映画好きから俳優の表現に目覚めた個性派・渡辺色 目標は「TAMA映画賞で最優秀新進男優賞を獲る」
オーディションメディアのパイオニア「デビュー/Deview」が贈る、毎年恒例・業界最大規模のBIGチャンス『夏の特別オーディション2024』。デビューが厳選した147社の芸能プロダクションが一斉に新人募集を行う特集企画に合わせて、参加事務所がプッシュする所属者に、オーディション体験や、所属事務所について、今後の夢や目標についてインタビューを行った。今後の目標について話を聞いた。映画への強いこだわりを持ち、映画への熱い想いを持つミシェルエンターテイメントへの所属を決めた渡辺色。演技に対する想いから、自身の成長と変化、そして将来の目標に至るまで、じっくりと話を聞いた。
【ミシェルエンターテイメント所属/渡辺色(わたなべ・いろ)インタビュー】
――俳優の仕事に興味を持った最初のきっかけはなんですか?
「高校生の頃に『共喰い』という映画を観て、菅田将暉さんの芝居に愕然としたことがきっかけでした。幼い頃から絵を描いたり、文章を書いたり、表現することがずっと好きだったんですけれども、その映画を観て、“役者”という幅の広い表現に魅了されました。映画は小さい頃からずっと大好きで、今もたくさんの作品を観ているんですが、『共喰い』を観た時に、役者を自分の仕事にしたいと思ったんです」
――そこから実際に「俳優になる」にあたって、どのように動き出したんですか?
「芸能活動ができない学校でしたし、受験も控えていたので、大学生になったらオーディションにいっぱい応募しようって決めて。大学生になってからとにかく事務所のオーディションを探しました。そのときにはデビューのサイトも見て探しました。やっぱり映画が好きだったので、所属されている俳優の方の映画の出演歴であったり、作品の傾向に注目していました」
――その後、養成機関のワタナベエンターテイメントカレッジに入学するわけですが、カレッジで初めて経験した「演技」はいかがでしたか?
「とにかく楽しかったです! 今までは絵や文章など創作物で表現していたので、自分の表情や声、身体を使って何かを表現することに毎日ワクワクしていました。一方で、日常通りの感情で演じていては伝わらない部分があったり、相手に届くように腹から声を出すというような技術的な面は難しいなと思いました。でも講師の方から褒めていただく度に、成長している実感がありました」
――そうしたレッスンの中で、自分の俳優としての強みや武器は見つけられましたか?
「感情をあまり表に出さない性格だったので、“感情が小さい”ことを指摘されたときに、大きく表現してみたら、その振り幅が想像以上に大きかったみたいで褒めていただきました。日常では感情を出すのが苦手なんですが、演技の中で殻が破れて、感情を爆発させることも快感でした」
――カレッジの「デビューオーディション」を通じて、現在の事務所ミシェルエンターテイメントに所属が決まります。どんなところが決め手だったんですか?
「 “映画にコミットする人材を探している”という言葉が強く響きましたし、新進気鋭の映画監督と一緒にコミュニティとして広がっていくという熱い想いをお話ししてくださって、僕の根源にある映画と結びついたのがミシェルで、魅力を感じました」
――実際に事務所からはどんなサポートを受けていますか?
「外部の映画監督のワークショップに連れて行ってくださったり、監督に顔見せしていただいたり。今後一緒に作品を作っていくであろうコミュニティを、どんどん広げていける機会をいただけているなと実感しています」
――ここまで経験して来た中で、ターニングポイントになった印象的なお仕事はありますか?
「ミュージックビデオに多く出演しているんですけど、SUPER BEAVERさんの『決心』のミュージックビデオはオーディションで選ばれたものですし、印象に残っています」
――実際どんな作品で、どんな経験をされたんですか?
「高校の軽音部のドラマー役で出演しました。特技のドラムが活かされたのも嬉しかったですし、役柄としても近しいものがありました。群像劇だったので、高校生役の同世代の俳優とたくさん接することができたんです。バンドのボーカル役が窪塚愛流さんで、バンドメンバーともすごく仲良くなりました。本当にバンドの仲間という感覚もありつつ、同世代の役者として大きな刺激を受けました。たくさんの映画に出て主役も演じている窪塚さんと近くで接して、自分も映画のメインを獲りたいというモチベーションが高まりました」
――今も作品のオーディションを受けられていると思うのですが、オーディションの時に大切にしていることはなんですか?
