佐藤健、原作者の絶賛に感無量 大友啓史監督と「るろうに剣心」の始まりと終わり語る
2020.12.20 11:30
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20日、「ジャンプフェスタ2021 ONLINE」にて『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(2021年4月23日、6月4日より2作連続で公開)で主演を務める佐藤健と大友啓史監督のスペシャル対談が配信された。
日本映画の歴史を変えたエンターテイメントの頂点として君臨し続け、累計観客動員数は980万人を突破したアクション感動大作「るろうに剣心」シリーズ。第1作『るろうに剣心』(2012)から約10年間に渡って緋村剣心を演じてきた佐藤だが、ジャンプフェスタに参加するのは今回が初めて。また、同作のプロモーションとしては初めて佐藤と大友監督が揃って登壇するイベントともなった。
佐藤と共に駆け抜けてきた大友監督は「とにかくこの企画を成功させるための幾つかの条件を考えて、やっぱり漫画の実写化のハードルの高さというのは、映像を作っている人間として分かりますし、しかも『るろうに剣心』ですからね。ただ、アクションについては、僕らのイメージムービーを観て彼の目の色が変わって、「アクションかっこよくなかったら役者辞めます」とまで言うぐらいに覚悟を決めてくれました。後はどうやって国民的な人気原作を、地に足の付けた映画として純粋に魅力のある作品にするかということを色々な視点から考え始めました。プレッシャーを感じる暇もなかったという感じでしたね」と映画化を決めた当時を振り返った。
そして『るろうに剣心』の醍醐味でもあるアクションシーンについて大友監督は「アクションは谷垣健治さんがウズウズしていましたね(笑)。第1作から谷垣さんと一緒にやりましょうと連れてきているから、あの人達をどう暴れさせるかなんですよ、『るろうに剣心』のアクションは。あのチームにふさわしい土俵をどう与えるかということを頑張らなくてはいけない」と盟友であるアクション監督の谷垣健治氏についてコメント。さらに「今回は新田真剣佑という肉体的にセンスのある人に剣心が横綱相撲でぶつかっていく構造の中で、2人の感情のモーションとエモーションが最大限に合致した戦いが最後にある」と本作のアクションについて言及し、「志々雄真実との戦いは時代を背負った戦いだったけど、今回は2人のプライベートの感情を背負った感情のぶつかり合いをアクションにどう反映させることができるか。後は彼らが考えてくれたものを信じて、現場もそれを支えてくれるように突き進んでいくだけです」と他の映画には絶対に真似できないアクションの極意について語った。
そして佐藤も『るろうに剣心』のアクションシーンについて「物理的に足が上がらなくなるんですよ。特に一対多数のシーンですね。新田真剣佑との一騎打ちも大変でしたけど、僕の場合はそこに辿り着くまでに300人くらい相手にしないといけないので(笑)。物理的に足が上がらなくなるという中々ない経験をさせて頂き、大変光栄でございました(笑)」と壮絶なアクションシーンについて笑いながら語った。
【和月伸宏氏 コメント全文】
大友啓史監督、佐藤健さま、そして視聴者の皆様、こんにちは。漫画家の和月です。つい先日スケジュールの都合で延び延びになっていた映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』の試写をやっと観ることができました。二作連続の強行軍、しかもどちらもハイカロリーな作品なのでがっつり疲れるかと思いきや、あっという間の四時間半。映画の世界にどっぷり心地よく浸ることが出来ました。
『The Final』は「これぞ活劇」といった1、2、4をさらに押し進めた仕上がりで、そのさまはもはや<観るアトラクション>。見どころは原作の漫画的な表現や作風をギリギリまで活かしつつ、時代劇映画に昇華させる大友監督の辣腕ぶり。少年漫画の実写映画化を成功の道へと導いた第一人者の映像美学を存分に楽しめます。
