AKB48山内瑞葵、主演映画『キオク』で実兄と重ねた役作り「私も兄に頼ってばかり」
AKB48の山内瑞葵が主演を務める映画『キオク』。演じるのは、兄・冬弥の突然の事故に直面する妹・優木桜。自身にも3歳上の兄がいる山内は、これまで挑戦したことがないぐらいシリアスな物語に、等身大の自分で向き合ったという。グループの活動と並行して臨んだ撮影の日々、的場浩司ら先輩俳優からもらった言葉、偶然の大雨の中で撮影した事故シーンの舞台裏まで、作品に込めた思いを聞いた。(前後編の前編)
――主演映画『キオク』の脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。
山内 これまで挑戦したことがないぐらいシリアスな内容で、今までに出したことのない感情が必要だなと感じました。切ない場面が多めではあるんですけど、読み終わったときには、より今を大事に生きていきたいと前向きになれるお話だなと思いました。
――今回演じた優木桜については、どのように捉えましたか。
山内 私と似ている部分がたくさんあるなと思いました。実際に私にも兄がいて、冬弥のように、私の兄も本当に優しい性格ですし、冬弥に頼ってばかりの桜に、私自身似ているところがあったので、そこは自分と重ねて演じようと思いました。冬弥が事故に遭ってしまったときや、病院のシーンなどは特に繊細に、大切に演じました。
――ご自身もお兄さんとは何でも話し合える関係ですか。
山内 そこまで深い話はしないんですけど、本当に優しい性格で。学生のとき、勉強を教えてもらっていて、私が全然分からずに泣きじゃくってしまったときも、怒らずに嫌な顔ひとつもせず教えてくれたりとか、とにかく優しいんです。
――クランクイン前に、何か役作りはされましたか。
山内 今回は割と等身大でできたかなと思います。とにかく脚本を読み込んで、自分が感じたことをそのまま出し切りました。
――撮影はいつ頃だったんですか。
山内 今年の夏だったので、割と最近です。
――ちょうどグループも忙しい時期と重なっていたのでは。
山内 そうなんです。「好きish」のリリースイベントで地方にも行っていましたし、映画の撮影を終えてから、そのまま劇場公演に向かう日もあって、グループ活動と並行してやっていました。
――集中が切れたりはしませんでしたか。
山内 気持ちの切り替えはパッとできましたし、毎日すごく濃い日々でしたけど充実していて。忙しいほうがうれしいタイプなので、大変だとは感じませんでした。
――冬弥が入院するシーンの一部は、実際の病院で撮影されたそうですね。スタジオとは雰囲気が違いましたか。
山内 そうですね。やっぱり空気感が違って、実感が湧いてきて、ぐっと気が引き締まりました。
――冬弥は、桜や恋人を思って、様々な嘘をつきます。その気持ちに、共感する部分はありましたか。
山内 冬弥の行動はすべて、桜や彼女への愛があるからこそだと思うので、そういう愛情を持って生きている姿って、人としてすごく素敵だなと思いました。
――印象に残っているシーンや、苦労した点を挙げるとしたら?
山内 一番苦労したのは、桜の目の前で冬弥が事故にあってしまうシーンです。作中で一番感情を爆発させる場面なので、集中して臨みました。しかも撮影当日は、すごい雨が降っていて。ちょうど事故のシーンのタイミングで一番激しく降ってきたので、そういう意味でも恵まれた環境で撮影できたかなと思います。
――錚々たる先輩方も出演されていますが、現場の雰囲気はいかがでしたか。
山内 撮影の合間には、みんなでお弁当を食べながら雑談しましたし、シーンによってはアドバイスもいただきました。特に的場浩司さんからは撮影前に「自分が思う感情のままに、自由に動いていいんだよ。その役を一番よく知っているのは自分自身だから」と言っていただいて、思い切ってお芝居に臨むことができました。
――的場さんとは初共演だったんですか。
山内 はい。最初にご挨拶させていただいたときから、フレンドリーにたくさん話しかけてくださってとても助けられました。
――ほかの共演者の皆さんも初共演ですか。
山内 船ヶ山哲さんとは、去年出演した映画『父と娘の7日間戦争』で親子役として共演させていただいて以来でしたが、ほかの皆さんは初めましてでした。
――初対面の方が多い現場でも、すぐに馴染めるほうですか。
山内 最初は緊張しましたけど、打ち解けるのは早かったと思います。皆さんすごく優しくて、途中からはリラックスしてお芝居ができました。それに、本当に素晴らしい演者の方々に囲まれていたので、相手の目を見て、そのお芝居を受けたときに自然と湧き出てくる感情がたくさんあって。そういう意味でも、すごく学びの多い現場でした。
――勝又郁斗監督の演出で印象に残っていることは何でしょうか。
山内 勝又監督は何でも肯定してくださいました。キャストが「ここはこうしたほうがいいんじゃないか」と感じたら相談しに行ったりして、監督とキャストみんなで作り上げた作品になったと思います。
――改めて、『キオク』の見どころを教えてください。
山内 ファンの方には、優木桜として、今まで見せたことのない私の新たな姿を観ていただけると思います。作品自体も、観終わる頃には「今を大切に生きよう」と前向きな気持ちになれるお話なので、幅広い年代の方にぜひ観ていただけたらうれしいです。
――今年3月から、エイベックス・AY・ファクトリーに所属して環境の変化もあり、「好きish」もヒットしています。どんな一年でしたか。
山内 今まで以上に一日一日が濃い一年で、本当に充実した時間を過ごさせてもらいました。「好きish」をこうしてたくさんの方に注目していただいて、今のAKB48を好きになってくださる方がより増えた年だったと思うので、すごくうれしいです。この勢いを止めずに、まだまだ走り続けたいという気持ちでいっぱいです。
映画『キオク』全国公開中
主演:山内瑞葵(AKB48)監督:勝又郁斗脚本:永井結菜
公式サイト:https://www.kioku.website/
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