「スタディオクリップ」 食で売り場に新鮮味 暮らしの課題解決へ

アンドエスティHDグループの「スタディオクリップ」が、品揃えに食品を加えて好結果を生んでいる。ライフスタイル提案が補強されたことで、若い客層の開拓にもつながり、買い上げ単価の上昇にも寄与している。「売り場にワクワク感が増して見え方が変わった」と金井田諭マネジャー。さらにMD精度を向上させながら、扱い店舗を広げていく方針だ。
棚の定番商品に
食品を扱うようになったのは、スタディオクリップ内のブランド「デイリークリップ」で生活提案を強化しようと、食を企画したことがきっかけだ。缶詰ショップ「カンダフル」を運営するコンタン(鈴木正晴代表)にキュレーションを依頼し、期間限定やギフト商品といった従来の扱い方を見直した。毎シーズン、平台でテーマを設けて数十点の販売を開始し、好調商品は平台から棚へ移して定番化する仕組みに変えた。すると、「ご飯・お米回り」「ビバレッジ」などのテーマから好調品が誕生、棚の定番商品が増えていった。

「同じ商品でも食品専門店や通販で売っているのとは違って見える」とコンタンの鈴木社長。その要因は客層の違いだけでなく、ブランドの世界や店舗空間作りにある。コンタンは食品関連で1000社の商品を扱っているが、ファッションとの相乗効果は大きく、食品を編集することでMDの広がりや事業の継続性につながると考える。
リアル空間見直し
顧客にとっても新鮮な購入体験になっている。ファッション店で、だしやソースに出合って商品説明を聞いて買うというのは、セルフ販売が基本の食品の購入では味わえないものだ。
「以前は(食品を扱うのは)カッコ悪いという決めつけがあったのかも」と金井田さん。今は、ブランドや店の世界、空間、品揃えを顧客に刺さるようにする力があると感じている。全社方針である〝リアル空間の見直し〟にも通じるという。
現在、食品を扱っているのはデイリークリップの単独店5店、スタディオクリップ182店のうち22店。このほか、紅茶を楽しむナチュラルな生活をコンセプトにした新しいスタディオクリップが、イオンモール須坂とイオンモール日の出の2店にある。
今後は「細く長く継続して、食品がなくてはならないレベルまで押し上げていく」(金井田さん)。その先には、生産者の開拓や新商品の発掘も構想している。スタディオクリップはカテゴリーを広げ、生活者の課題解決まで踏み込んでいく方針で、その第一歩が食品だ。

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