別れて4年、元恋人から毎年届く誕生日メッセージに、私は返信を書いては消しました
4年連続で届き続けるメッセージ
別れを切り出したのは私からでした。付き合って2年、彼は仕事の忙しさを理由に、会う予定を後回しにすることが増えていました。それでも私は多くを言わずに来ましたが、遠方への異動が決まったと聞いた時、これ以上は続けられないと感じました。
カフェのテーブル越しに、私は「もう待てない」と告げました。彼は「異動、受けるしかないんだ」と少し目を伏せて返しました。それ以降、直接会うことも電話することもありません。
ただ、私の誕生日だけは違います。別れた翌年に届いた最初のメッセージには、「誕生日おめでとう。元気でいてね」とだけ書かれていました。翌年、その翌年、そして今年。文面は少しずつ変わっていましたが、日付は毎年変わりませんでした。
期待していないと言えば嘘になります
今年のメッセージは、これまでと少し違いました。
「誕生日おめでとう。今年もいい1年になりますように」
これまで文末に添えられていた「元気で」の言葉が、より柔らかい祈りに変わっているように見えました。私は返信を打ち始めました。「ありがとう」と書いて、消しました。次に「久しぶり」と書いて、消しました。何度打ち直しても、送るのは今年もやめました。
友人に画面を見せると、彼女は「返さない方がいいと思う」と即答しました。理由を聞いても、理由なんてないよとだけ返ってきました。
4年目の答え合わせ
数日後、共通の知人と会う機会がありました。世間話の流れで、彼の近況が話題になりました。
「あの人、来年結婚するらしいよ」
動揺を悟られないように、そうなんだ、とだけ返しました。家に帰ってから、今年のメッセージをもう1度開きました。あれは未練ではなかったのだと、頭では理解しました。それでも、なぜ毎年送ってきたのか、なぜ結婚を控えた今年も送ってきたのか、その答えは知人からは聞けませんでした。私の中で長く続いていた戸惑いが、別の色に変わっただけのような気がしました。
そして...
彼から届いた4通のメッセージを並べて読み返しても、そこに書かれた文字以上のものは見つかりませんでした。返信はしないまま、私はスマホを伏せました。あの日「もう待てない」と告げた私は、今も別の意味で、まだ答えを待っているのかもしれません。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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