『GIRLS/ガールズ』レナ・ダナム、15年ぶりに映画出演!『旅の終わりのたからもの』への出演を決めた理由とは?
民主国家としての土台を築く激動の時代であった1991年のポーランドを舞台に、ちぐはぐな父と娘が家族の歴史を辿る旅路をユーモラス且つ温かく描いた異色のロードムービー『旅の終わりのたからもの』が、2026年1月16日(金)に kino cinéma 新宿ほか全国公開。
本作で『GIRLS/ガールズ』のレナ・ダナムが、15年ぶりに映画出演を決めた理由とは?
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等身大の女性を描く作品で注目を集めるクリエイター
本作の主人公は、NYで生まれ育ち成功するも、どこか満たされない娘ルーシーと、ホロコーストを生き抜き約50年ぶりに祖国ポーランドへ戻った父エデクの親子。家族の歴史を辿ろうと躍起になる神経質なルーシーと、娘が綿密に練った計画をぶち壊していく奔放なエデク。ちぐはぐな親子がポーランドの様々な歴史遺産を巡り、悲惨な過去と痛ましい現実に向き合いながら、二人だけの“たからもの”を見つける珍道中を描く、笑って泣けて心温まる今冬必見の1本だ。

そんな本作で主演のルーシーを演じるのが、世界中で社会現象を巻き起こした大ヒットドラマシリーズ『GIRLS/ガールズ』のレナ・ダナム。僅か26歳で製作・脚本・主演を務めた『GIRLS/ガールズ』ではエミー賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞を2度受賞。
その後も、女性の視点を重視した作品で注目を集め、2013年にはTIME誌の“世界で最も影響力のある100人”に選出。今後も、レナが監督を務め、配給・ストリーミング大手による入札合戦が行われたナタリー・ポートマン主演映画『Good Sex(原題)』の配信が控えており、等身大女性の恋愛・友情・悩み・葛藤を描かせれば彼女の右に出る者はいない。
自身が監督・主演を務めた『タイニー・ファニチャー』(2010)以来、実に15年ぶりに女優としてスクリーンに戻ってきたレナ。「監督に、マーゴット・ロビーじゃなくていいの? 好きな人を誰でも選べたでしょ? と言ったくらいです」とレナ自身も監督、ユリア・フォン・ハイツからの熱心なオファーに冗談めかしながらも驚きを隠せなかった様子。
実はユリア監督、かねてよりドラマ『GIRLS/ガールズ』のファンだったようで「彼女がルーシー役でこの映画に参加してくれたら最高だ!」と思い立ちオファーを決めたそう。しかし、肝心のレナと直接連絡を取る手段が無いことに気づいた監督は「ある取材で“次の映画にレナ・ダナムを起用したいと思っている”と話し、それが記事に掲載されたんです。翌日にその記事を見たレナのエージェントが、脚本を送ってほしいと連絡をくれたのです。レナは脚本を気に入り、すぐに俳優兼プロデューサーとして参加することが決まりました。」と、異例で奇跡的なキャスティング秘話を明かしてくれた。
今回レナが演じるルーシーは、NYで音楽ジャーナリストとして成功しているが、どこか満たされない想いを抱える女性。その心の穴を埋めるため自身のルーツを探そうと、父エデクの故郷ポーランドへと初めて旅立つ。旅に同行したエデクは自由奔放な言動で旅の計画をぶち壊してばかりで、ルーシーの我慢は限界寸前…。しかし、アウシュヴィッツ強制収容所を訪れた時、これまで娘には一切残酷な記憶を明かさなかったエデクが、収容所で起こった恐るべき出来事を静かに語り始めるのだったー。
レナはこの役を振り返り「ルーシーは父親の抱える決して消えない過去の痛みに、囚われ続けています。ある世代に痛みや虐待が降りかかると、その影響は私たちが思っている以上に深く波紋のように広がり、跳ね返っていくのです。」とコメント。
レナも語っているように、ルーシーはホロコーストを生き延びた両親を持つ戦後第二世代。過去を一切明かさない両親に対する疎外感、寄り添うことの出来ない無力感、それによって生じる自分への劣等感と、どこへ向ければいいのか分からない怒り。戦争未体験の世代ならではのトラウマを、ユダヤ系にルーツを持つレナが演じることで深い共感を呼んでいる。
デコボコ親子が繰り広げる珍道中に笑わされながら、その中に垣間見える心の傷に“ハッと”させられ、最後には希望に溢れた涙が溢れ出す本作。ぜひ映画館のスクリーンで大切な人と観て頂きたい。
『旅の終わりのたからもの』あらすじ
1991年、両親の故郷であるポーランド・ワルシャワにNY生まれのルーシー(レナ・ダナム)が初めて降り立つ。ホロコーストを生き抜き約50年ぶりの帰郷となる父エデク(スティーヴン・フライ)も一緒だ。自身のルーツを探りたいルーシーの計画を次々に潰していく父に、ルーシーは爆発寸前。アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れ初めて父の口から恐ろしい記憶を聞くも、2人の心の溝は埋まらない。ついに父と別れNYへ帰ると決めたルーシーを、父は思いがけない場所へと連れていく――。
(海外ドラマNAVI)
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Photo:『旅の終わりのたからもの』© 2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS
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