対して『The Beginning』は『The Final』と打って変わって静寂。佐藤健さんの「この人、超能力使って本当に飛んでいるんじゃないの?」と疑いたくなるような超絶アクションもしっかりあるのですが、なぜか全体の印象は白くて静か。4作品にわたって剣心を演じてくれた佐藤健さんがついに演じる緋村抜刀斎と有村架純さんが演じる雪代巴の始まりと終わりをぜひ堪能して欲しく思います。他にも制作陣の気合いの入った美術や音楽、レギュラー陣の熱演とハマりっぷり。雪代縁演じる新田真剣佑の縁っぷり等、見どころ満載です。
十年前、映画第1作の制作が決まった時、正直言うと「十年以上前に終わった作品なのにありがたいなぁ。でもこれはあくまでもおまけのようなモノであまり期待し過ぎたらダメだよなぁ」と少しのん気に構えていました。それがあれよあれよと原作のラストまで映像化のまさかの全5作。おまけどころか本当に漫画家冥利に尽きます。時代劇且つ少年漫画という面倒な原作を見事映画化して下さった大友監督と制作陣の皆様、各々の役に真剣に取り組んで演じてくれた役者陣の皆様、そして実写映像化において後にも先にもこれ以上の“剣心”はいない剣心を演じてくださった佐藤健さま。ついでに集英社、何より映画『るろうに剣心』を応援し楽しんでくださる視聴者の皆様に心の底より感謝します。コロナ禍で大変ですが健康に十分気をつけて、みんな元気で来春の映画公開を迎えましょう。
そして佐藤は「こんなにも、時間と制作費をかけて1つの役に集中させていただける、本気でぶつからせてもらえる機会を与えてくださったことを非常にありがたく思っています。監督をはじめ、多くのスタッフやチームの皆様にも感謝していますし、そのメンバーと第1作から最後まで走り抜けたことを誇りに思いますし、こんなに長い期間、映画を制作できたのは応援して下さる皆様の支えがあったからだと思います。『るろうに剣心 最終章 The Final』は2021年4月23日公開となりますので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたら幸いです」と締めくくりイベントは幕を閉じた。
なお、佐藤と大友監督のスペシャル対談完全版が、12月29日22時よりワーナー・ブラザース映画公式YouTubeチャンネルにて配信予定。(modelpress編集部)
佐藤健「るろうに剣心」オファー受けた当時の心境
佐藤は8年前に『るろうに剣心』へのオファーを聞いた時の感想を「8年前に初めて聞いたときは、原作をもちろん読んでいて、アニメも全部観ていたので、まず「本当にできるのか?」と思いました」と最初は疑いの目から入ったと告白。そして「ただ、オファーを頂いたタイミングで初めて皆様とお会いしたときに、『るろうに剣心』映画版のアクションはこういう感じでやりたいんだ、というイメージムービーを作ってきてくれたんです。その映像を観た時に、これなら後は自分が努力すれば、自分が頑張れば実写化が可能なのかもしれないと思えたんです。そのイメージムービーを観た瞬間にスイッチが入ってやろうと思えた覚えがあります」と当時を懐かしんだ。佐藤と共に駆け抜けてきた大友監督は「とにかくこの企画を成功させるための幾つかの条件を考えて、やっぱり漫画の実写化のハードルの高さというのは、映像を作っている人間として分かりますし、しかも『るろうに剣心』ですからね。ただ、アクションについては、僕らのイメージムービーを観て彼の目の色が変わって、「アクションかっこよくなかったら役者辞めます」とまで言うぐらいに覚悟を決めてくれました。後はどうやって国民的な人気原作を、地に足の付けた映画として純粋に魅力のある作品にするかということを色々な視点から考え始めました。プレッシャーを感じる暇もなかったという感じでしたね」と映画化を決めた当時を振り返った。
「るろうに剣心」5年ぶりの撮影
