元カノを追い出せなかった俺が、彼女に「誠実な人間じゃない」と打ち明けた理由
追い出せなかった、本当の理由
彼女と付き合い始めた時、俺の部屋にはまだ元カノが住んでいました。別れたのに出ていこうとしない元カノに、俺は何度も話を切り出そうとしました。けれど、その話になると元カノは感情的になって声を荒らげる。そのたびに俺は、彼女に「もう少しだけ、待ってほしい」と伝えるしかありませんでした。
本当は、分かっていました。揉めごとが嫌だというのは半分だけ本当で、もう半分は言い訳です。元カノを追い出して新しい関係に進む、その決断そのものから、俺はずっと逃げていたのです。
一行に、隠していたもの
元カノは、出ていく条件として、俺が他の女性と連絡を取らないことを求めてきました。俺は逆らえず、自分のスマホから彼女の連絡先を消しました。それでも完全に切れるのが怖くて、送金アプリのメモ欄を使って、彼女と連絡を取り続けたのです。「これでしか連絡できなくて、ごめん」。そう送った時、俺は自分を悲劇の主人公のように感じていました。
でも、本当はずるかったと思います。あの一行は、彼女をつなぎとめておくための保険でもありました。元カノとの関係を完全に終わらせないまま、彼女のことも手放さない。どちらも失いたくないという、身勝手さの裏返しだったのです。
逃げるのを、やめた日
元カノがようやく出ていくことが決まった頃、俺はもう自分に嘘をつけなくなっていました。これから彼女と二人でやり直すのに、こんなずるい自分のまま隣に立つ資格はない。そう思ったのです。
俺は彼女に会いに行きました。向かい合って、これまでのことを全部話そうと決めました。「俺は、君が思ってるほど誠実な人間じゃないんだ」。情けない告白でした。それでも、それを口にできたことが、俺にとって初めての誠実さだったのかもしれません。彼女がどんな反応をするのか、こわくてたまりませんでした。
そして...
元カノは部屋を出ていき、俺の生活はようやく落ち着きました。彼女は、あの告白のあとも、俺のそばにいることを選んでくれました。
全部を許してもらえたとは思っていません。それでも、逃げ続けた俺に、もう一度やり直す時間をくれたのです。だからこそ今度は、あの送金メモの一行ではなく、ちゃんと顔を見て、本当のことを伝えていきたい。誠実なふりではなく、不器用でも正直な自分でいること。それが、彼女への遅すぎる返事なのだと思っています。
(30代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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