甘利明大臣、社会での女性の活躍・若者への期待を語る<モデルプレス対談・前編>
2016.01.28 17:48
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女性向けニュースサイト「モデルプレス」は、『女性のライフスタイル』をテーマに、著名人・有識者の方へインタビューを行うコーナー「ビジネス」を新たに開設。第1回は、日本における社会での女性の活躍について、甘利明経済再生担当大臣に話を聞いた。(前編)(写真:モデルプレス・スタジオにて撮影)
「カルチャー」は、女性の社会での活躍を応援するために、政治家をはじめとした著名人・有識者の方から、進学、就職、結婚、妊娠、出産、保育、教育などについて語ってもらうインタビュー&対談コーナー。
初回のゲストは、アベノミクスの経済成長戦略全般を担い、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉も担当する甘利大臣。インタビュアーは元九州朝日放送のフリーアナウンサー・長崎真友子氏が務める。
甘利大臣:これからの経済を成長させるため、日本は2つの意味で女性の力が必要なんです。1つはですね、日本が今人口減少に入っていますから、社会保障を安定的に運営してくため、全員参加型社会を作らなければいけないということ。もうひとつは、これまでの男性中心の社会から、様々な目線でそれぞれのニーズが満たせるような供給体制を作るということです。
男の目線から見て「良いだろう」ということが、家内から「こんなもの誰も欲しい人いないわよ」とよく言われてしまいます(笑)。最も酷かったのはですね、安倍内閣で女性の活躍推進担当大臣というのが出来た時ですね。うちには、結婚もしている医者の娘がいるのですが、バリバリのキャリアウーマンの同級生と集まった時に、まず出た話が「『女性の活躍を後押しする大臣』という、それ自体が上から目線でうざったいのよ」って(笑)。そうではなくて、女性が社会進出したいという時に、何の障害もないように環境を整えることが大事なのであって、わざわざ「後押ししてやるからね」っていう目線がダメだと言われたことがあったんです。
長崎アナ:それはごもっともですよね。
甘利大臣:経済力を中心に国力を伸ばしていくために、やはりみんなに参加してもらうことが大切。それから、いろんな目線や価値観を政策へ入れていくことが、日本を豊かでより暮らしやすいものにしていくんですね。
女性には、出産・子育てというライフイベントがあります。その時にこっちを取ったらこっちは取れないという形にしてはダメです。親になってみると思いますけど、子どもを作って育てていくというのは、人間としての最高の、これ以上のない喜びでもあります。そのために自分の自己実現を犠牲にするっていうことはあってはいけないですから。自己実現とともに、親としての至上の喜びも享受できる社会にしていくことが大切です。
長崎アナ:理想ですね。
甘利大臣:実現可能な理想です。
長崎アナ:期待しています。
甘利大臣:日本の中にいると意外と気が付かない人が多いのですが、たとえば留学などをして外へ出ると、日本の良さがすごく分かるんです。
中国の方が今、日本に多く来ているでしょ?そうすると「中国で言われている日本のイメージと全然違う。どこも清潔だし、親切。食べ物は美味しいし、治安は良い」と。だから、インバウンドと言って、外から日本に来てもらう人を増やすことが、日本の本当の姿を知ってもらうことにとても役に立つんです。
国際会議場や展示場であったり、大きなショッピングセンターやホテル、複合的に集まっている施設の一部にカジノがあるという考えで、賭け事をする場所を作るのではないんですね。老若男女みんなが集まって楽しめる、あるいは国際的なイベントも出来るといった場所になる。そういった場所が日本にはないので、食べ物が美味しい、景色がいい、治安がいい、人は親切、そしてエンジョイできる場所を提供し、日本の魅力をさらにあげようといった試みなのです。
長崎アナ:そんな中で、若者たちにどのようなことを期待されていますか?
