「今日も人手が足りなくて、全然進みませんでした」。毎回謝っていた私が、最後に返した一言
「顔を出すだけでいいから」
幼稚園の同じクラスの子どもたちを集めて、月に1回、集会所で誕生日会を開く。そのための飾りや景品を作る有志の集まりに、私はまとめ役のママ友から誘われました。次の誕生日会では、子どもたち全員に渡すメダルを32人分用意することになっていました。
勤めがあるので行けても後半だけになると伝えて断ろうとした私に、その人は「顔を出すだけでいいから」と言いました。
人数が足りないのだと聞いてしまうと、そこから先の断り方が分からず、私はうなずきました。実際、仕事を終えて集会所に着くころには、たいてい机の上が片づき始めていました。
毎回届く、同じ報告
集まりが終わると、グループチャットに報告が届きます。「今日も人手が足りなくて、全然進みませんでした」。書かれている作業は、毎回そのまま私が関わっているものでした。
私が「すみません、途中からで」と打つと、「いいのよー、お仕事してる人は忙しいんだから」と返ってきます。同じやりとりを重ねるうちに、この言葉は私に向けて書かれているのではないかと思うようになりました。
代わりに私は、片づけのときに残った台紙とリボンを少しずつ持ち帰り、次の集まりの前に完成した分を箱へ戻していました。誰にも言いませんでした。
数が合いませんでした
その回も、いつもの1通が届きました。そのすぐ下に、いちばん年上のママ友が棚の箱の写真を出しました。
「メダル、もう32人分ありますよ」。集会所で作った分では足りないはずの数でした。誰かが持ち帰ったのではという話になり、私は「私が持ち帰って作っていました」と打ちました。
すぐに年上のママ友から「無理しないでくださいね」と届いたので、私は「人手が足りていないようなので、家でできる分はやっていました」と返しました。
そして...
その人から、2人だけの画面に短いメッセージが来ました。
「ごめんなさい。人手が足りないと書けば、自分の段取りのせいだけにはならないと思っていました。あなたにも少し気づいてほしかったんだと思います」。
私が謝り続けていた理由も、その言葉で分かりました。今は、集まりの報告に進んだところと、次に誰が何を受け持つかが書かれています。集会所の箱の内側には、残りの数を書いた紙が貼ってあります。私はもう、袋を持ち帰っていません。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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