記念日に予約した店を当日カフェに変えた彼。素っ気ない態度に、気持ちが離れたのだと思いました
楽しみにしていた記念日
私と彼は、付き合って三年になります。彼は記念日のたびに、少しおしゃれなお店を選んでくれる人でした。今年も「ちゃんとした店を予約したよ」と前から言ってくれていて、私はその日をずっと心待ちにしていたのです。当日、待ち合わせの少し前に届いたのが、あのメッセージでした。「ごめん、お店、近所のカフェに変えてもいい?」私は少し迷ってから、「うん、いいよ」とだけ返しました。本当はがっかりしていたのに、それを口に出せない自分がいました。
どこか上の空の彼
待ち合わせたカフェは、付き合う前に二人でよく来ていた場所でした。彼は席に着いてからも落ち着かない様子で、何度もスマホに目を落としています。私が話しかけても返事は短く、視線はあちこちにさまよっていました。ふいに彼が、「ここ、覚えてる?」と尋ねました。私は「うん、付き合う前によく来てたね」と答えます。けれどそのあとも、会話は当たり障りのないものばかりで、ぽつぽつと途切れがちでした。せっかくの記念日なのに、どうしてこんなに気もそぞろなのだろう。私の中で、小さな不安が少しずつ広がっていきました。
埋め合わせという言葉
結局その日は特別な話をすることもなく、いつもより早くお開きになりました。お店を出て駅まで歩く道のりも、会話はとぎれがちです。彼の横顔を見ても、何を考えているのかまるで読み取れませんでした。別れ際、彼はぽつりと「今度、埋め合わせするから」と言いました。埋め合わせ。その言葉の意味をうまくのみ込めないまま、私は小さくうなずくだけでした。何を埋め合わせるというのだろう。もしかすると彼の中では、私と過ごす時間はもう、気の進まないものになっているのかもしれない。帰り道、そんな考えばかりが頭をめぐりました。
そして...
家に帰ってからも、彼の様子が頭から離れませんでした。三年という時間で、二人の間に流れる空気は、少しずつ変わってしまったのでしょうか。でも、勝手に答えを決めてしまうのは、きっと違うのだと思います。素っ気なかった彼にも、何か言えない事情があったのかもしれません。今度会ったら、今日感じたさみしさを、きちんと言葉にして伝えてみようと思います。聞かないまま終わらせたくないと、今は素直にそう思えるのです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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