《めてみみ》歩道拡幅の効能
2026.06.05 06:24
提供:繊研plus

〝歩いて楽しい〟街作りが広がっていくかもしれない。京都の四条通、大阪の心斎橋筋や御堂筋を歩いて、そう感じた。いずれも人通りはかなり多い。なかでも、目立つのはインバウンドだ。韓国、台湾、中国に限らず東南アジアや欧米からとみられる客も多く、国籍は多様だ。もともとインバウンドに人気の街だが、にぎわいがさらに増している。
二つの街に共通するのは、老舗が残りつつも新規出店が相次いでいること。来街者増を背景に出店需要が高まり、空室率は低下している。賃料上昇の期待から古いビルの建て替えも多く、店舗ラインナップの新陳代謝が進む構図となっている。最近はスポーツブランドやキャラクターグッズ、高級ブランドの出店が増えている。
もう一つの共通点が、歩道の幅を広げていること。四条通は、10年ほど前に歩道の幅を3.5メートルから6.5メートルに広げた。御堂筋は、長堀通から南側の側道2車線の歩道化を進め、従来の2倍以上の幅13.5メートルの歩道が大阪・関西万博開幕前に完成している。
以前、四条通の歩道拡幅について「歩くスピードがゆっくりになった」と聞いたことがある。目的地までの通行利用だけでなく、目についた店に立ち寄る「余白」が生まれたのではないだろうか。目抜き通り周辺への出店も増えている。商業地として広がりを見せているのも、歩道拡幅の効能に思える。
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