彼女への「了解」に毎回47分かけていた俺→待ち合わせのベンチで、慌てて伏せた画面の中身
「了解」が怖くなった日
入社1年目、上司への返信に「了解です」と送って注意されたことがあります。目上の人には失礼だと言われ、その日から短い返事が苦手になりました。
彼女とは友人の紹介で知り合いました。最初のころ、彼女から届いた一言をよく覚えています。
「メッセージ、丁寧で好き」
それが嬉しくて、俺は彼女にとって丁寧な人でい続けたいと思いました。友だちのように話せる関係になっても、雑な一言で幻滅されるのが怖かったのです。
一言に47分かかる理由
「明日、駅前に11時でいい?」
彼女のメッセージを読むと、まず辞書アプリを開いていました。「了解」の意味、目上への使い方、言い換えの例。「承知しました」は堅すぎて他人行儀、「わかった」は軽すぎる気がしました。打っては消してを繰り返し、敬語の解説ページを何本も読みました。
長い返事なら気持ちを足せますが、短い返事はごまかしがききません。結局、行き着くのはいつも「了解」。解説ページを上から順に読み切るといつも同じくらいの時間になり、気づけば既読から47分ほど経っていました。休みの日でも、それは変わりませんでした。
彼女がその時間を数えていたなんて、考えたこともなかったのです。
ベンチで届いたメッセージ
デートの日、俺は待ち合わせの広場に早めに着きました。ベンチに座ると、彼女からメッセージが届きました。
「ごめん、少し遅れるかも」
すぐに辞書アプリを開きました。遅れる相手に「了解」は冷たくないか、「大丈夫です」のほうが丁寧か。画面に顔を近づけ、首をひねりながら解説を読み比べているうちに、30分以上が過ぎていました。
名前を呼ばれ顔を上げると、目の前に彼女が立っていました。俺は慌ててスマホを伏せて膝に置き、「……早かったね」と笑ってごまかしました。
そして...
カフェに入ると、彼女に聞かれました。
「いつも返事まで47分かかるの、なんで?」
言い逃れはできないと思い、伏せていたスマホを見せました。開いたままの辞書アプリに、「了解目上失礼」の検索履歴が並んでいました。俺は、最初のころの「丁寧で好き」がずっと頭にあったことも話しました。
彼女はしばらく画面を見つめてから、吹き出しました。「了解でいいよ。なんなら、りょ、でもいい」
まだ「りょ」は送れていません。そっけなく見えていたあの「了解」は、俺が一番時間をかけて選んだ言葉でした。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
遺産を狙う義母が限界で家出した嫁に「どういうことだ」夫が激怒!⇒その理由に「はぁ!?」嫁が失望したワケGrapps -
【難読漢字】「襤褸」「耗弱」「竜胆」読める?エキサイトニュース -
「俺には関係ねぇ」「お前が好きで産んだんだろ?」→教育資金の相談に笑って言い放った夫の末路【漫画】エキサイトニュース -
【漫画】また産婦人科に行くとか言っている義母と夫の前で「離婚して」【私は義母が嫌い Vol.56】エキサイトニュース -
娘の何気ない一言に救われて…夫の意見はもう気にしない!エキサイトニュース -
「保険なんて騙されてる」と言った俺が、彼女の保険を使わずに払おうとした通帳の中身ハウコレ -
「お前の家族に嫌われてる」と言った俺が、彼女の実家の廊下で聞いた電話ハウコレ -
「着いた?」は絶対に聞く。男性が本命女性をずっと気にかけるサインハウコレ -
男性が付き合って一年後も夢中。彼女にだけ見せる素顔のサインTOP3ハウコレ