「力を抜くことです。オーディションで力むと緊張して、自分の全てが出せないという後悔があったので。それこそSUPER BEAVERさんのMVのオーディションを辺りから、力を抜くことができると、こんなにも自由に演技を広げることができるんだって掴めたんですね。脱力って一番難しいんですが、経験のなかでだんだんわかってきた感じがしています」
――演技のお仕事をしてきて、やりがいを感じるのはどんなときですか?
「作品を発表するときです。応援してくださっているファンの方の反応をSNSなどで見るとやりがいを感じます。出来上がった作品を早くみなさんにお届けしたいというのを一番に感じます」
――ミシェルエンターテイメントでは自社主催のワークショップも多数開催していると聞いています。同じ事務所の俳優と切磋琢磨することも大きな刺激になるのではないですか?
「僕より上手な方がたくさんいますし、先輩、後輩関係なくみんなが芝居を楽しんでいる姿を見ると燃えます。ワークショップの現場で演技について語り合ったり、終わった後にご飯を食べに行ったりして、さらに絆が深まっている感じがします。みんな出自もキャラクターも違うので、同じ役・同じセリフでも演じる人によってこんなにも変わるんだっていうことを体感できるんです。ワークショップで様々なこと吸収して、日々自分なりの成長を実感しています」
――俳優の仕事を始めてみて、私生活の部分で変化はありますか。
「普段から感情を出そうという意識です。今まで無意識の内に抑えていた部分があったので、芝居をする時に掘り出さないといけなくて。もうちょっと自由に扱えるように、日々の感情のコントロールを意識しています」
――元々周りからはどんな人だと言われていましたか?
「寡黙で、何を考えてるか分からないとか、ずっとそう言われています。昔の友達と会っても、変わってはいないんじゃないですかね(笑)」
――プロフィール的な部分をお聞きすると、特技のドラムは5年、サッカーは6年やってらっしゃった。
「ドラムはバンドではなく家で一人で叩いていて『ぼっち・ざ・ろっく!』してました(笑)。サッカーは中・高の部活で6年間しっかりやっていましたね」
――趣味は古着屋巡り。今日のファッションもすごくカッコいいですね。
「これも古着なんです。レディースのものにオーバーサイズのジャケットを合わせてみたり、古着で異なるものを合わせてコーディネートするのが大好きです」
――最近観た映画で印象に残っているものは?
「たくさんあるので難しいんですが、フランス映画の『COSMOS/コスモス』が素敵でした。支離滅裂なセリフと奇天烈な映像で、“意味わからない”の一言で片付けられてしまいがちなんですけど、僕はそういう詩的な作品も好きです。昔から洋画、邦画、メジャー、インディー問わず観ていて、連日TSUTAYAに通うような子でした」
――今後の夢や目標を教えていただけますか?
「目前の夢としては映画でメインキャストを獲ること。その先の目標で言うと、TAMA映画賞で最優秀新進男優賞を獲ることです。実は多摩が地元で、小さい頃から映画祭TAMA CINEMA FORUMに遊びに行って、映画を観ていたんですね。なのでTAMA映画賞へのこだわりがあります」
――例えばこんな監督の作品に出てみたいという希望はありますか?
「たくさんありすぎて選べないですね(笑)。でも例えば僕と同世代で、芸術大学に通っていたり、監督を目指している人と一緒に成長して、その先に作品を撮ることができたら面白いなって思います」
――このインタビューを読んで、これからオーディションを受けようと思っているユーザーに、背中を押してあげられるメッセージを
「好きなことを続けてほしいです。目の前のことに追われて、本当の目的を見失っちゃうことが多い中で、自分の夢を追いかけている職業の方がカッコいいなって僕も思うので。募集のサイトを見て終わりじゃなくて、実際に応募して面接を受けて、まずはやってみようよと言いたいです」
【プロフィール】
2002年5月28日生まれ。東京都出身。
ジェンダーに囚われない独特な雰囲気を生かし、現在は慶応義塾大学文学部に在学しながら、映画・ドラマ・MVなど多岐に活動。
主な出演作は、MV菅原圭「深香」、おいしくるメロンパン「フランネル」、SUPER BEAVER「決心」、CM株式会社アラクス/ノーシンピュア「ノーシン学園ピュアスクール」などに出演。趣味はドラム演奏。
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