前作から5年の月日を経て撮影されたという同作。久しぶりの撮影にプレッシャーはあったかという質問に対し、大友監督は「過去のハードな撮影の記憶が、記憶って遠くなれば遠くなるほど増幅していくんですよ。「きつかったなぁ、るろ剣」という記憶だけが、いざやるとなったら思い出してしまう。もう1回足を踏み込んでいって、しかももっとすごいものを作るってことを考え始める訳ですよ」と『るろうに剣心』を撮ることへのプレッシャーを吐露。そして、佐藤は「『京都大火編』、『伝説の最期編』に踏み込んだ時から、剣心の過去のエピソードを「やらないわけにはいかないんだろうな」という想いがありました。だから、撮り切るまでは死ねないじゃないですけど、使命感としてありました」と今回の最終章を撮ることへの並々ならぬ想いを語った。佐藤健、最終章に自信
また、佐藤は完成された同作を観て「当然たくさんの方に観て頂きたいし、この映画をヒットさせねばならぬという使命感も当然ありますが、正直それがなかったとしても、やっぱりこのクオリティで、第1作の時からほとんど同じスタッフとチームでこの映画を完成させられたので、僕は満足しています」と作品のクオリティに自信。そして『るろうに剣心』の醍醐味でもあるアクションシーンについて大友監督は「アクションは谷垣健治さんがウズウズしていましたね(笑)。第1作から谷垣さんと一緒にやりましょうと連れてきているから、あの人達をどう暴れさせるかなんですよ、『るろうに剣心』のアクションは。あのチームにふさわしい土俵をどう与えるかということを頑張らなくてはいけない」と盟友であるアクション監督の谷垣健治氏についてコメント。さらに「今回は新田真剣佑という肉体的にセンスのある人に剣心が横綱相撲でぶつかっていく構造の中で、2人の感情のモーションとエモーションが最大限に合致した戦いが最後にある」と本作のアクションについて言及し、「志々雄真実との戦いは時代を背負った戦いだったけど、今回は2人のプライベートの感情を背負った感情のぶつかり合いをアクションにどう反映させることができるか。後は彼らが考えてくれたものを信じて、現場もそれを支えてくれるように突き進んでいくだけです」と他の映画には絶対に真似できないアクションの極意について語った。
そして佐藤も『るろうに剣心』のアクションシーンについて「物理的に足が上がらなくなるんですよ。特に一対多数のシーンですね。新田真剣佑との一騎打ちも大変でしたけど、僕の場合はそこに辿り着くまでに300人くらい相手にしないといけないので(笑)。物理的に足が上がらなくなるという中々ない経験をさせて頂き、大変光栄でございました(笑)」と壮絶なアクションシーンについて笑いながら語った。
原作・和月伸宏氏から手紙「本当に漫画家冥利に尽きます」
ここで、原作者の和月伸宏氏から2人への手紙が届けられ、佐藤が代わりに代読をした。【和月伸宏氏 コメント全文】
大友啓史監督、佐藤健さま、そして視聴者の皆様、こんにちは。漫画家の和月です。つい先日スケジュールの都合で延び延びになっていた映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』の試写をやっと観ることができました。二作連続の強行軍、しかもどちらもハイカロリーな作品なのでがっつり疲れるかと思いきや、あっという間の四時間半。映画の世界にどっぷり心地よく浸ることが出来ました。
『The Final』は「これぞ活劇」といった1、2、4をさらに押し進めた仕上がりで、そのさまはもはや<観るアトラクション>。見どころは原作の漫画的な表現や作風をギリギリまで活かしつつ、時代劇映画に昇華させる大友監督の辣腕ぶり。少年漫画の実写映画化を成功の道へと導いた第一人者の映像美学を存分に楽しめます。
対して『The Beginning』は『The Final』と打って変わって静寂。佐藤健さんの「この人、超能力使って本当に飛んでいるんじゃないの?」と疑いたくなるような超絶アクションもしっかりあるのですが、なぜか全体の印象は白くて静か。4作品にわたって剣心を演じてくれた佐藤健さんがついに演じる緋村抜刀斎と有村架純さんが演じる雪代巴の始まりと終わりをぜひ堪能して欲しく思います。他にも制作陣の気合いの入った美術や音楽、レギュラー陣の熱演とハマりっぷり。雪代縁演じる新田真剣佑の縁っぷり等、見どころ満載です。
