メモ帳に「別れない理由」を書いていた俺が、彼女からの1枚の写真で事の重さを知った日
短い返信の裏で
仕事が立て込んで、何をしていても余裕のない日が続いていました。彼女からメッセージが届いても、「うん」「了解」「また決めよう」と雑な返しばかりになっていました。嫌いになったわけではありません。むしろ、このまま彼女の気持ちまで離れていくのではないかと怖くなっていました。引き止めたい。でも、何をどう言えばいいのか分からない。その焦りだけが膨らんでいきました。
「別れない理由」に並べた本音
それで俺は、メモ帳に「別れない理由」と書きました。今思えば、その言葉選びから間違っていたのだと思います。でもそのときは、彼女がいない生活を想像するのが怖くて、失いたくない理由を文字にすれば少し落ち着ける気がしていました。「家事を半分やってくれる」「休みが合う」「ひとりだと生活が荒れる」。並べてみると、ひどく打算的に見えます。けれど俺の中では、それは全部、彼女が自分の生活にどれだけ深く入り込んでいるかという意味でした。
彼女から写真が届いた
その日、彼女が俺の部屋で待っていることは分かっていました。それなのに、最近の自分の態度について何か言わなければいけない気がして、まっすぐ帰るのが怖くなっていました。そんなとき、彼女から写真が1枚送られてきました。
写っていたのは、机の上に置いたままにしていたメモ帳でした。続けて届いたのは、「別れたいってこと?」という一文。その瞬間、血の気が引きました。俺が勝手に抱えていた言葉は、彼女から見れば「別れを迷っている証拠」にしか見えなかったのだと、ようやく分かりました。
そして...
俺はすぐに電話をかけました。彼女が出た瞬間、最初に言えたのは「別れたくないから書いたんだ」という言葉だけでした。もっと早く、もっと分かる言葉で伝えるべきでした。「別れない理由」なんて書く前に、「別れたくない」と言えばよかった。家事をしてくれるからでも、休みが合うからでもありません。彼女がいる毎日を、俺がもう手放したくなかったのです。次に不安になったときは、メモ帳に逃げる前に、彼女の顔を見て話そうと思います。遠回りな言葉で大事な人を傷つけるのは、もう繰り返したくありません。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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