「お母さんが働いてると、子供は寂しいのよ」会うたびに繰り返す義母→参観日の作文で義母が涙を流した
会うたびに繰り返される言葉
月に一度、夫の実家を訪れるのが我が家の習慣です。小学2年生の娘は義母になついていて、家に着くなり膝に飛び込みます。その様子を見て義母が微笑むのも束の間、娘が別の部屋へ遊びに行くと決まって同じ話が始まるのです。
「お母さんが働いてると、子供は寂しいのよ」。もう何十回聞いたかわかりません。最初は「そうですね、気をつけます」と受け流していました。けれど1年、2年と続くうちに、胸の奥に小さな棘が積もっていく感覚がありました。
抑えきれなかった言葉
ある日曜日の夕食後、義母がまたその話を始めました。「最近あの子、元気ないんじゃない?やっぱりお母さんがそばにいないと」。その日は、娘が学校で友達と楽しく遊んだ話を夕食中にたくさんしてくれた直後でした。
「お義母さん、私は子供のそばにいないわけじゃありません」。気づけば、ずっと飲み込んできた言葉が口をついていました。義母は少し目を見開いたあと、こう返しました。「あなたにはわからないの。私は経験したから言ってるのよ」。その言葉の奥にあるものを、私はそのとき深く考えませんでした。
参観日の作文
翌月、娘の授業参観がありました。「将来の夢」というテーマの作文発表で、義母も見に行くと言い出し、夫と3人で教室の後ろに並びました。
娘が教壇に立ち、作文を読み上げます。「将来の夢。わたしはママみたいになりたいです。ママはお仕事から帰ってきても、わたしの話をいっぱい聞いてくれます。疲れてても関係ないよって言ってくれます。わたしも関係ないよって言える大人になりたいです」。
目頭が熱くなりました。隣に目をやると、義母がハンカチを目元に当てていました。声を殺して、肩を小さく震わせていたのです。
そして...
参観日の帰り道、義母は何も言いませんでした。いつもの言葉も、余計な一言もなく、ただ娘の手を握って歩いていました。駐車場で別れるとき、義母が私を見て「いいお母さんね」とだけ言いました。
その声が少しかすれていたことが、ずっと胸に残っています。あの義母の涙が、娘の作文に感動しただけのものなのか、それとも別の何かなのか。私にはまだわかりません。ただ、帰りの車の中で夫がぽつりと「母さん、昔は働いてたんだよ」と言ったことだけが、妙に引っかかっています。
(30代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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