「電話よりチャットで話そう」と頼んだ私→「なんで」と聞き返した彼が試した1週間
毎晩30分の電話が重くなった日
仕事を終えて家に着くのは、いつも21時近く。シャワーを浴びてご飯を食べる前に、彼から電話が鳴ります。最初の半年は、その電話が一日の楽しみでした。でも仕事が忙しくなってからは、電話の30分が削れない予定として圧迫してくる感覚がありました。
「今日どうだった?」と聞かれて、私は明るく答えます。本当は疲れていて、上司に小言を言われたことも、納期に追われていることも、愚痴になりそうで言えません。受話器の向こうで彼が笑ってくれているのを感じるたびに、ちゃんと楽しい話をしなきゃ、と気が張るのです。
「メッセージで話さない?」と送った夜
ある月曜の夜、私はメッセージで「電話じゃなくて、しばらくメッセージで話さない?」
と送信しました。「重い」と思われたらどうしよう。冷たいと受け取られたらどうしよう。
すぐに「なんで?」と返ってきました。心配と戸惑いの混じった返事。私は少し考えてから答えました。「文字のほうが、本音を言える気がする」送ったあとで、ようやく不安が少しほどけました。彼からの返事は「わかった、1週間試してみよう」でした。
文字でなら、言えたこと
最初の数日はぎこちないものでした。「お疲れ。今日どうだった?」と彼が送ってきて、「疲れた〜」と私が返す。電話だったら、もう少し声色で取り繕えたはずの一言が、文字だと素っ気なく見えるのが少し怖かったのです。
でも数日後の夜、私はめずらしく長いメッセージを打ちました。上司に理不尽に叱られたこと、納期が動かないこと、最近自分の好きなことに時間を割けていないこと。電話なら絶対に言えなかった愚痴を、何度も文章を直しながら送りました。
彼は翌朝、丁寧な返事をくれていました。「読んだよ、お疲れさま。今度ゆっくり聞かせて」と。
そして...
日曜の夜、彼から「明日で1週間だね」とメッセージが届きました。
月曜の夜、彼はこう送ってきました。
「1週間やってみたけど、なんとなくわかった気がする」私はその一文を、何度も読み返しました。「ありがとう。電話が嫌いなわけじゃないよ」と返しました。
文字だから伝えられることがあって、声でしか伝わらない温度があって、たぶんどちらも正解じゃないのだと思います。
私が「電話を休みたい」と言えたこと自体が、私たちにとって新しい一歩だったのかもしれません。今夜、久しぶりに自分から「少し電話する?」と送ってみるつもりです。
(20代女性・Webデザイナー)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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