Impossible? … NO.わたしの『不幸』がひとつ欠けたとして」を発売した。本書で子宮頸がんに罹患、克服していたことを初告白し反響を集めているが、高橋はモデルプレスのインタビューに応じ、がんがわかった時の心境や難病に指定されている潰瘍性大腸炎を乗り越えた過去、家族のことまで真摯に語ってくれた。
高橋メアリージュンの人生
1987年11月8日生まれ、滋賀県出身。15歳で「横浜・湘南オーディション」でグランプリを獲得し芸能界入り。2004年から雑誌「CanCam」モデルとなり、2006年から約6年間専属モデルとして活躍。2012年、NHK連続テレビ小説「純と愛」で女優デビュー。以降、映画『るろうに剣心』や『闇金ウシジマくん』など幅広い作品で存在感を発揮している。経歴を振り返ると華々しい人生を歩んできたように見えるが、家族の借金を返済するために現在もお小遣い制であることを本書で明かしており、恵まれた環境で育ったとは言いがたい。
『るろうに剣心』の頃は、潰瘍性大腸炎のため体重が激減。周囲が「生死をさまよっていた」というほどの症状と戦っていたという。その後も顔面神経麻痺、さらに29歳の誕生日に子宮頸がんが判明。傍目から見れば“壮絶”な人生にも関わらず、彼女が“不幸”を感じさせることがないのはなぜか。そこには愛情あふれる家族の存在や、高橋自身の強い思いがあった。
高橋:メインタイトルにした「Difficult? Yes. Impossible? … NO.」という言葉は、直訳すると「難しい?はい。じゃあ不可能?いいえ」という意味です。よく母が言っていた「どんなつらいこともいつか笑って話せるエピソードになるから」という言葉にも似ています。
病気になって、お医者さんにさえ「一生付き合っていく病気です。一生治りません」と言われていたんですけど、でも私は「いや、治るかもしれないじゃん。まだ治った人が誰もいないんだったら、私がその1人目になればいい!」と思っていました。そうやって信じて治療していたら、今は健康そのもの。だから皆さんも周りに無理と言われて諦めちゃうこともたくさんあると思うんですけど、周りがなんと言おうと不可能かどうかなんて誰にも決められない、自分次第だということを伝えたくて、この言葉を選びました。
― 潰瘍性大腸炎はもうすっかり完治されたんですか?
高橋:はい。びっくりするほど元気です(笑)。
高橋メアリージュン、家族のために芸能界へ 今もお小遣い制
― 本の中ではお父様が作った借金を返すために、今でもお給料をお家に入れているというお話もされています。ブログを拝見していてご家族仲が良いことは知っていましたが、正直すごくびっくりしました。今、そういったプライベートなことを隠さずお話されたのはなぜですか?高橋:別に隠しているつもりはなかったんですけど、確かにブログではお小遣い制とかそういうことまでは話してなかったですよね。自分の中に“貧乏コンプレックス”みたいなものがあった時期もたしかにありました。でも、今回それを本に書くことによって少し和らいだというか。人には話しづらいことだったんですけど、これをきっかけに家族も仲が深まっているし、“高橋メアリージュン”は家族なしには語れないので、こういう一つの形があるというか高橋家はこうなんです、と伝えようと思いました。
― 本を出すにあたって、ご家族の反応はいかがですか?
高橋:父は「あのお姉ちゃんが本出すんや。信じられへんな!」と言っています。本の中にも中学生の頃に補導された話を書いているんですけど、「そんなお姉ちゃんが本出すんやな」って(笑)。でも、「いろんな困難があって戦ってきたからこそ今のお姉ちゃんがあるから、お姉ちゃんの言葉は人を励ませると思う。おめでとう」とも言ってくれました。
― 素敵なお父様ですね。過去にはお金のことが原因でつらい思いをされたこともありましたか?
高橋:友達の誕生日会に行けないとかでしょうか。本当はお祝いしたい気持ちがあるのに、(お金がないから)お祝いできないんです。「その日仕事で、行けたら行く」と誤魔化していましたが、実際はプレゼントを買えなくて。でも、友達は(私の誕生日に)プレゼントをくれたりするので、返せてなくて申し訳ないっていう気持ちでした。
― 少し冷たい言い方になりますが、どこかのタイミングで高橋さんがご家族を支える役目から離れるという選択もできたと思います。そうしなかったのはどうしてですか?
高橋:うーん…。もうそういうものだと思っていました。この仕事を始めたのも家族を支えたいというのがきっかけでしたし、当時は「芸能界に行けば、スターになれば、お金を稼げる。家族を支えられる」と思っていました。私にとって家族を養うことが当たり前というか、もし家族を切り捨ててお金を手に入れたとしても、家族がいなかったら心に穴が開いたままで幸せにはなれないと思います。
― ご家族あっての高橋さんということですね。じゃあもちろんご両親を恨むような気持ちもない?
