「家庭教師のトラコ」座長・橋本愛に感心すること 美村里江・板谷由夏・鈴木保奈美が今後の展開に言及
2022.08.30 07:00
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女優の橋本愛が主演を務める日本テレビ系7月期水曜ドラマ「家庭教師のトラコ」(毎週水曜よる10時~)に出演する美村里江、板谷由夏、鈴木保奈美。このほど行われた取材会にて、それぞれの家庭で母親を演じる3人から見た橋本演じる“トラコ”の存在とは?今後の展開についても語ってくれた。
橋本愛主演「家庭教師のトラコ」
本作は、謎の家庭教師・根津寅子(橋本)が、年齢も抱えている問題もバラバラの3人の母親と3人の子どもを救う姿を描く「個別指導式ヒューマンドラマ」。寅子が3組の家庭にかける言葉や子どもへの指導は視聴者の心に刺さり、SNSなどでも話題に。新聞社に勤め娘の知恵(加藤柚凪)を有名私立小学校に合格させたいと躍起になる中村真希役を美村、定食屋を1人で切り盛りし息子の高志(阿久津慶人)との生活に追われる下山智代役を板谷、銀行家の後妻となるも家庭の居心地の悪さからなんとか息子の守(細田佳央太)を東大に行かせ、家族を見返したいともくろむ上原里美役を鈴木が演じている。
美村里江&板谷由夏&鈴木保奈美、お互いの“家族”の印象
― 撮影が進んできてそれぞれ演じられている家族での撮影中のエピソードを教えてください。鈴木:上原家は本当に6話が“大アクション大会”だったので盛り上がりました。結構遅い時間までかかって大変でしたが、いかに修羅場を表現するかみんなで力を合わせて頑張ったという感じがしています。
板谷:下山家も(智代の)ガンが治りましてハッピーなんですが、阿久津くんも最初は緊張していて役を通してでないと喋れなかったですが、阿久津くん自身が撮影に慣れてきてどんどん心を開いてくれて、彼らしさが分かってきたので、とても朗らかで楽しいです。
美村:中村家は、柚ちゃん(加藤)と細田(善彦)くんととても仲良くて。本番は私が怒りますが、カットがかかると「やだ、こんな人」「真希さんやだー!」と笑いながら楽しくやることで、リフレッシュして本番で踏ん張ることができるので、とてもありがたかったです。
― それぞれのシーンをお互いにどうご覧になっていますか?
鈴木:放送でしか見られないので、中村家は本当に楽しそうで明るく感じます。下山家は高志くんがしっかりしていて、我が家にはない温かな絆がうらやましいです。
― 演じられている役に共感する部分はありますか?
板谷:どのお母さんも子どもを1番に考えているというところかな。
鈴木:そして子どもを信じるというところです。
美村:私が演じている真希は逆に毒親っぽくて、何回反省しても繰り返してしまいそう人なので「知恵ちゃん早く逃げて」と思っています(笑)。知恵の成長に合わせて真希も成長しないと、置いていかれるどころか追い抜かされて足を引っ張ってしまうのではないかと怖い、反面教師ですね。
鈴木:第6話のラストで里美が「今あなたが守ってくれているんだね」と守に言うセリフがあって、里美さんのふわふわしたところを守がしっかり守ってくれてちゃんと育っているなと感じて、そこには非常に共感しています。
板谷:あるところから頼ったほうが楽ですよね。
鈴木:そうそう。守に任せようと思って。
美村:なるほど!真希さんはその視点がなくて「私がなんとかする」とコントロールしようとしているので多分怖いんです。
美村里江&板谷由夏&鈴木保奈美にとっての主役・橋本愛の存在
― 上原家では妖しく、下山家では熱血、中村家では魔法使いのようなキャラクターと、それぞれ全く違うトラコと対峙していますが、印象はいかがですか?鈴木:上手く息子をコントロールしてくれていてすっと馴染んで下さっていると思います。キャラを変えても違和感がないんです。そしてとても頼りがいがあるので、トラコ先生には何でも話せるし、あてにできます。
板谷:どこの家庭にも馴染んでいますよね。
美村:最初、厳しくされたり、肩透かしなことをされたりしても、途中で 「いいんじゃない?」って言われると嬉しい。それは愛ちゃん(橋本)が持っている雰囲気と、セリフが少なくても「この人にいいって思われたい」「褒められたい」と思ってしまう引力が強いからだと思っています。
― 5話でも板谷さんが激しいシーンで「いいんじゃない?」と言われていましたね。
板谷:あの「いいんじゃない?」は泣けました。とても優しい顔をして言っていたので、これが熱血先生なのか素のトラコなのか…少し混じっていたように感じました。
― 橋本さんの印象はいかがですか?
鈴木:ニュートラルで朗らかな印象です。朝スタジオに入ると「ワハハー!」という明るい笑い声がいつも聞こえて、ナチュラルに明るくしてくれているのはとても大事だし、心強いです。
美村:実年齢よりもっと大人っぽく見えますね。
板谷:愛ちゃんは壁がなくてウェルカムな雰囲気なので、とても楽で子どもたちともすぐに仲良くなっていました。
美村:次々と出来事が起きて感情が自由にアップダウンする私たちの芝居と、安定してずっと先を見越しているトラコちゃんとの対比で、セリフの説得力がしっかりあって、ストーリーが安定します。トラコちゃんのセリフで締まる感覚があるので、言い方の技などはすごいなといつも感心しています。
美村里江&板谷由夏&鈴木保奈美、印象に残ったシーンは?
