「それ、ずっと気にしてたの?」コーヒー代を返さなかった私が、催促した同僚に言ったこと
お願いしたのは、私のほうでした
隣の席の彼女が外へ出るときに、「ついでにコーヒー買ってくるけど、いる?」と声をかけてくれました。私は顔を上げて「じゃあ、カフェラテをお願い」と答えました。戻ってきた彼女から紙コップを受け取るときに「あとでアプリで送ってね」と言われたので、「ありがとう、あとで送る」と返しました。席に着いて画面を開くと、残高が足りず、口座からチャージする手続きが必要でした。数分で済む操作です。それを後回しにしたのが、始まりでした。
少額だから、と自分に言っていました
打ち合わせが続き、手続きのことは頭の隅に押しやりました。少額なのだから、彼女も急いではいないはずだ。そう決めて、チャージは家に帰ってからにしようと思いました。彼女がスマホを持ち上げるたび、あれを確かめているのだろうと察しはついていました。それでも、休憩の合間に画面を開くことはしませんでした。空になった紙コップを机の端へ寄せながら、片づけたら思い出すだろうと考えて、そのままにしていました。
言われた瞬間に、意地が出ました
帰り支度をしていると、上着を持った彼女が私の席へ来て、「コーヒー代、まだだよね?」と言いました。悪いのは私だと分かっていたのに、口から出たのは「家帰ったら渡すわ。それ、ずっと気にしてたの?」でした。近くに人がいるのは分かっていました。それでもあんな言い方をしたのは、払っていない自分より、催促する彼女のほうを細かく見せたかったからだと思います。彼女は「うん、また明日」とだけ言って、出口へ歩いていきました。
そして...
翌朝、彼女は紙コップを1つだけ持って戻ってきました。「私のは?」と聞いた私に、彼女は「今日は、自分の分だけにしたの」と答え、続けて「昨日の分、まだだから」と言いました。私はその場で口座からチャージして代金を送りました。それでもまだ、大げさだという気持ちが残っていて、「昨日のって、そんなに嫌だった?」と聞きました。返ってきたのは「金額じゃなくて。返すって言ったのに、催促した私を細かい人みたいに言ったのが嫌だった」という言葉でした。「でも、少額だよ?」と返した私に、彼女は「少額なら、返さなくていいの?」と聞きました。「そういう意味じゃないけど」。そう言ったきり、あとが続きませんでした。少額だから相手も気にしないと決めていたのは、私だけでした。「昨日は、ごめん」と伝えると、彼女はうなずいて自分の席へ戻りました。今は、彼女についで買いを頼むことはありません。休憩が重なった日は、一緒に店へ行き、それぞれ自分の分を払っています。
(20代女性・営業事務)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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