

宮世琉弥が見せた“愛を知らない死神”…「スノードロップの初恋」で切り開いた新たな役どころとビターなストーリー展開に迫る

現在放送中の「いつか、ヒーロー」(ABCテレビ系、毎週日曜夜10:15-)で話題を集めている宮世琉弥。ドラマ「君の花になる」に登場し、実際に期間限定グループとしてドラマを飛び出して活動した「8LOOM」の一員としてブレイクを果たしたのが2022年のこと。そして女性ファッション誌の人気投票企画「2024年上半期 国宝級イケメンランキング」では「NEXT部門」で1位を獲得したことからもわかるように、なにはともあれ輝かしいばかりのビジュアルが目を惹くいま注目の俳優だ。演じる役も2次元から飛び出してきたようなキラキラした役柄が多い。そんな出演歴のなかで異彩を放つのが、5月14日にBlu-ray&DVDが発売されたドラマ「スノードロップの初恋」(カンテレ・フジテレビ系)。ハツラツとしたイケメンが“人を愛したことがない死神”を演じた同作について、この機会に振り返る。
俳優やシンガーソングライターと活躍の幅を広げる宮世琉弥
2019年に「パーフェクトワールド」(カンテレ・フジテレビ系)で俳優としてデビューしたあと、数々の話題作に出演した宮世。「めざましテレビ」(フジテレビ系)では当時史上最年少となるマンスリープレゼンターも務めると、映画「恋わずらいのエリー」(2024年公開)で初のダブル主演、さらにドラマ「村井の恋」(TBS系)、映画「顔だけじゃ好きになりません」(2025年公開)で主演を飾るなど目覚ましい活躍を遂げている。
また冒頭で触れたように、桐谷健太主演のドラマ「いつか、ヒーロー」で“人の心を操る”正体不明の男役を演じている宮世。これは先に挙げた作品群とはひと味違った役柄で注目を集めた。それまでは特筆すべきビジュアルを武器にした「キラキラ系イケメン」の役が多かった宮世が、相手の弱みにつけこんで人の心を操るサイコパスを演じたのだ。
クールで冷徹、ミステリアスな役はファンから多くの反響を得ているが、実は宮世がこうした役に取り組むのは初めてではない。2024年に放送された「スノードロップの初恋」で、宮世は“人を愛したことがない死神”の役を演じた。
クールで心の機微に疎い、浮世離れした存在。情を知らぬからこそ出るトゲのある言葉で人と衝突したり、興味からキスを迫ろうとしたり、大切な約束を守るからこそすれ違ったり…。もどかしくなるような死神の無垢さを、見事に演じた。
ちなみに俳優業以外にもシンガーソングライターとしてメジャーデビューしており、活動の幅を広げ続ける宮世。「スノードロップの初恋」では宮世本人が作詞を担当し、本作のために書き下ろした新曲「白く染まる前に」がオープニングテーマとなっている。
“死神”という難しい役どころで見せた“新しい顔”
“人を愛したことがない死神”と“人に尽くしてばかりの女性”とのラブストーリーを描いた「スノードロップの初恋」。父を亡くし、唯一の肉親である弟を最優先にして生きてきた望月奈雪(小野花梨)は、ある日突然現れ、家に居座ることになった“死神”片岡朔弥(宮世琉弥)と同居生活を始める。
死神と人間というファンタジックな設定ながら、そのあとの流れは至ってリアル。特殊な能力で問題を解決、天使や悪魔がやってきて…といったこともなく、ただ極端に正反対の2人が出会って触れあっていく。
こうしたストーリー設定は韓国ドラマにも通じるところがあり、ファンタジックな導入で始まる“運命の恋”と“切なさ”といったエッセンスを丁寧に物語へ落とし込んでいる。ドラマという創作へのハードルを最初に一段下げさせて、ドラマ的演出や物語性を受け入れやすくさせている。
死神という非現実的な存在を主軸に置くことで「創作感」のフィルターを張り、それでいてリアルな心の緩急を描いて現実感を演出。“生きること”や“愛すること”の意味を問う骨太なストーリーの軸は大切にしつつ、繊細な感情を大きく揺り動かす表現で視聴者を惹き込む見事な脚本だ。
そんな本作で、これまでとは打って変わった役に打ち込んだ宮世。ミステリアスでありながら、どこか憎めない無垢さ・不器用さを感じさせる演技で“新しい顔”を見せた。人間界に初めて降り立ち、感情も愛も知らない存在の死神。宮世自身もインタビューで「感情を持たないのは最初は楽なのかなって思っていたんですけど、いざ撮影してみるとすごく難しい」と語ったとおり、こうした役柄の難しさは“いかに説得力を持たせられるか”にある。
ファンタジックな設定だから大げさに演じればいいということではない。リアルにいない存在を現実に落とし込むために、宮世は同作で見事に感情を表現してみせた。感情の波を初めて知った死神のわずかな戸惑い、そして静かににじむような喜怒哀楽を眉ひとつ、目線の動きひとつでじっくり丁寧に演じた。
彼の明るく爽やかなイメージから大きく振り幅を持たせ新境地となった“死神”役。難しい役どころでありながらも、ヒロイン役の小野や共演者からも「すごいオーラがあって引き込まれます」「宮世さんの持つハートフル、キュートな感じがにじみ出ていて印象的。眼の奥が温かかったり、さみしかったり」といった高い評価が寄せられた名演技だ。
日本では珍しいビターなファンタジーラブコメ
「スノードロップの初恋」が他のラブコメと一線を画すのは、“死神”というキャラクター設定や甘い物語だけで終わらないビターな余韻にある。恋のときめきや日常の温かさだけでなく、“別れ”や“喪失”をリアルに描くことで、視聴者に「生きること」「愛すること」の本質を問いかけた。
本作の数ある名シーンの中でも特に印象的なのは、第8話で描かれた朔弥が奈雪を後ろから強く抱きしめる場面。このシーンは「私平気だよ」と強がりながら心の中では不安や孤独を抱えている奈雪に、朔弥が背後から包み込むように抱きしめる瞬間だ。
朔弥が「奈雪がいなくて嫌だった」と素直な気持ちを伝えることで、彼の内面の変化が鮮明に浮かび上がる。死神が初めて“愛すること”の切なさや恐怖を知り、感情が揺れ動く様子を繊細に表現した宮世。さまざまな感情が交錯するこのバックハグは、物語の中で朔弥と奈雪の絆が深まる象徴的なシーンとなった。
また2人が海を訪れるシーンも、穏やかな時間の中で互いの存在を確かめ合う大切な場面だろう。日常の中にある小さな幸せを感じさせる一方、朔弥が死神であることから“避けられない別れの予感”が漂う。朔弥と視聴者だけが知る裏事情…朔弥の気持ちを思えば、自然と胸が締め付けられるというものだ。
人生も恋も、ハッピーエンドばかりではない。ファンタジーで取りつきやすい主題ながら大人も楽しめるリアルでビターな展開を見せてくれる「スノードロップの初恋」は、5月14日にBlu-ray&DVDが発売中。特典映像には宮世、小野、曽田陵介、岩瀬洋志が語り合う「宮世琉弥×小野花梨×曽田陵介×岩瀬洋志 座談会」や「現場完全密着!メイキング集」「『スノ恋クリスマスパーティー』ダイジェスト」が収録されている。
“死神”という難しい役どころに挑んだ宮世の新境地を楽しめる同作。放送中の「いつか、ヒーロー」でもさらなる役柄の開拓に挑む最旬の俳優に、今後も注目していきたい。
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