(上段左から)竹野内豊、玉木宏、奥平大兼、當真あみ(下段左から)田中麗奈、中井貴一(C)2025 ユキカゼパートナーズ。

竹野内豊主演「雪風 YUKIKAZE」玉木宏・奥平大兼・當真あみらキャスト解禁 伝説の“不沈艦”の物語

2025.03.17 07:00

俳優の竹野内豊が主演を務める映画「雪風 YUKIKAZE」の公開日が8月15日に決定。玉木宏奥平大兼當真あみ田中麗奈中井貴一ら豪華共演陣が発表された。

  

竹野内豊主演、映画「雪風 YUKIKAZE」

たった80年前。平和な海が戦場だった時代。帰ることを夢見ながら戦い続けた兵士たちや、その無事を祈り、待ち続けた家族たち。彼らひとつひとつの人生にはどんな物語があり、それぞれが何を想い続けていたのか。映画『雪風 YUKIKAZE』は、太平洋戦争の渦中から戦後、さらに現代へと繋がる激動の時代を背景に、懸命に生き抜いた人々の姿とその運命を、壮大なスケールで描く。

タイトルとなっている「雪風」とは、太平洋戦争中に実在した一隻の駆逐艦の名前。誰もが知る「大和」や「武蔵」といった戦艦などに比べると、遥かに小型で軽量、高速で小回りの効く駆逐艦は、その機動性ゆえに、先陣を切っての魚雷戦及び艦隊護衛に加え、兵員や物資の輸送、上陸支援、沈没艦船の乗員救助などに駆り出され、“海軍一の働きもの”“海の何でも屋”として、数々の過酷な戦場で活躍、そして消耗し、次々と海に沈んでいった。

主力だった甲型駆逐艦38隻のうち、激戦を生き抜き、沈むことなく、ほぼ無傷で終戦を迎えたのは、「雪風」ただ一艦。その戦いの中で「雪風」は、敵の攻撃によって沈没した僚艦の乗員たちを救い続けた。生きて帰り、生きて還す――それがこの艦にとって戦う意味だった。

さらに戦後は「復員輸送船」としての航海を続け、外地に取り残された人々、約13,000人を日本に送り返す。200人強の乗員が、一度にその四、五倍もの数を乗せ、繰り返し本土に運んだ“縁の下の力持ち”「雪風」。その後も戦時賠償艦として連合国側に引き渡され、再び20年以上に亘り駆逐艦としての役割を果たした。アメリカを始めとする戦勝国からも讃えられた、伝説の“不沈艦”「雪風」。本作はその勇姿を、史実に基づいたフィクションとして甦らせる。主演の竹野内は、「雪風」の艦長・寺澤一利役を演じる。

玉木宏・奥平大兼・當真あみら、豪華キャスト解禁

「雪風」の頼れる先任伍長・早瀬幸平役に、竹野内豊と待望の共演となる玉木。これまで『真夏のオリオン』(09)や『沈黙の艦隊』(23)で艦長を演じてきた玉木が本作で担うのは、下士官・兵を束ねる先任伍長。荒っぽい駆逐艦乗りたちの兄貴分として、熱くなると艦長にさえ物申すことも。時にぶつかり合いながらも、階級の差を超えて信頼し合う二人の男たち。竹野内と玉木の初共演に期待が高まる。

また、「雪風」の若き水雷員・井上壮太役に奥平。井上はミッドウェイ海戦において、沈没した巡洋艦から海に投げ出され、「雪風」に命を救われた乗員の一人でしたが、運命のいたずらか、その後「雪風」乗り組みとなり、早瀬の部下になります。『MOTHER マザー』(20)の衝撃的なデビューで、日本アカデミー賞新人俳優賞やブルーリボン賞新人賞を受賞、最近では『Cloud クラウド』(24)や日曜劇場「御上先生」(25)の難役に称賛を浴びる奥平が、未来ある少年兵を瑞々しく演じる。

先任伍長早瀬幸平の妹、早瀬サチ役に當真。まだ10代ながら、『かがみの孤城』(22)の声優、大河ドラマ「どうする家康」(23)、映画『おいしくて泣くとき』(25)などで、早くも次世代のスター候補筆頭として注目を浴びる當真が、歳の離れた兄の無事を祈りながら懸命に生きる少女の姿を、観客の心に焼き付ける。終戦80年に公開され未来へと繋がる本作にとって、象徴的な登場人物となる、二人の若手俳優に期待が寄せられる。

竹野内が演じる寺澤一利の妻・寺澤志津役には、キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞を始め、多くの女優賞を受賞した『幼な子われらに生まれ』(17)、『福田村事件』(23)など、近年では社会派や骨太な映画での輝きを見せる
田中。まだ幼い一人娘を育てながら、「雪風」の艦長である夫の帰りを毅然とした態度で待ち続ける女性を、見事なまでに演じ切る。

そして、大日本帝国海軍・第二艦隊司令長官、伊藤整一役には中井。映画『連合艦隊』(81)において、死地に赴く戦艦「大和」を見送るパイロット役で俳優デビューを果たした中井が、本作ではその天一号作戦(沖縄水上特攻)で「大和」と運命を共にした実在の司令長官として登場。これまでも多くの名優たちによって演じられた悲運の提督を、中井がその圧倒的な存在感でどう魅せるのか。

