結婚報告を「メッセージで」と先回りした私→式当日、原稿を握りしめてマイクの前に立った日
「メッセージでいいよね」と先回りした夜
「会って話したいことがあるんだ」。仕事を終えてスマホを見ると、彼女からそんなメッセージが届いていました。10年以上の付き合いの中で、こういう切り出し方をするときの彼女が何を言おうとしているか、私には予感がありました。
恋愛の話で、何度も笑い合った夜があります。今日まで一緒に泣いた回数も覚えていません。直接会って「結婚するの」と言われたら、私はその場で泣いてしまう。お祝いの席を私の涙で湿らせたくない。だから返信を打ったのです。「結婚報告、メッセージでいいよね。おめでとう」。
不器用な盾と、書きためた原稿
送ってから、ほんの少しだけ後悔しました。彼女はきっと、直接会って話したかったはずです。それでも私は、招待状も「郵送でいいよ、ポストに入れといて」と返してしまいました。封筒に入った招待状を一人で開けたとき、私はようやく、ひとしきり泣くことができたのです。
式の日程を聞いたあと、私は「絶対行く!楽しみにしてる」と返しました。それからの数か月間、私はノートに少しずつ、彼女に伝えたい言葉を書きためました。スピーチを頼まれていたわけではありません。ただ、当日マイクを握ったときに、ちゃんと言葉が出てくるように。「今日は思いきり泣くって、決めてたの」と笑顔で言える自分でいるために。
原稿を握りしめてマイクの前に立った日
式当日、彼女のドレス姿を見た瞬間、書きためた言葉のどこから話せばいいか分からなくなりました。入場のときに「来てくれてありがとう」と声をかけられて、私はうなずくことしかできませんでした。
友人代表として呼ばれてマイクの前に立つと、会場の人たちが、穏やかに私を待ってくれていました。原稿を広げる前に、まっすぐ彼女を見て言いました。「メッセージで返したのはね、私、直接会ったら絶対泣くと思ったから」。会場のどこかで、小さく笑い声が起こりました。
そして...
「今日は思いきり泣くって、決めてたの」。私はそのまま、ぼろぼろと涙をこぼしていました。スピーチの中身は、半分も思い出せません。それでも、彼女が同じように泣いて、同じように笑ってくれていたことは覚えています。
メッセージで先回りしたあの夜、私はきっと彼女を少し傷つけました。「軽く扱われた」と感じさせてしまった可能性は、何度も考えていたのです。それでも、今日この日に私の本心を伝えられるなら、あの不器用な盾にも意味があった。10年の付き合いを言葉にするには、私はやはり「メッセージで」と「マイクの前で」、その両方が必要だったのだと思います。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
帰宅すると…誰もいないハズの寝室から話し声!?次の瞬間⇒【声の主】に気づいた妻が吐き気を催したワケ。愛カツ -
既婚者を略奪した女性。だが相手の妻は「喜んで譲るわ」⇒1年後…夫を譲られた【恐ろしい理由】が発覚愛カツ -
付き合いが長くても触れたくなる♡ マンネリを吹き飛ばすボディタッチの新習慣ハウコレ -
【星座別】「やっぱりこの人」運命を確信させるカップルランキング<第1位〜第3位>ハウコレ -
【星座×血液型別】お出かけ大好き♡デートをアクティブに楽しむ女性ランキング<第1位〜第3位>ハウコレ -
【誕生月別】グループの中で一番目立つ女性ランキング<第1位~第3位>ハウコレ -
会議で出した私の意見だけ、議事録から消えていた。記録していたのは恋人の彼だったハウコレ -
妻の“土下座”を見ても変われなかったモラ夫。しかし離婚後⇒【カタカタ…】震える夫が縋りついてきたワケ愛カツ -
毎日嫁をいびる夫と義母。ある日義母が”嫁の手料理”を捨てた結果⇒夫「何してんだよ!」義母「えっ」愛カツ