「なんで?今じゃだめなの?」と聞かれた俺→郵便受けに届いていた1通の封筒と、ノートの30問
更新案内と30の質問
一緒に住もうと言うには、まだ早いと分かっていました。けれど更新すれば、あと2年は今の部屋に住むことになります。それに俺は、彼女のことをほとんど知りません。苦手な食べ物も休みの日の過ごし方も知らないまま、暮らしの話はできないと思いました。
そこでノートに、聞きたいことを30個書き出しました。好きな季節やあだ名に混ぜて、部屋の明かりは暖色と白のどっちが好きか、洗濯物は外に干したいか、といった質問も入れています。最後の1問だけは、書く前から決めていました。
一度に送れば重くなるので、1日3問、10日に分けることにしました。
「寝る前に3つ質問していい?」
答えが届くたびに、ノートへ写していきました。セロリ、カフェ巡り、秋。「メモした」と返したのは、本当にノートに書いていたからです。
「じゃあ1問だけ」と送った日
7日目、彼女から「今日はもう眠いかも」と届きました。
毎日のように質問を送られて、疲れないはずがありません。俺はさすがに迷いました。それでも更新の期限までに、ノートを埋めておきたかったのです。
「じゃあ1問だけ」
送ってから、自分勝手だと思いました。翌日には「昨日の残り2問も、いい?」と送り、彼女は5問に答えてくれました。眠そうな短い答えも、俺は一つ残らずノートに写しました。
会って聞くと決めた最後の1問
10日目、俺は「今日で最後。28問目と29問目」と送りました。29問目は、俺に直してほしいところです。届いた答えは「質問が多いところ」でした。思わず笑いながら、それもノートに写しました。
いつもの「おやすみ」を送れずにいると、彼女から「あと1問は?」と届きました。
けれど、この質問だけは文面で送りたくありませんでした。
「30問目は、会って聞きたい」
「なんで?今じゃだめなの?」
「土曜、駅前のカフェで」
それ以上書けば、全部言ってしまいそうでした。
そして...
土曜日、駅前のカフェで、俺は鞄からノートを取り出しました。何度も開いたせいで、表紙の角はよれています。最後のページを彼女に向け、そこに書いた質問を読み上げました。
「30、俺と一緒に住むなら、どんな部屋がいい?」
その下には、29問の答えから書き出したメモが並んでいます。明かりは暖色、洗濯物を外に干せるベランダ、冷蔵庫にセロリは入れない。「質問が多いところ」の横には、「30問目で終わり」と書き添えていました。
彼女はメモを指でたどり、セロリの行で少し笑いました。それから、目から涙がこぼれました。
「眠いのに、真面目に答えてよかった」
彼女が返してくれた30問目の答えは、「日当たりのいい部屋」でした。
彼女が眠い目をこすりながら答えた29問は、全部、2人で住む部屋の下書きだったのです。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
目の前で手作り弁当を捨てられたのに…冷静な妻!?数日後⇒夫が再び弁当を捨てると「よし…!」妻が安堵したワケ愛カツ -
義母「嫁の懐妊祝いだから、嫁が払え!」会計19万円を押しつけ。しかし⇒店員「こちら全額…」まさかの事実に、義母「え?」愛カツ -
【難読漢字】「寸暇」正しい読み方は? わずかな暇のことですエキサイトニュース -
「なーんだ」被害を訴えたらこの言葉 太ももを触る男児とその母親に植え付けられたトラウマとは?【漫画】エキサイトニュース -
「俺たちが勝つ!!」前の3頭に迫られたカツゾウが、最後の直線で差し返した結果は?【100話目でダービーを勝つ馬と騎手 第96話・第97話】エキサイトニュース -
「家族と俺、どっちを取る」と迫った彼を実家に連れていくと→食卓で私より先に口を開いた母ハウコレ -
「冷蔵庫の中、何もないな」と言った彼→数日後、洗面台の下に押しこまれていた3本の柔軟剤ハウコレ -
キス待ちの沈黙がつらい。男性が本命の前でだけ絶対に焦る瞬間TOP3ハウコレ -
【誕生月別】今週中、同級生の男性が急に優しくなる女性ランキング<第1位~第3位>ハウコレ