AKB48大盛真歩、最後のインタビュー 「入らなかったら後悔するよ」柏木由紀の一言が変えた人生
6月いっぱいでAKB48からの卒業と芸能界からの引退を発表している大盛真歩。2018年に加入し、8年半活動した彼女の最後のインタビューをお届けする。アイドルに憧れて加入した大盛の人生はどんなものだったか――。
――卒業はいつから考えていましたか?
大盛 1年半ぐらい前です。「もうやりきった。卒業しよう」と思ったのが理由でした。そこで、ゆきりん(柏木由紀)さんに相談したんです。そしたら、「20周年っていろんなことを経験できるタイミングだから、経験したほうがいいんじゃない?」と言われて。じゃあ、昨年12月の20周年まではいようと決めました。実際、20周年を経験できてよかったです。ゆきりんさんの助言の通りでした。
――卒業することを先に伝えていた現役メンバーは?
大盛 特に仲のいいメンバーには伝えていました。でも、もっと早く発表する予定だったのが先延ばしになっちゃって。私、シングル『名残り桜』の振り付けをメンバーで唯一入れていなかったんですね。レッスンも出ていないし、4月のコンサートもそっと抜けたんです。そうすると気がついちゃうメンバーが出てくるんです。「まほぴょんさんの様子がおかしい」って。笑ってごまかしてましたけど、ほとんどのメンバーには気づかれてたんじゃないかな。
――先ほど「やりきった」と話していましたが、達成できたと感じたことは何ですか?
大盛 憧れの雑誌に出たり、憧れの衣装を着たり、写真集を出せたりしたこともそうだけど、AKB48っていろいろな活動ができるんです。舞台、ドラマ、朗読劇、バラエティ……。思いつく限りの経験をさせていただいて、もうやりきったなと思いました。ひろゆきさんと不動産の番組をさせてもらったり。
――『踊る!さんま御殿』(日本テレビ系)に出たり。
大盛 まさか出られるとは思っていませんでした。10年前の自分に言っても絶対信じないと思います。おなかいっぱい……いや、おなかがはちきれそうなほど、いろいろな活動ができました(笑)。
――卒業に年齢は関係していますか?
大盛 関係あります。25歳を過ぎると、マジで体がキツくなって! 私は体力あるほうですけど、25歳を過ぎてからは体にガタがきて。公演後の疲労がすごくて。足は肉離れ寸前でした。これが歳かと思って。25を過ぎてアイドルをするってすごいことなんです。
――もうすぐ卒業です。実感はわいていますか?
大盛 それが実感なさすぎて! 8年半、AKB48で当たり前に過ごしてきたから、急にこの生活がなくなることが想像つかないんです。卒業公演のスピーチを考えることもあるけど、それでもまだ感じませんね。それより、私って本当に何かを覚えるのが苦手で。こういう内容を話そうって考えても、いざとなると言葉が出てこないんです。本番はどうなるのかな? 事前には用意せずに臨む予定ですけど、「本番の私、頼む!」と願っています(笑)。
――そして、AKB48卒業と同時に芸能界からの引退を発表しています。
大盛 AKB48でいるうちにどこかの事務所に入っていれば、卒業後にバラエティをメインに活動する道もあっただろうけど、そうはならなかったので。それに、イチ芸能人として生きていく覚悟も今の私にはありません。この世界でやっていける人って一握りですから。そう思ったら、引退しようかなと思いました。
――今後の道は?
大盛 それが決まっていなくて。不安といえば不安です。でも、どうにかなるだろうというタイプなので(笑)。ネガティブではないですね。
――おおよその方向性も見えていないんですか?
大盛 はい。まず覚えることが苦手なので、新たに覚えることがたくさんある仕事は難しいかなと。それだけは確実に言えます。以前、ひろゆきさんに「本当か嘘かわからないことを適当に言って、その場を乗り切る力がある」と言ってもらえたことがあって。それはコミュニケーション能力があるということでもあるから、そういった力を活かせる仕事がいいですね。
――好きなアニメの業界に入りたいとかはないですか?
大盛 それはあります。でも、それもわからないです。まだ探し中です。
――卒業後、SNSは続けますか?
大盛 職種によりますね。続けられるなら続けるだろうけど……。8年半やってきた癖で投稿しちゃうかも(笑)。
――大盛さんはドラフト3期生としてAKB48に入りました。5番目、つまり最後に指名されましたよね。
大盛 そうです。そんな人がよく続けられましたよね(笑)。指名を待っている間は、もうないなと思っていました。ところが、まさかのチームBから指名されて。私はNGT48さんを志望していたから、「え?」と思って。
――ところが、入ることを決めた。
大盛 当時の私は高3の1月で。歯科衛生士になろうと思って、入学する学校も決まっていたんです。入金も済ませて、そこでドラフトで指名を受けた。AKB48に入るのか、でも、NGT48じゃなかった。歯科衛生士はどうするのか……。相当悩みました。ドラフトからの帰り道、家族と車内で会議が始まりました。親は私に言いました。「アイドルになったら普通の生活はできなくなるよ。普通に茨城で友達と遊ぶこともできないし、普通の青春を楽しむこともできない。それでもやりたいの?」って。私は言いました。「それでもやりたい」って。親は「わかった。じゃあ、応援する」と答えてくれました。
親にはそう答えた私だけど、最後の最後まで揺れていました。最後の決断が下せないまま、契約の日を迎えました。両親とAKB48の握手会の会場に向かいました。面談をして、最終的な意志の確認をして、契約をする日です。そこに、ゆきりんさんが現れたんです。
ゆきりんさんは候補生みんなと話したいと言ってくれました。チームBの候補生は一人ずつゆきりんさんと話しました。私は揺れている心を正直に話しました。すると、ゆきりんさんは、「もし入らなかったら、これから先、AKB48をテレビや雑誌で観たときに後悔し続けると思う。だったら、1回入ってみたら? もし違ったとなったら辞めてもいいし、お休みしたっていいんだから」。その一言でようやく覚悟が決まりました。親が待つところに戻って、契約をしたんです。
――ゆきりんさんが人生の要所要所に登場しますね。
大盛 そうなんです! 私の恩人です。あのとき、ゆきりんさんがいなかったら、今の私は確実にいません。
――最近のAKB48に思うことはありますか?
大盛 チーム制がなくなったことで、グループ自体がひとつのチームになったなって思います。先輩・後輩関係なく仲よくしている印象です。ただ、私は人見知りだから、もっと後輩と話せばよかったと後悔しています。最後の最後で距離を縮めようと思ったら、のどを痛めて、声が出なくなっちゃって、最悪でした(笑)。
――もう成人はしていますが、どんな大人になりたいですか?
大盛 余裕のある大人です。みんなに差し入れをするとか、久々に会う友達に手土産を持参するとか。私、趣味が多すぎて、そっちにお金が回らないんです(笑)。
――最後に、AKB48にはどんなグループであってほしいですか?
大盛 それはもう、東京ドームに行ってほしい。これしかないです。「あぁ、私にはやり残したことがあったな……」。いつか実現させて、そう思わせてほしいです。実現した日には必ず観に行きます!
【プロフィール】大盛真歩(おおもり まほ)1999年12月5日、茨城県出身。2018年、「第3回AKB48グループドラフト会議」でAKB48チームBに指名される。2022年、シングル『元カレです』で初選抜。翌年、『ひろゆき&大盛真歩のまったり妄想不動産』(山梨放送)がスタート。2024年、初の写真集『ずっと、好きでいたい』(KADOKAWA)が発売。2026年4月、グループからの卒業と芸能界からの引退を発表した。
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