「彼氏くんのことは私に任せて」が彼の名前で届いて、私は彼のほうを責めました
彼の名前で届く文
付き合っている彼は、学生のころからの集まりを月に1度まとめています。その日も彼は友人たちとの集まりに出ていて、私は洗い物をしながら彼から届くメッセージを見ていました。彼の返事はいつも短く、集まりの日は特に間があきます。しかしそれが急に詰まって、書き方も変わりました。意味を聞き返す前に、続けて届いたのが「彼氏くんのことは私に任せて」でした。彼の名前のまま、私の知らない言い回しが並んでいたのです。誰が持っているのかは、聞かなくても見当がつきました。彼の友人で、私も一度だけ顔を合わせたことのある人です。
「これ、誰が打ってるの」
「これ、誰が打ってるの」。送信するまでに、同じ文を打ち直しました。相手の名前を入れかけては削り、結局いちばん短いものを選びました。返ってきたのは「横で本人も笑ってるから平気だよ」です。彼の名前で届いているのに、メッセージの中では彼が「横にいる本人」として書かれていました。その場では冗談で、画面のこちら側では冗談になりません。長い文を送ったあとは既読だけがついて、やりとりはそこで止まりました。泡のついた皿を、私は流しに戻しました。
次の日に届いた言い訳
次の日に届いたのは「昨日のあれ、俺じゃない」のメッセージだけでした。謝る言葉も、そこに至った経緯もありません。私は「じゃあ、どうして止めなかったの」と返しました。間があいてから、「机の真ん中に置く決まりを作ったのは、俺だから」と続きました。メニューの注文も会計も彼の画面でやるため、誰でも取れる場所に置いてあったそうです。その決まりを言い出したのが彼自身だと、私はそこで初めて知りました。私は、彼が嫌がっているのにスマホを取られたのだと思っていました。勝手に送った友人だけを責めれば済む話ではないのだと、少しずつ考えが変わりました。
そして...
次の集まりの日、「今日は自分の手に持ってる」とだけ届きました。私は持ち方の話には返さず、あの人に何を言うつもりなのかを聞いています。返事はまだ来ません。それでも通知が鳴ったとき、画面を伏せずに開けるようにはなりました。彼の名前で届く文が全部彼のものになるまで、待つつもりでいます。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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