高橋:恨んだことはないですね。感謝の方が大きいです。
― 素敵なご家族なんですね。高橋さんの心がキレイすぎて自分が恥ずかしいです…。
高橋:いやいや…。でも本当に愛情が大きいんです。もちろん怒ったりすることはありますよ(笑)。贅沢しちゃいけないときはそれはだめだよねって注意もしますし、家族みんな対等な感じです。
高橋メアリージュン、子宮頸がん克服後に「コウノドリ」出演
― 昨年、出産を扱ったドラマ「コウノドリ」(TBS系)に出演されたのも、タイムリーというか縁を感じます。制作側は高橋さんのご病気のことは知らないですよね?高橋:もちろん知らないです。この役じゃなくてよかったと思いました。さすがにリアルすぎてちょっと…(苦笑)。
― 産後うつに悩むキャリアウーマンのお母さんという役どころは反響も大きかったと思います。ドラマを拝見していて世の中のお母さんはこんなに大変なんだと胸に刺さりました。
高橋:ありがとうございます。最近もある看護師さんにお会いした時、「産後うつの方そのものでした」と言われたんです。私自身は子どもが欲しい気持ちが強くなっていたので、産後うつで子どもを可愛いと思えないという役柄に葛藤もありました。目の前に赤ちゃんがいて「可愛い!」って言いたいんですけど、言っちゃいけない。もし子宮頸がんのことがなくても、役作りとして可愛いとは思っちゃいけないんですけど、やっぱり前より子どもが欲しいと思うようになっているので…。
― そんな葛藤の中で演じられていたんですね。 無事克服されて本当に良かったです。今回の経験を通じて、読者に伝えたいことはありますか?
高橋:自覚症状がなくても私は実際にがんだったので、絶対検診に行ってほしいと思います。後から「あの時行っておけば…」と後悔してほしくないので、「自分は大丈夫」と思わず検診に行ってほしいですね。
高橋メアリージュン「自分の幸せは他人が決めるものじゃない」
― では改めて本に込めた思いと、読者の皆さんにメッセージをお願いします。高橋:他人から見たら不幸なことでも自分が不幸と思わなかったら、それは不幸じゃないし幸せと思えたらそれは幸せなこと。自分の幸せは他人が決めるものじゃないと思いますし、今つらかったり、できないと思ったことでも不可能かどうかなんて誰にも決められない。ちょっとでも光を感じるなら、もしこの本を読んでその光を感じてくれたら嬉しいんですけど、できる!と思うその気持ちが正しいので、幸せな未来を信じてほしいし、どんなことがあっても自分が幸せになることを諦めないでほしいと思います。
― 最後に高橋さんの今後の夢と、読者に向けて「夢を叶える秘訣」を教えてください。
高橋:仕事ではハリウッドに行くこと、プライベートでは良い母親になることです。私はいつも夢や目標を持ったり会いたい人がいると、ノートに書くんです。今までそれで本当に叶ってきたんですよ。だから書くことは大きいかもしれないです。書く時は「なりたい」じゃなくて「なる」、「会いたい」じゃなくて「会う」。毎日書いたり、書かないと不安になるぐらい思いがあふれている時は叶いやすい気がします。『るろうに剣心』の駒形由美を演じるという夢は、もうめちゃくちゃ書きました。それと、ヒュー・ジャックマンに会う(笑)。これもめちゃくちゃ書きました。
― 同じことでも何回も書くんですね。
高橋:何回でも書きます。毎日書きます。ちょっと怖いですよね(笑)。でも毎日そうやって願っていると忘れないじゃないですか。だから流れ星が流れた瞬間もパッと言えるんですよ。流れ星が流れている間に願いを唱えると叶うっていうのは、そのぐらい強く思っているからだと思うんです。
― 素敵なお話ありがとうございました。
本の中で彼女は「わたしと会った後に、また会いたいと思ってもらえる自分でいる」ことが理想だとつづっている。そんな理想の自分に近づけるように、一歩一歩乗り越えていく、と。どんな困難にも立ち向かってきた彼女の笑顔は眩しく、インタビューが終わった後、私はまた会いたいと思った。彼女の思いが一人でも多くの女性に届きますように。(modelpress編集部)
高橋メアリージュン プロフィール
出身地:滋賀県
血液型:A型
身長:169cm
日本人の父、フィリピン人の母を持ち、2006年から「CanCam」の専属モデルとして活動。2012年のNHK連続テレビ小説「純と愛」で女優デビュー。以降、映画『るろうに剣心』や『闇金ウシジマくん』など話題作への出演多数。
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