その他にも、軍令部作戦課長・古庄俊之を演じる石丸幹二を始め、寺澤志津の父・葛原芳雄に益岡徹、「雪風」砲術長・有馬岩男に藤本隆宏、航海長・中川義人に三浦誠己、水雷長・佐々木伊織に山内圭哉、機関長・藤井道郎に
川口貴弘、主計長・佐藤捨造に中林大樹、さらに「大和」艦長・有賀幸作に田中美央など、魅力的な実力派俳優たちが共演。2025年夏、80年前の海から、今を生きる私たちへとメッセージを運ぶ『雪風 YUKIKAZE』。知られざる史実を基に、新たな視点で描かれる、感動大作が誕生する。

玉木宏、戦争は「決して遠い昔の話でも、他人事でも無い」

今回出演が解禁された玉木は「私が演じた早瀬、そして、戦時下の日本を懸命に生きた人たちを通して、この映画に込められたメッセージを届けられるよう撮影に臨みました」とコメント。「日本は今年で終戦から80年という年月が経ちますが、世界のさまざまな国や地域では、いまなお紛争が起きており、決して遠い昔の話でも、他人事でも無いと思っています」と伝え「如何なる時も人を思い遣り、世界が、日本が、優しい気持ちで包まれ、平和な未来が創られますように」と思いを明かした。

若手キャストの1人として出演する奥平は、「今回初めて戦争のことを描いた映画に参加させていただき、多くの学びがありました。『雪風』のことはもちろん、当時に何が起きていたのかなど、知らなかった事を知るきっかけになりました」と作品を通じての学びを告白。「僕が学んだ出来事を役を通して、この映画を見てくださる方々に伝えたい思いも強くあります」と呼びかけた。

同じく若手キャストの當真は「この作品を見ていただく方に、改めて戦争とは何だったのかを知ってもらえる作品だと思います」とし、「特に、私と同じ世代の方は、戦争についてあまり知らないという人もいると思います。この作品をきっかけに知っていただけるといいなと思います」と同世代が戦争をしるきっかけになってほしいと伝えた。(modelpress編集部)

竹野内豊コメント(寺澤一利 役)

戦争を経験していない自分が史実に基づく人物を演じることは、様々な不安もありましたが、気を引き締めて役に挑みました。2025年に日本は終戦80年を迎えます。昨今、残念ながら戦争を身近に感じる時代になり、変わりゆく日本の景色の中で本作が世に送り出されることにも必ず意味があるのだろうと、信じたいです。平和な未来を築き、美しい日本を守ってゆくには、私達は何を想い、何を大切にしていかなければならないのか。この映画が一人ひとり、少しでも多くの皆様方の心に届き、考えるきっかけになれば幸いです。

玉木宏コメント(早瀬幸平 役)

映画「雪風」の脚本を読んだ際、「生きる」、「後世へ繋ぐ」という強いメッセージが込められていると感じました。私が演じた早瀬、そして、戦時下の日本を懸命に生きた人たちを通して、この映画に込められたメッセージを届けられるよう撮影に臨みました。日本は今年で終戦から80年という年月が経ちますが、世界のさまざまな国や地域では、いまなお紛争が起きており、決して遠い昔の話でも、他人事でも無いと思っています。如何なる時も人を思い遣り、世界が、日本が、優しい気持ちで包まれ、平和な未来が創られますように。

奥平大兼コメント(井上壮太 役)

今回初めて戦争のことを描いた映画に参加させていただき、多くの学びがありました。「雪風」のことはもちろん、当時に何が起きていたのかなど、知らなかった事を知るきっかけになりました。そして僕が学んだ出来事を役を通して、この映画を見てくださる方々に伝えたい思いも強くあります。僕が演じた井上は、この映画をぜひ見ていただきたい若い方々と目線が近いと思っています。より多くの人たちに、この作品が届く事を願います。

當真あみコメント(早瀬サチ 役)

この作品に参加させていただけたことで、「雪風」という駆逐艦について知る機会が出来ました。駆逐艦の使命を全うしながらも一生懸命に生き抜こうとする力強い姿に心打たれました。私が演じさせてもらったサチは、そんな駆逐艦に兄が乗船しており、そんな兄を思いながらも、自身も国の為にと働きます。この作品を見ていただく方に、改めて戦争とは何だったのかを知ってもらえる作品だと思います。特に、私と同じ世代の方は、戦争についてあまり知らないという人もいると思います。この作品をきっかけに知っていただけるといいなと思います。

田中麗奈コメント(寺澤志津 役)

まずはこの映画に参加させて頂き、命の重さ、大切さを改めて感じることができましたことに感謝です。望む望まざるに関わらず時代に翻弄されながらも前を向き、必死に生き抜いてきた人々への尊敬の念を抱かずにはいられません。かつてこの国に戦争があったこと、そして今も世界のどこかで尚も起こっているできごとから目を背けず、それを知ることの意義はとても大切だと感じています。たくさんの方々に映画を観て頂きながら改めて平和への想いを感じてくださる時間を過ごして頂ければ幸いです。

中井貴一コメント(伊藤整一 役)

「雪風」が持っていた幸運は、艦長や乗員たちと共に「雪風」自身が呼び寄せたものではないでしょうか。「戦いに行く」ということより、「人を救う」ことを考える艦は、やはり生き残るのです。人間もまた同じ。未だに、戦火が止むことのない時代。「雪風」は、我々に色々なことを教えてくれているような気がします。
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