.ENDRECHERI.(堂本剛)・岸谷五朗・寺脇康文ら登場 チャリティーイベント日本武道館にて4年ぶり開催【Act Against Anything VOL.3『THE VARIETY 29』】
2024.12.02 11:36
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岸谷五朗と寺脇康文ら出演者によるエンターテインメントショー、チャリティプロジェクト「Act Against Anything VOL.3『THE VARIETY 29』」が12月1日、東京・日本武道館で開催された。ここではイベントレポートをまとめる。
「Act Against AIDS」3度目の開催
エイズと闘う子供たちへの寄付のため、1993年に岸谷の呼びかけで始まったチャリティコンサート「Act Against AIDS」(略称AAA)が、2020年に名称を「Act Against Anything」と改め、エイズ以外にも幅を広げた支援活動を行なってきた。「Act Against Anything」としては3度目、日本武道館での公演は4年ぶりとなる。2024年の「Act Against Anything VOL.3『THE VARIETY 29』」のサブタイトルは、“皆でチャリティ!異業種エンターテイナー団結!武道館降臨!”。岸谷、寺脇と舞台や映像で共演してきた俳優陣をはじめ、実力派ミュージシャンやお笑い芸人ら、異業種で活躍するエンターテイナーたちが武道館に集結。歌って踊って大いに笑って、渾身のパフォーマンスに会場は終始多幸感に満ちていた。
会場が暗転すると、ステージ両サイドのスクリーンに「Act Against Anything VOL.3『THE VARIETY 29』」に向けた岸谷からのメッセージが流れた。チャリティコンサートを続けていくことの難しさ、子どもたちが悲しむような出来事がなくならない世界に対しての憤り、そして“愛しい後輩”である三浦春馬の志を胸に続けていくこと。そんな熱い想いが綴られていた。
大黒摩季&サンプラザ中野くんら名曲歌唱
幕開けは、息の合った振り付けで岸谷と寺脇が歌った、サザンオールスターズの「ボディ・スペシャルⅡ(BODY SPECIAL)」。杉山真梨佳、中村百花、小林由佳、田口恵那のコーラス隊を従え、“踊ろうよ 武道館で”“ステキなチャリティを”と、歌詞をイベントに合わせた言葉に変えて歌うと、会場は大盛り上がり。岸谷は「このエネルギーを被災地に届けましょう」とメッセージを送った。続いて、颯爽と現れた大黒摩季は、「熱くなれ〜夏が来る〜あなただけ見つめてる」と3曲のメドレーでパワフルな歌声を聴かせ、「心を1つにしましょう!」と「ら・ら・ら」が始まると大きなクラップが始まり、サビでは左右に手を振りながら大合唱。会場が一体となったところで、斉藤和義の名曲「歌うたいのバラッド」を温かい声で歌ったのは小関裕太だ。ステージ向かって右側に伸びる花道から登場すると、ゆっくりとステージを歩きながら、観客に語りかけるように美声を聴かせた。
日本武道館を歌の舞台にした爆風スランプの名曲「大きな玉ねぎの下で」で大きな感動を起こしたのは、サンプラザ中野くんとパッパラー河合。1994年からこの活動に参加し、本プロジェクトには欠かせない彼らは「これからも生き甲斐として続けていくぞ!」と、2024年でメジャーデビュー40周年を迎えた爆風スランプの最新曲「IKIGAI」に繋げた。
「ヒーローが来るよ」と曲紹介した後、拳を上げて歌った「Brave Love, TIGA」は、1996年のAAAで結成したチャリティユニット「地球防衛団」の楽曲で、「ウルトラマンティガ」のエンディングに起用されたナンバー。俳優の猪塚健太と新原泰佑に、岸谷と寺脇も加わってパワフルに歌い上げ、最後はウルトラマンポーズをきめた。しっとりとした歌声で空気を一変させたのは、今年デビュー50周年を迎えた中村雅俊。桑田佳祐が作詞作曲を手掛けた「恋人も濡れる街角」と、デビュー曲「ふれあい」の2曲を披露した。
屋良朝幸・城田優・ロバート秋山ら登場
現在公演中の森雪之丞作、岸谷五朗演出のミュージカル「SONG WRITERS」からは、中川晃教、屋良朝幸、武田真治が登場。メインテーマの「ソングライターズ」では、W主演の屋良と中川が軽やかなステップで歌い踊り、武田はサックスを演奏。ロックチューンの「ハッピーエンドが待っている」では、岸谷と藤林美沙も加わり、エネルギッシュな歌とダンスで魅了した。続いて、ステージに現れた大きな階段の上には甲斐翔真。舞台「next to normal」より、「I’m Alive」を凛々しい歌声で響かせ、ピアノの調べとともに登場した城田優は、「夢の種〜I’ll be by your side」を情感たっぷりに届けた。岸谷の新たな相棒として紹介されたのはロバートの秋山竜次。数種類のお面を使って変化する「変梅ショー」で盛り上げた後、岸谷との一夜限りのユニット“体格!Before After”を結成。「Before、After」と2人のお腹を見せるというネタは岸谷の発案だったそう。秋山はショルキーを、岸谷は大きなほうきを肩に下げて「TOKAKUKA」を歌い終えたところで、「僕もこのユニットに混ぜてほしい」と現れたのは寺脇。3人揃いの髪型とつけ髭で、ささやかな願いを歌い連ねる名曲「願い」を熱唱。「みなさんに最後まで楽しんでもらいたい」と岸谷が歌うと、会場から大きな拍手が湧いた。
