就職祝いがいとこと同じ文面だった伯母、3日後、私だけに届いた言葉
祝いの言葉に、私の名前はありませんでした
伯母は母の姉です。年に一度顔を合わせるかどうかの間柄でした。
就職が決まったことを親戚のグループチャットに書いた翌日、伯母から個別のメッセージが届きました。
「就職おめでとうございます。お体に気をつけて、ますますのご活躍をお祈りしています。」
整った言葉でした。ただ、私の名前も、どんな仕事に就くのかも入っていません。もう一度上までさかのぼりましたが、私に向けて書かれたと分かる言葉は見つかりませんでした。
いとこの言葉で、文面の正体が分かった
数日後、いとこからメッセージが来ました。
「その文、うちの子の入学のときにも来たよ」
送られてきた画面と見比べると、読点の位置まで同じでした。伯母はお祝いの文面をどこかに控えていて、節目のたびにそこから写しているのだと思いました。
伯母には「ありがとうございます」とだけ返しました。既読はつきましたが、それきりです。
研修の資料を鞄に詰めながら、祝われたのは私ではなく、今回はたまたま送る相手が私だっただけなのかもしれないと考えていました。
3日後、別の言葉が届いた
それから3日後、伯母からもう一度メッセージが届きました。
「昔のアルバムのことを思い出しました。その仕事、あなたに合っていますね」
私が就職するのは、古い書類や写真をデータとして残す仕事です。きっかけは、祖母の家を片づけたときのことでした。誰も手をつけなかった古いアルバムの箱を、私は1人で引き受け、写真を年代ごとに分けて整理したのです。
その経験が今の仕事につながったことは、親戚には話していませんでした。でも伯母は、あのとき私がアルバムを整理していたことを覚えていました。
会社の規模や通勤時間を聞かれることはあっても、昔の私と今の仕事を結びつけたのは伯母だけでした。
そして...
使い回しの文面を送られたことまで、うれしい出来事に変わったわけではありません。
それでも私は、後から届いた「昔のアルバムのことを思い出しました」という言葉を小さな紙に書き写して、定期入れの内側に挟みました。改札を通るときや社員証を取り出すときに、その紙が目に入ります。
私が何度も思い出すのは、3日後に届いた短いほうです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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