「ニノなのに」ではなくて「ニノだから」という安心感があります／いつもテレビをみています#35

2025.04.24 18:00

テレビ大好きイラストレーター・渡辺裕子さんが、お気に入りの番組をかわいいイラストで紹介する連載「いつもテレビをみています」。第35回は「ニノなのに」(TBS系)をチョイス。

ギャップが大きくてつい「ニノなのに」と言ってしまう

数々の名作ドラマや映画ですばらしい演技をしている俳優であり、アイドルとして人に愛される存在でもある、二宮和也さん。でもバラエティ番組などで見かける彼は「大スター！」という感じではなく、なんだか力が抜けていて、41歳の男性にこう言っていいのかわからないのですが……かわいらしい。普段の映像作品で見ている名優としての姿と、バラエティでのギャップが大きくて、つい「ニノなのに」と言ってしまう。

そんな思いがそのままタイトルになってしまったかのような番組「ニノなのに」、単発で何度か放送されていたものがとうとうこの4月からレギュラー放送になりましたね。おめでとうございます。

最大の「なのに」は「ニノがMCなのに、毎回違う司会者がいる」こと

毎回、いろいろな「なのに」を見つけるバラエティですが、最大の「なのに」は、「ニノがMCなのに、毎回違う司会者がいる」こと。それも俳優さんなど、司会が本業ではない人たちが番組を回していく。司会を任せられて緊張感をにじませる人も、意外とイキイキしている人もいて、それぞれ「こんな人だったのか！」と新鮮なおもしろさがある。

司会となったみなさんが、大変そうだけど楽しそうなのは、MCのニノが(なぜかゲスト席からだけれど)見守ってくれているからなのかなあと思います。何がどうなっても、ニノがすぐにカバーしてくれたり、ツッコミを入れて笑ってくれる、だから大丈夫。「ニノなのに」ではなくて「ニノだから」という、頼もしい安心感が、そこにあります。

そんな頼りになる(でもやっぱりかわいらしい)ニノのMCに支えられて、これからどんな人たちが司会を担当して「なのに！」なギャップを見せてもらえるのか、世間のどんな「なのに」を教えてくれるのか、今後が楽しみです。

■イラスト・文／渡辺裕子