― これまでの中で特に印象に残っているシーンはありますか?美村:第5話で、(智代が)遺書の添削をされるのが斬新だと思いました。最期だからこそドラマチックに書きすぎてしまったり、隠してしまったりするのではなく、素直な気持ちを書かせようという意図があって、私も死ぬ前の遺書を添削してほしいと思いました(笑)。
板谷:私も自分の気持ちに正直に遺書を書こうと思えるいい遺書でした。
鈴木:私は第1話で(トラコが)知恵ちゃんに言った「ちゃんと目を開いて見ろよ!」という言葉や、トラコ先生がよく言う「自分で考えなきゃ」という言葉に、自分もそうしなければいけないと思わされました。
― 改めて、家族を“斬っていく”作品を多数手掛けている遊川さんの最新作ということで、作品全体を通して面白いと思うところを教えてください。
鈴木:私は「お金の使い方」ということを正面に持ってきたのが面白い切り口だなと思っています。日本では子供の頃からお金についてちゃんと教える機会があまりないと思っていて。この歳になっても未だに分からないことだらけなので「義務教育で教えてくれれば良かったのに」と思っていました。
やっぱり“生きることってお金を使うこと”なので、そこに正面から向き合って考えましょうというのはとても大事なテーマだし、見てくださる知恵ちゃんぐらいのお子さんに、お金のことを考える機会を持ってもらいたいです。
板谷:お金のことに関して、なかなかニュースではないと知り得ないけれども、ドラマでもそれを表現するのは遊川さん独特の社会に対する皮肉やメッセージが込められている気がします。
あとは、遊川さんはやはり「お母さん」がテーマの作品が多いので、遊川さんのお母さんへの想いが汲み取れたらいいと思います。(智代と高志の)病院でのエピソードは、演じる直前にご自身のエピソードなのだと熱く語られて、プレッシャーを感じました(笑)。普遍的な「お母さん」という存在が物語のキーになっていると思っています。
美村:私は今回参加して、役者として改めて本を読むと隠している毒が2種類あるんです。分かりやすくポップに仕立てて「こんな人いないよ」と笑って油断している隙にグッと刺されるみたいことがあって。
そのお客さんを翻弄させるようなトリックが1話の中に必ず入っているので、役者としても、見終わった後に考えてくださると1番嬉しいと思っています。台本に書いてある色んなカラーをなるべく欲張って出したいです。
美村里江&板谷由夏&鈴木保奈美、今後の展開明かす
― 今後の展開についてですが、第7話でトラコの過去や狙いを知っていかがでしたか?板谷:ほっとけないなと思いました。
鈴木:でもトラコ先生のロジックはそんなシンプルではなくもう2層くらい捻っていると勝手に深読みをしています。
― 正しいお金の使い方についても考えさせられますよね。
美村:今の福多くんとトラコちゃんのお金の使い方はいわばバグを起こしていて「本当にそれでいいのか」という疑問が残った使い方なので、素の彼らが考える正しいお金の使い方は何なのか気になります。トラコちゃんも福多くんも2人で頑張ってきているから、報われているところが見たいです。
鈴木:あとは子どもたちにとって合格することが幸せなのか。今は守にとっては、東大に受かることが家族を驚かせてやるというものになっていますが、本当に東大に受かることが幸せなのかということも最後に見えてくるのではないかと思います。合格率100%のトラコ先生が初めて100%ではなくなるかもしれないです。
美村:この3家族は大きな目的を引っ張るための餌だったわけです。トラコにとってもずっと目指しているところの先が必要だということが初めて分かるから、何が待っているのか楽しみです。
― ありがとうございました。これからの展開も楽しみにしています!
(modelpress編集部)
美村里江プロフィール
1984年6月15日生まれ、埼玉県出身。オーディションにおいて1万人以上の応募者の中からヒロインに選ばれ「ビギナー」(2003年/フジテレビ)で女優デビュー。これまで数多くのドラマや映画でキーパーソンを演じてきた。2018年にミムラから現名称に改名している。
板谷由夏プロフィール
1975年6月22日生まれ、福岡県生まれ。1999年、映画「avec mon mari」に出演し、女優デビュー。話題作に出演するだけでなく、2007年から2018年までは「NEWS ZERO」(日本テレビ)にて11年間キャスターを務め、マルチな活躍を見せている。
鈴木保奈美プロフィール
1966年8月14日、東京都生まれ。ドラマ「東京ラブストーリー」(フジテレビ/1991年)でブレイク後、数々のトレンディドラマで活躍。現在放送中のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」でも存在感を放っている。
第7話あらすじ
トラコ(橋本)と連絡が取れなくなってしまい、真希(美村)たち保護者が困惑する中、当のトラコは「そろそろ例のこと伝えて」と福多(中村)に保護者への対応を指示する。気が進まない福多は「おまえがやろうとしてることって、あまりにも過激だから」と、5年前のトラコとの再会を思い出す…。
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