岡田准一、中井貴一から“高倉健さんの腕時計”受け継ぐ「落ち込んでいる時期だったので救われた」初の特別主演男優賞<第32回日本映画批評家大賞>
2023.05.16 20:20
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俳優の岡田准一が16日、「第32回日本映画批評家大賞」の特別主演男優賞を受賞し、都内で行われた授賞式に出席。喜びの心境を語った。
岡田准一、初の特別主演男優賞を受賞
主演映画『ヘルドッグス』で特別主演男優賞を受賞した岡田。これまでアクションに対し、キャストやスタッフと積極的に映画制作に携わってきたことから初の同賞受賞に至った。トロフィーを受け取ると「本当にまずは原田(眞人)監督と現場にともに戦ってくださった皆様に感謝を申し上げます」と感謝を伝え、「現場では、力になれるのか、最善を尽くせているのか、日々悩んだり上手くいかないなと思うこともたくさんあります。この賞をいただいた時、実は落ち込んでいる時期でして、本当に救われた」「この賞を岡田にあげたいと、選考理由を読んだ時に、本当に救われる思いがした」と明かした岡田。
この日は、主演男優賞を中井貴一が受賞したが、「今日現場に着いた時に、中井貴一さんが僕に会いたいとおっしゃってくれていて、楽屋まで来てくださるということで、いやいや僕から行きますと、お会いしたんですけど、中井貴一さんからこれをいただきまして」と腕時計を見せ、「この時計は高倉健さんが中井貴一さんに渡した時計です。それを中井貴一さんが『今の君の活躍、君の思いを受けて、これを託します』と僕にくれました」と受け継いだという。
「僕なんかがもらっていいのかという思いがたくさんあって」と恐縮したが、「日々不安になる時、自分は映画に必要とされないんじゃないか、最善を尽くそうと思っても上手くいかないとか、皆さんもあると思うんですけど、そういう時につけていきたい」と感慨深げに語った。
「第32回日本映画批評家大賞」
日本映画発展の為の賞として1991年に水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子といった当時第一線で活躍した映画批評家たちと、日本大学名誉教授の登川直樹の手で生まれた映画賞「日本映画批評家大賞」。映画批評家ならではの視点で選ばれる各賞に、映画ファンならずとも熱い注目が集まり、今年で32年の歴史を誇る。バラエティに富んだ数ある日本映画作品のなかから、映画のプロの目線で厳密に選定した日本映画批評家大賞の各タイトルが決定。2022年公開作品のなかで最も優れた映画作品におくられる「作品賞」から、今後が期待されるフレッシュな才能の片りんを見せた各新人賞、卓越した映画技術が光った各技術賞、そして往年のベテランの魅力が際立つゴールデン・グローリー賞、ダイヤモンド大賞まで、バラエティに富んだ受賞作品・受賞者が揃った。(modelpress編集部)
「第32回日本映画批評家大賞」受賞者一覧
作品賞:『メタモルフォーゼの縁側』(狩山俊輔監督)主演男優賞:中井貴一『大河への道』
主演女優賞:板谷由夏『夜明けまでバス停で』
助演男優賞:窪田正孝『ある男』
助演女優賞:吉岡里帆『島守の塔』
監督賞:三宅唱監督『ケイコ 目を澄ませて』
ドキュメンタリー賞:『夢みる小学校』(オオタヴィン監督)
アニメーション作品賞:『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)
アニメーション監督賞:湯浅政明監督『犬王』
新人監督賞:竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
新人男優賞(南俊子賞):坂東龍汰『フタリノセカイ』
新人女優賞(小森和子賞):伊東蒼『さがす』
脚本賞:吉田恵輔『神は見返りを求める』
編集賞(浦岡敬一賞):小林譲 竹林亮『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
ワタシタチのトキワ荘賞:一般財団法人手塚治虫文化財団
特別賞(松永武賞):立川志の輔『大河への道』
特別主演男優賞:岡田准一『ヘルドッグス』
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):風吹ジュン『裸足で鳴らしてみせろ』
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):宮本信子『メタモルフォーゼの縁側』
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