双極性障害を持つ人にはクリエイティブな人が多い―オーストラリア研究

2013.11.13 12:14

双極性障害（躁うつ病）の人を対象にした調査の結果、82%の人が「自分はクリエイティブである」と考えていることが分かりました。何に関してクリエイティブであるかは、文章、アート、仕事と多岐にわたります。

双極性障害（躁うつ病）は、気分の高揚した躁状態、非常に落ち込んだうつ状態を交互に繰りかえす心の病気です。オーストラリア、ニューサウスウェールズ大学の研究の結果、この病気を持つ人は、クリエイティブな才能を持つ人が多いことが分かりました。

研究チームは、19歳から63歳までの、躁うつ病をと診断された219人を対象に調査を行いました。彼らに、創造性に関わる5つの質問に答えてもらった結果、実に82%の人が、自分にクリエイティブな才能があると認識していることが明らかになりました。

クリエイティブとはいっても、アート、音楽、文章、ビジネスなど、その領域はさまざま。双極性障害には、症状が重く時に入院が必要な1型と、躁状態が軽く振れ幅が少ない2型があります。このうち2型の人の方が、音楽やアートといった分野で才能を持っていることが多いようです。

ちなみにこうした才能は躁状態の時だけ、またはうつ状態の時だけ起こるのかというとそうではなく、創造力のある人ほど、精神状態と創造力にはあまり関わりがないのだそうです。

心の病気は、治療が簡単ではないことが多く、時には本人も周りも辛い思いをします。しかし、デリケートさゆえの才能が備わっているとしたら、これは朗報。才能を発揮して、上手に世間と付き合っていけるといいですね。

参考：Self-reported creativity in bipolar disorder: prevalence, types and associated outcomes in mania versus hypomania
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24084622

双極性障害を持つ人にはクリエイティブな人が多い―オーストラリア研究

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