十年前、映画第1作の制作が決まった時、正直言うと「十年以上前に終わった作品なのにありがたいなぁ。でもこれはあくまでもおまけのようなモノであまり期待し過ぎたらダメだよなぁ」と少しのん気に構えていました。それがあれよあれよと原作のラストまで映像化のまさかの全5作。おまけどころか本当に漫画家冥利に尽きます。時代劇且つ少年漫画という面倒な原作を見事映画化して下さった大友監督と制作陣の皆様、各々の役に真剣に取り組んで演じてくれた役者陣の皆様、そして実写映像化において後にも先にもこれ以上の“剣心”はいない剣心を演じてくださった佐藤健さま。ついでに集英社、何より映画『るろうに剣心』を応援し楽しんでくださる視聴者の皆様に心の底より感謝します。コロナ禍で大変ですが健康に十分気をつけて、みんな元気で来春の映画公開を迎えましょう。
佐藤健、感無量
佐藤は和月からの手紙を読み終え、「『The Final』は原作と違う、オリジナルストーリーになっているんですよ。そういう意味で、原作者の和月先生の感想というのは結構気にしていて心配でしたが、映画を観て喜んで下さったのなら、凄く嬉しいし報われた気持ちになります。作品に入る時もそうでしたが、入る前の準備から時間を掛けて監督とやり取りさせていただいたので、その時間がやっと報われたというか、あそこで粘って良かったなという気持ちですね」と感無量の様子。大友監督は「嬉しいですね。全体の世界観含めて、オリジンを作ってくれた方からこう言ってもらえて。僕は和月先生と一緒に作品を観て、そのあと実際に会話させていただきましたが、本当に嬉しそうでした」と語った。佐藤健からメッセージ「最後まで走り抜けたことを誇りに思います」
配信も終盤に差し掛かり、最後に大友監督は「コロナ禍で当初の公開予定日から変わってしまって、作業も苦戦の連続だったんですが、より作品をレベルアップさせるべく、その3、4ヶ月で仕上げに取り組んできましたし、手応えとしても当初より映像面や音楽面、色々な部分でかなりレベルが上がったと思っています。元々『るろうに剣心』原作・アニメのファンの皆様含めて、とにかく喜んでいただきたいという想いで作ってきましたが、今回は剣心のルーツである十字傷の話という、非常に普遍的な内容で、原作ファン、アニメファンだけではなく、多くの方々に届くような作品になっているかと思います。また前作以上の『るろうに剣心』フィーバーを起こしたいと思っていますので、それには何よりも皆様のお力添えが必要だと思っています。ぜひ応援していただけると光栄です」と作品の完成度への自信と公開を楽しみにているファンへメッセージを送った。そして佐藤は「こんなにも、時間と制作費をかけて1つの役に集中させていただける、本気でぶつからせてもらえる機会を与えてくださったことを非常にありがたく思っています。監督をはじめ、多くのスタッフやチームの皆様にも感謝していますし、そのメンバーと第1作から最後まで走り抜けたことを誇りに思いますし、こんなに長い期間、映画を制作できたのは応援して下さる皆様の支えがあったからだと思います。『るろうに剣心 最終章 The Final』は2021年4月23日公開となりますので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたら幸いです」と締めくくりイベントは幕を閉じた。
なお、佐藤と大友監督のスペシャル対談完全版が、12月29日22時よりワーナー・ブラザース映画公式YouTubeチャンネルにて配信予定。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
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