甘利大臣:今の世界を席巻している企業、Google、マイクロソフト、あるいはFacebookでも、世界中のスタンダードなものって誰が作ったの?学生ですよ。今をちょっと変える改良型というのは、壮年やお年寄りの方からも色々な発想が出るでしょうが、全く違った、世の中を変えるような発想っていうのは、既成概念にとらわれない人の方が出来るんですね。世の中を革命的に変えるような発想ですよね。若い方にはそんな柔軟な頭脳に期待しています。
長崎アナ:なるほど、ぜひそういった新しい産業を生み出して欲しいということですよね。(modelpress編集部)
<中編に続く>
初回のゲストは、アベノミクスの経済成長戦略全般を担い、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉も担当する甘利大臣。インタビュアーは元九州朝日放送のフリーアナウンサー・長崎真友子氏が務める。
上から目線じゃダメ
長崎アナ:昨今、女性の社会進出が目覚ましいですが、これからの日本における女性の活躍についてのお考えをお聞かせ下さい。甘利大臣:これからの経済を成長させるため、日本は2つの意味で女性の力が必要なんです。1つはですね、日本が今人口減少に入っていますから、社会保障を安定的に運営してくため、全員参加型社会を作らなければいけないということ。もうひとつは、これまでの男性中心の社会から、様々な目線でそれぞれのニーズが満たせるような供給体制を作るということです。
男の目線から見て「良いだろう」ということが、家内から「こんなもの誰も欲しい人いないわよ」とよく言われてしまいます(笑)。最も酷かったのはですね、安倍内閣で女性の活躍推進担当大臣というのが出来た時ですね。うちには、結婚もしている医者の娘がいるのですが、バリバリのキャリアウーマンの同級生と集まった時に、まず出た話が「『女性の活躍を後押しする大臣』という、それ自体が上から目線でうざったいのよ」って(笑)。そうではなくて、女性が社会進出したいという時に、何の障害もないように環境を整えることが大事なのであって、わざわざ「後押ししてやるからね」っていう目線がダメだと言われたことがあったんです。
長崎アナ:それはごもっともですよね。
甘利大臣:経済力を中心に国力を伸ばしていくために、やはりみんなに参加してもらうことが大切。それから、いろんな目線や価値観を政策へ入れていくことが、日本を豊かでより暮らしやすいものにしていくんですね。
女性には、出産・子育てというライフイベントがあります。その時にこっちを取ったらこっちは取れないという形にしてはダメです。親になってみると思いますけど、子どもを作って育てていくというのは、人間としての最高の、これ以上のない喜びでもあります。そのために自分の自己実現を犠牲にするっていうことはあってはいけないですから。自己実現とともに、親としての至上の喜びも享受できる社会にしていくことが大切です。
長崎アナ:理想ですね。
甘利大臣:実現可能な理想です。
長崎アナ:期待しています。
オリンピック、カジノ・・・アジアの中の日本
長崎アナ:続きましては、2020年東京オリンピックが予定され、カジノ建設などのお話もございますが、今後より一層、世界から日本の注目度が上がるかと思います。アジアの中の日本として若者たちに求めるもの、そして担ってほしい役割などをお聞かせ下さい。甘利大臣:日本の中にいると意外と気が付かない人が多いのですが、たとえば留学などをして外へ出ると、日本の良さがすごく分かるんです。
中国の方が今、日本に多く来ているでしょ?そうすると「中国で言われている日本のイメージと全然違う。どこも清潔だし、親切。食べ物は美味しいし、治安は良い」と。だから、インバウンドと言って、外から日本に来てもらう人を増やすことが、日本の本当の姿を知ってもらうことにとても役に立つんです。
みんなが集まって楽しめる場所を作る
甘利大臣:世界中の街へ行くと、ときめくような場面がいっぱいあります。0時を過ぎて大人が集まれるような場所などですね。そういったところが日本には少ないと言われています。それで、カジノと言うと賭け事をする場所だと言われちゃうのですが、我々は「IR」(インテグレーテッド・リゾート=統合娯楽施設)を作ろうとしています。国際会議場や展示場であったり、大きなショッピングセンターやホテル、複合的に集まっている施設の一部にカジノがあるという考えで、賭け事をする場所を作るのではないんですね。老若男女みんなが集まって楽しめる、あるいは国際的なイベントも出来るといった場所になる。そういった場所が日本にはないので、食べ物が美味しい、景色がいい、治安がいい、人は親切、そしてエンジョイできる場所を提供し、日本の魅力をさらにあげようといった試みなのです。
長崎アナ:そんな中で、若者たちにどのようなことを期待されていますか?
甘利大臣:今の世界を席巻している企業、Google、マイクロソフト、あるいはFacebookでも、世界中のスタンダードなものって誰が作ったの?学生ですよ。今をちょっと変える改良型というのは、壮年やお年寄りの方からも色々な発想が出るでしょうが、全く違った、世の中を変えるような発想っていうのは、既成概念にとらわれない人の方が出来るんですね。世の中を革命的に変えるような発想ですよね。若い方にはそんな柔軟な頭脳に期待しています。
長崎アナ:なるほど、ぜひそういった新しい産業を生み出して欲しいということですよね。(modelpress編集部)
<中編に続く>
甘利明(あまり・あきら)プロフィール
現、経済再生担当大臣(TPP担当)、社会保障・税一体改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)。1949年、神奈川県生まれ。72年慶應義塾大学法学部卒業後、ソニー入社。74年に父・甘利正氏秘書を務め、83年に衆議院議員に初当選。その後、労働大臣(第67代)、経済産業大臣(第7・8代)、自由民主党政務調査会長(第54代)等を歴任。2014年、第27回日本メガネベストドレッサー賞・政界部門を受賞。戦国時代の甲斐武田氏の重臣・甘利虎泰の子孫。長崎真友子(ながさき・まゆこ)プロフィール
1986年2月12日福岡生まれ。北九州市立大学(外国語学部国際関係学科)卒業。2008年九州朝日放送(KBC)に入社し、『アサデス。KBC』のスポーツコーナーを担当。ほか情報番組やラジオなども担当したのち、2011年、東京に拠点を移す。特技は英語・中国語(どちらも日常会話可)。
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