「もう駅着いたよ」デート直前、読んだのに返信が来ない彼→30分後、彼ではない人から連絡が来た
既読だけがついて、返信は来ない
「もう駅着いたよ」。そう送ったメッセージに、既読があっという間につきました。だからすぐに「今向かってる」とでも返ってくるものだと思っていました。
ところが、五分経っても、十分経っても、画面は既読がついたまま返信がきません。支度に手間取っているのかもしれない、電車が遅れているのかもしれない。そう考えながら、私は柱の前を行ったり来たりしていました。
三十分後、彼のものではない言葉が届いた
通知が光ったのは、それから三十分ほど経ったころでした。表示されたのは、いつもの彼のアカウントの名前。やっと返事が来た、と画面を開いて、私は柱にもたれたまま文章を何度も読み返しました。「突然ごめんなさい。これを打っているのは、あなたが待っている人ではありません」。続けて、もう一通。「私、その人の同棲相手です」。彼の口調とはまるで違う、知らない人の文字でした。彼のスマホから、彼ではない誰かが、私に返信していたのです。
「はっきりさせなくてもいい」を、私も選んでいた
頭に浮かんだのは、彼の顔よりも先に、自分のことでした。思えば私たちは、付き合おうと言葉にしたことが一度もありませんでした。
いつだったか「私たちって、付き合ってるんだよね?」と聞いたとき、彼は「そういうの、今はっきりさせなくてもいいじゃん」と笑って、それきりでした。私もそこに踏み込むことをしませんでした。確かめてしまえば、この心地よい時間が終わるかもしれない。そう思って、曖昧なままにしてしまったのです。
そして…
私は彼には何も送らず、連絡をくれたその人にだけ「教えてくれて、ありがとうございます」と返して、アプリを閉じました。相手の女性もまた、私と同じように傷ついた人なのだと思うと、責める気持ちにはなれませんでした。柱から離れて、来た道を引き返します。
次に誰かを「彼」と呼ぶときは関係をちゃんと言葉で確かめよう。そう決められただけでも、待った三十分には意味があったのだと思えました。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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