岸谷と寺脇が主催する「地球ゴージャス」も今年で30周年。舞台で生まれた名曲たちが聴けるのも、「Act Against Anything」のハイライトの1つである。『地球ゴージャス』を飾る俳優陣がステージに集結し、地球ゴージャスコーナーのオープニングを飾った「X day」からは「奇跡の唄」、桑田佳祐の楽曲による音楽劇「クラウディア」からは「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」と「真夏の果実」、『クザリアーナの翼』からは「ジャメーリアよ!蜂起せよ」と「クザリアーナの翼」をセレクト。「The PROM」の「Dance with you」では、ボーカルをとった三吉彩花と葵わかなが最後にハグをするシーンも。同じく『The PROM』から「It’s Time to Dance」、「The Love Bugs」から「伝説の雄(おとこ)」、そしてラストは『星の大地に降る涙』の「愛すべき未来へ」と、圧巻のパフォーマンスで締め括った。
「AAA報告」のコーナーでは、2022年神奈川・パシフィコ横浜で開催した「Act Against Anything VOL.2『THE VARIETY 28』」で得た寄付金額と、その使い道について報告した。「Act Against Anything VOL.2」での寄付金総額は834万8680円。寄付先である「特定非営利活動法人国連UNHCR協会」を通じてウクライナ緊急支援に、「公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」を通じてトルコ・シリア大地震の支援に充てられた。
.ENDRECHERI.(堂本剛)、3曲披露
最後のアクトとして岸谷と寺脇が.ENDRECHERI.(堂本剛)を呼び込むと、大きな歓声があがった。演奏に入る前に彼は静かに語った。「僕が音楽に込めている想いは3つあります。1つは命、2つめは平和、3つめは愛です」。今回披露する3曲は、それぞれのテーマから選んだという。1曲目はフリーセッション。.ENDRECHERI.バンドのメンバーと命を重ねるように、ギターをプレーし、熱いセッションを展開。次は平和をテーマにした「LOVE VS. LOVE」を、最後は愛をテーマに作ったというシンガーソングライターとしてのデビュー作「Machi....」をじっくりと聴かせた。ラストは全出演者がステージに集結して、「Act Against Anything」で歌い継がれている「一人じゃないから」を大合唱。感動が渦巻く中、約3時間のステージは終了した。
岸谷五朗、4年ぶりの日本武道館回顧「本当に幸せ」
終演後に行なわれた囲み取材では、4年ぶりに立った日本武道館のステージに対し、岸谷は「今日お客様の顔を見られて、本当に幸せでした。このお客様たちのおかげでチャリティができているということを実感しました。30年やっているんですけど、今日は特に感じました、みなさんの熱を」と語り、寺脇は「武道館って本当に客席が近くて、あったかい雰囲気になるんですね。今日は最初から逆にお客さんが僕たちに力を与えてくださって、あたたかく迎えてくださったので、出だしからちょっとうるっとなったんですけど、とてもいいコンサートになったんじゃないかなと思います」と振り返った。初参加の.ENDRECHERI.は、「世の中だったり、世界に対して何かできたらなと思っていても、どうすればそれが繋がるのか、わからないところもあると思うんです。そういったチャリティのイベントというアクションをおこしてくれる方がいらっしゃることで架け橋になると思う」と語り、同じく初参加の秋山は「緊張しちゃったんですけど、ものすごくみなさんが優しくて、素晴らしいステージの中でやらせてもらえて本当に光栄でした」と感想を述べた。
中村雅俊は「本当にお客さんが優しいし、出ていくだけですごいリアクションをくれるし、チャリティという名目ですけど善意があふれていて、めちゃくちゃいいライブだったなと思います。実に楽しい時間でした」と語り、そして大黒は「苦しいチャリティは続かないので、みなさんが楽しみながら、結果的にチャリティになっているという素敵なライブを死ぬまでやってください」と、2人にエールを送った。
岸谷、寺脇によるチャリティイベントは、来年2025年に30回目を迎える。開催の可能性を問われると、「また来年も、できることをできる範囲で楽しみながらやりたいなと思います」と寺脇が語る一方、岸谷は「このショーを作るのは本当にきついんですよ」と本音を吐露。しかし「世界の情勢を見ていると、子どもたちの泣き顔だらけで。それを見ていると弱音を吐いてられないなと思うので、それを踏まえながらまた画策したいなと思います」と、意欲を見せた。30回目の記念すべきステージに期待は高まるばかりだ。(modelpress編集部)
