「ご飯行こう」と好きな人から誘われた→店のURLを開いたら、私が好きだとSNSに書いたお店でした
仕事以外で届いた、初めてのメッセージ
「お疲れさま」
「ご飯行こう」
先輩は営業で、私は同じ部署で事務を担当していました。2つ上で、外回りから戻ると必ず私の席に一声かけてくれる人。いつの間にか、その足音を待つようになっていました。
部署の飲み会でSNSのアカウントを教え合ってからも、やりとりは業務の連絡ばかりでした。ランチに誘われても「どこでもいいです」と返すのが癖で、自分の好みを話すことはほとんどありませんでした。
返事は何度も打ち直して、結局「ぜひ行きたいです」とだけ送りました。
URLの先にあった、見覚えのある看板
少しして、「ここ、どうかな」というメッセージとURLが届きました。
開くと、見覚えのある看板の写真が目に入りました。駅の裏通りにある、小さなタイ料理のお店です。1人でもよく通っている場所でした。
「ここ、私の一番好きなお店です。どうして知ってるんですか?」
送ってから返信が来るまでの間が、それまでより長く感じられました。降りる駅を乗り過ごしそうになりながら画面を見ていると、短い返事が届きました。
「前に投稿してたよね」
自分のSNSをさかのぼると、グリーンカレーの写真に「ここのグリーンカレーが一番好き。また行きたい」と書いた投稿が出てきました。日付は1年以上前です。先輩は、こんな前の投稿まで覚えていてくれたのだろうか。家までの道を、いつもより早足で歩きました。
「たぶん」が少し気になった約束
家に着いてから、1つ気になっていたことを送りました。
「パクチーたっぷりのお店ですけど、大丈夫ですか?」
「たぶん大丈夫」
その「たぶん」が少し引っかかりつつも、クローゼットの前で着ていく服を並べては戻す日が続きました。
約束の日、店の前で先輩と合流しました。先輩は私と同じグリーンカレーを頼み、パクチーを1枚も残さずに食べていました。ただ、グラスの水は2度おかわり。辛いのが苦手なのかなと思いながら、自分のお皿のパクチーを少しずつ口に運びました。
そして...
駅で別れたあと、先輩から「今日はありがとう」と届きました。
少し迷ってから、「次は先輩の好きなお店がいいです」と返しました。既読はすぐについたものの、返事はまだ来ないままです。
画面を閉じても、1年以上前の投稿のことが頭から離れずにいました。先輩はあの投稿を、どうして覚えていたのだろう。今度は自分から聞いてみようと決めて、スマホをバッグにしまいました。
(20代女性・営業事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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