岡田健史の新境地・福田愛依の魅力炸裂…「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか？」全国民が楽しめる見どころ3つ＜レビュー＞

岡田健史初主演ドラマ「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか？」

原作は、秋田書店のWEBマンガ雑誌「マンガクロス」で連載され、博多弁の可愛さで重版を重ねる人気4コマ漫画で、東京の男子高生と博多弁女子が織りなす“上京ラブ・コメディー”。ドラマ「今日から俺は！！」（日本テレビ系、2018年10月期放送）の仕掛け人が企画プロデュースし、旬で魅力的な俳優たちが出演。

岡田が演じるのは、小学生の時に博多から東京に引っ越してきた高校2年生・東京（あずまみやこ）役。転校初日に博多弁を笑われて以来、人と距離を置くようになってしまっているが、そんな中で幼馴染の博多乃（はかたの）どん子と再会し…というストーリー。

どん子役は“日本一かわいい女子高生”を決める「女子高生ミスコン2017‐2018」でグランプリを獲得した福岡県出身の福田愛依。さらに、福岡県出身の女優・今田美桜もスペシャルキャストとして出演し、自身初の本人役を演じる。ほか、光石研、原沙知絵、森口博子、野間口徹ら福岡県出身のキャストが集結している。

見どころ1／岡田健史がコメディに初挑戦

まず、なんといってもコメディに初挑戦した岡田が魅せる新境地について、語らずにはいられない。

昨年、新人ながらTBS系連続ドラマ「中学聖日記」で、主演の相手役という異例の抜擢を受け、ブレイクした福岡出身の岡田が地元放送局で満を持しての初主演。 “禁断の恋”を描いた「中学聖日記」はシリアスに振り切った作品で、視聴者も心がえぐられるような悲恋に毎回涙を誘われ、良い意味でその非現実的な要素が中毒性を生んでいたが、今作は難しいことを考えないで笑える真逆のラブコメで、等身大の高校生のラブストーリーが眩しいほどに爽やかだ。

岡田は冒頭から最後のシーンまで、まさに百面相を見せており、くるくると変わる表情は「こんな岡田健史、見たことない！」の連続。

幼馴染みであるどん子（福田）のペースに巻き込まれて翻弄される姿、次第に呼び覚まされていく博多愛、そして突然気づく恋心…ときには「ベタすぎる！」とツッコミを入れたくなるほどの演出で笑わせてくれ、遅咲きの初恋をこじらせていく恋愛模様にキュンキュンと悶えさせてくれ、「こんな岡田健史も見たかった！」と岡田のファンが満足することは間違いなし。

見どころ2／福田愛依がハマり役

そして、どん子演じる福田の魅力もこれでもかというほどに炸裂している。博多弁・博多押しの天真爛漫などん子には、視聴者も劇中のクラスメイト同様に、ぐいぐい引き込まれてしまうはず。

“日本一かわいい女子高生”だった福田は今年高校を卒業し、3月公開の映画『君と、徒然』で女優デビュー、今作はMBS／TBSドラマイズム『都立水商！～令和～』に次ぐ連ドラ出演と、まだキャリアは浅いが、ドラマ企画プロデューサー 高明希氏も「愛依ちゃんは笑顔がどん子そのものでした」とコメントしている通り、どん子は福田のための役だったといっても過言ではないほどハマり役。早口でまくしたてる博多弁、無邪気な笑顔の破壊力…その魅力を全身で体現している。

福田にとってターニングポイントといえる重要な作品になるであろう今作。岡田とのマッチングも絶妙で、このフレッシュさはデビュー間もない2人だから出せるもの。2人の今後が楽しみで仕方なくなる。

見どころ3／“上京あるある”がたっぷり

最後に、ローカル発ドラマらしく、地方と東京の関係を描いたテーマにも注目したい。

福岡の内輪ネタだけに終わらず、地方から東京に出てきた人たちが抱える不安も投影させながら、人間関係をコミカルかつリアルに描写する同作は、地方民の誰もがうなずく“上京あるある”を刺激すると同時に、東京出身の人にも楽しめる物語に。

地方と東京、それぞれへの偏ったイメージと憧れ…舞台となる都立戸有高校2年1組には、そんな“上京あるある”が凝縮され、誰もが地元に誇りを持ちたくなり、長見玲亜演じる下町子（したまちこ）始め、クラスメイトの友情に心がほっこりと温まる。福岡県出身者はもちろん、日本全国の人にオススメしたい作品となった。

「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか？」Huluでも配信

「福岡在住じゃないから観れない…！」そんな人にも朗報。福岡地区でオンエアされる同作の元には、日本全国から「福岡だけじゃなく、私が住む地域でも見られるようにしてほしい！」という熱い要望が殺到。その力強い追い風を受け、動画配信サービスHuluでも配信されることが決定。

FBS福岡放送でのオンエア終了後から全国に向けて配信する。（modelpress編集部）

「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか？」あらすじ

小学生の時に博多から東京に引っ越してきた主人公・東京あずまみやこ（岡田健史）は、博多弁を笑われて以来、人と距離を置いて過ごしていた。

そんな彼の高校に、幼馴染の博多乃はかたのどん子（福田愛依）が転校してくる。

目立たず平穏無事に過ごしたいのに、博多弁＆博多愛で遠慮なしに自分を巻き込むどん子に、ペースを乱されまくる京。

気付けばクラスは博多グッズにまみれ、担任の内藤先生（光石研）も容認する始末。

クラスメイトも親も、皆がどん子の味方。どん子のやりたい放題に、遂に爆発する京だったが、実はどん子はある想いを抱えており…。

遅咲きの初恋をこじらせていく“上京ラブ・コメディー”。