友人のキラキラ投稿に疲れて通知を切った私、カフェで聞いた「あれね、探さないと見つからないの」
いいねを押せなかった日
彼女の投稿はいつも楽しそうでした。休日のカフェ、旅先の海、手作りのお菓子。どれも素敵で、最初のうちは見つけるたびにいいねを押していました。
それがいつからか、残業帰りに見る投稿が、自分の毎日と比べる材料になっていました。
彼女は何も悪くありません。それでも、楽しそうな投稿を見るたびに羨ましくなり、素直に反応できない自分にも嫌気がさしてきました。
私は彼女の投稿の通知をオフにしました。
写真を撮らない彼女
それでも、しばらくして彼女から届いたカフェの誘いは断りませんでした。久しぶりに向かい合うと、運ばれてきたカップに彼女はそのまま口をつけます。
私は少し意外に思いました。投稿では、飲み物も食べ物もきれいに撮って載せていたからです。話しているうちに、私は言いました。
「いつも楽しそうで、羨ましいなって思ってた」
責めるつもりはありませんでした。ただ、しばらく言えずにいたことが口から出ました。
探さないと見つからない
彼女はカップを置いて、少し笑いました。
「あれね、探さないと見つからないの」
意味が分からずにいると、続けて言いました。
「1日に1個、良かったことを載せるって決めてるの」
何もない日でも、載せられるものを探す。仕事帰りのコーヒーでも、きれいだった空でも、その日の中から1つ見つけていたそうです。
私は、投稿に写っている時間だけを見て、彼女の毎日そのものだと思っていました。
楽しそうな写真の前にも後にも、投稿には出てこない時間がある。当たり前のことなのに、それまで考えたことがありませんでした。
そして...
家に帰ってから、私は彼女の投稿の通知をオンに戻しました。それから手帳の隅に、その日の良かったことを1つだけ書きました。
「彼女とコーヒーを飲んだ」
書けたのはそれだけです。でも、「探さないと見つからない」という彼女の言葉を思い出すと、それでも十分な気がしました。
彼女の投稿も、彼女の毎日の全部ではありません。そう思えるようになってから、タイムラインを見ても、以前ほど自分と比べなくなりました。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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