出演者一覧
岸谷五朗/寺脇康文葵わかな/秋山竜次(ロバート)/猪塚健太/.ENDRECHERI.(堂本剛)/大黒摩季/大村俊介(SHUN)/甲斐翔真/小関裕太/小林由佳/サンラザ中野くん・パッパラー河合/城田優/杉山真梨佳/田口恵那/武田真治/中川晃教/中村雅俊/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/三吉彩花/屋良朝幸
セットリスト
M1.「ボディ・スペシャル II(BODY SPECIAL)」岸谷五朗/寺脇康文/杉山真梨佳/中村百花/小林由佳/田口恵那
M2. メドレー「熱くなれ〜夏が来る〜あなただけ見つめてる」
大黒摩季
M3. 「ら・ら・ら」
大黒摩季
M4.「歌うたいのバラッド」
小関裕太
M5.「大きな玉ねぎの下で」
サンプラザ中野くん/パッパラー河合
M6.「IKIGAI」
サンプラザ中野くん/パッパラー河合
M7.「Brave Love, TIGA」
岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/サンプラザ中野くん/パッパラー河合/新原泰佑
M8.「恋人も濡れる街角」
中村雅俊
M9.「ふれあい」
中村雅俊
M10.「ソングライターズ」(『SONG WRITERS』)
中川晃教/屋良朝幸/武田真治
M11.「ハッピーエンドが待ってる」(『SONG WRITERS』)
中川晃教/屋良朝幸/武田真治/岸谷五朗/藤林美沙
M12.「I'm Alive」(『next to normal』)
甲斐翔真
M13.「夢の種~I'll be by your side」
城田優
M14.「変梅ショー」
秋山竜次(ロバート)
M15.「TOKAKUKA」
秋山竜次(ロバート)/岸谷五朗/杉山真梨佳/中村百花/小林由佳/田口恵那/大村俊介(SHUN)
M16.「願い」
秋山竜次(ロバート)/岸谷五朗/寺脇康文
M17.「ゴージャスコーナー オープニング」(『X day』)
岸谷五朗/寺脇康文/中川晃教/藤林美沙/葵わかな/猪塚健太/甲斐翔真/大村俊介(SHUN)/城田優/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/三吉彩花/小林由佳/田口恵那
M18.「奇跡の唄」 (『X day』)
岸谷五朗/寺脇康文/中川晃教/藤林美沙/猪塚健太/甲斐翔真/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/小林由佳/田口恵那
M19.「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」(『クラウディア』)
新原泰佑/岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/甲斐翔真/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M20.「真夏の果実」(『クラウディア』)
甲斐翔真/岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M21.「ジャメーリアよ!蜂起せよ」 (『クザリアーナの翼』)
岸谷五朗/寺脇康文/藤林美沙/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/新原泰佑/杉山真梨/中村百花/小林由佳/田口恵那
M22.「クザリアーナの翼」(『クザリアーナの翼』)
岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/中村雅俊/藤林美沙/新原泰佑/小林由佳/田口恵那
M23.「Dance with you」(『The PROM』)
葵わかな/三吉彩花/岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M24.「It's Time to Dance」(『The PROM』)
葵わかな/三吉彩花/大黒摩季/岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M25.「伝説の雄(おとこ)」 (『The Love Bugs』)
城田優/岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M26.「愛すべき未来へ」(『星の大地に降る涙』)
岸谷五朗/寺脇康文/猪塚健太/大村俊介(SHUN)/城田優/杉山真梨佳/中村百花/新原泰佑/藤林美沙/小林由佳/田口恵那
M27.「セッション」
.ENDRECHERI.(堂本剛)
M28.「LOVE VS. LOVE」
.ENDRECHERI.(堂本剛)
M29.「Machi....」
.ENDRECHERI.(堂本剛)
M30.「一人じゃないから」
ALL CAST
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