「5時間睡眠は危険?」「8時間は寝過ぎ?」 死亡率が20%も変わる! 医師が教えるベストな睡眠時間

2026.09.08 20:45
提供:All About

【医師が解説】「短時間睡眠でも大丈夫」「たくさん眠るほど健康にいい」といった考えは誤りです。睡眠時間は長過ぎても短過ぎても死亡率が上がる傾向があります。最適な睡眠時間について、分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)

Q. 「睡眠時間が短いと死亡率が高くなる」って本当ですか?

Q. 「仕事が忙しく、平日は毎日5時間睡眠です。休日に寝だめをすれば大丈夫だと思っていましたが、短時間睡眠は短命になると聞いて不安です。実際に、睡眠時間は寿命に関係があるのでしょうか? 睡眠時間が長いほど長生きできますか?」

A. 睡眠時間と死亡率は関係します。死亡率が最も低い睡眠時間を覚えておきましょう

因果関係がすべて明らかになっているわけではありませんが、複数の調査・研究から睡眠時間と死亡率が関係することが報告されています。

アメリカで行われた100万人以上を対象とした大規模調査(『Mortality Associated With Sleep Duration and Insomnia』)では、「1日に6.5~7.5時間の睡眠をとっていた人たちの死亡率が最も低かった」という結果が出ています。それより睡眠時間が短くても長くても、死亡率は高くなる傾向が見られたそうです。特に7.5~8.5時間以上眠っている人は、6.5~7.5時間睡眠の人に比べて死亡率が20%も高かったと報告されています。

日本国内でも同様の傾向が確認されています。名古屋大学が40~79歳の男女約10万人を対象に10年間追跡した研究(『自覚的な睡眠時間と全死因死亡率の予後因子としての関連:JACC Studyの成果』)では、睡眠時間が7時間の人たちの死亡率が最も低いという結果が示されました。アメリカと日本、どちらの調査でも「7時間前後」の睡眠が、死亡率の観点から理想的だと裏付けられた形です。

では、質問者の方の、5時間睡眠はどうでしょうか。いずれの調査でも、死亡率が最も低いとされた睡眠時間は6.5時間以上です。5時間睡眠はこの範囲よりも短く、睡眠時間が短過ぎると寿命が縮まる傾向があると考えられているため、死亡率が高くなっている可能性は十分にあります。「自分は5時間睡眠でも平気」と感じていても、体への負担が積み重なっているかもしれません。

・毎日7時間前後の睡眠を目安に、今の生活リズムを維持する
・睡眠の「質」にも気を配る
・就寝・起床の時刻をできるだけ一定にし、規則正しい生活を心掛ける

忙しい中で十分な睡眠時間を確保するのは大変だと思いますが、まずは7時間の睡眠時間確保を目指して、できるところから見直してみることをおすすめします。睡眠時間だけでなく「質」にも気を配りながら、規則正しい生活を心掛けることが、健康と長寿への近道です。

坪田 聡プロフィール

日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医。日本医師会、日本睡眠学会、日本コーチ協会所属。医師とビジネス・コーチという2つの仕事を活かし、医学・生理学と行動計画の両面から睡眠の質の向上に役立つ情報を発信している。


執筆者:坪田 聡(医師)

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