濃い色が残っていない日に、私は在庫のことを言わず薄い色を出し続けました
濃い色から先に出ていました
私はドレスのレンタル店で働いています。式が重なったあとは、紺やえんじ、深緑などの濃い色から先に借りられることがあります。その日も、濃い色が並ぶラックには空いた場所が目立っていました。
受付で「親族に年配の方が多いので、白に見えない色にしたいんです」と言われたとき、希望に合う色が少ないことは分かっていました。
それでも私は、「濃い色はほとんど残っていません」と先に伝えませんでした。
ある中から代わりを出し続けました
最初に明るい水色を出し、次に淡い藤色、さらにアイボリーに近い色を持っていきました。お客様からは、そのたびにもう少し濃い色がないかと聞かれます。
私は「白には見えないと思いますよ」と答えました。今ある中から少しでも希望に近いものを提案しているつもりでした。
働き始めたころ、在庫がない場合でも、すぐに断るのではなく代わりの商品を提案するよう教わっていました。私はそれを守っているつもりでしたが、お客様が知りたかったのは、残っているドレスへの私の評価ではなく、希望する色が店にあるかどうかでした。
奥にも濃い色はありませんでした
3着目を見てもらったあと、「少しだけお待ちください」と伝え、返却されたドレスの中に出せるものがないか確認しに行きました。
そこにあったのは、まだ貸し出せる状態になっていないものだけでした。その日のうちに案内できる濃い色はありません。
奥にいると、入り口のほうから「ありがとうございました」と聞こえました。戻ったときには、ラックの前にお客様の姿はありませんでした。
そして...
今は濃い色を希望されたら、最初にその日用意できる色を伝えています。希望する色がなければ、そこで帰る方もいます。そのあと別の色を見るかどうかは、お客様に決めてもらうようになりました。
あの日のお客様が、結局どんな色のドレスで式へ行ったのかは知りません。濃い色のラックに空きが増えるたび、最初に在庫の話をするようにしています。
(20代女性・貸衣装店勤務)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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