(上段左から)天海祐希、アダム・クーパー(中段左から)要潤、栗原英雄、鈴木保奈美(下段左から)吉川愛、宮下今日子(提供写真)

天海祐希、主演舞台決定 要潤・吉川愛ら7人の俳優陣が競演<レイディマクベス>

2023.05.20 10:00

女優の天海祐希が主演を務める舞台『レイディマクベス』が、10月1日から11月12日まで東京・よみうり大手町ホール、11月16日から11月27日まで京都・京都劇場にて上演されることが決定した。

  

天海祐希主演舞台「レイディマクベス」

天海祐希、アダム・クーパー(提供写真)
ウィリアム・シェイクスピアの『マクベス』の登場人物であるレイディマクベス。彼女は主人公マクベスの妻という存在でこの戯曲の中で描かれている。そしてその強烈なキャラクターは、時には「国を滅した女」、「悪女」など様々な形容を持って語られる。

しかし、ここまでシェイクスピア作品の中で「有名」なキャラクターにもかかわらず、シェイクスピアは彼女に名前を与えなかったのだろうかという疑問が頭をよぎる。

『ハムレット』はガートルードだし、『オセロー』ではデスデモーナ、『リア王』に至っては2人の夫人を含む3人の娘にしっかり名前がある。名前は、人としての存在を証す根本であり、誰もが自分自身の名前を与えられる権利がある。名前がない。

「~の夫人」としてのみの認知。誰かに依存しなければ、自分の存在価値を認めてもらえないような感覚、自分は何者なのか、レイディマクベスは幸せだったのか、そして彼女が本当に手に入れたかったものは何だったのか、その理由を探求したくなったことから、この新作は誕生した。

天海祐希・要潤・吉川愛ら、出演者7人が解禁


本作の出演者は7人。常にトップを走りづける天海がレイディマクベス役に挑み、その人生の伴侶であるマクベスを2022年2月ミュージカル『Singin’in the Rain ~雨に唄えば』で、オミクロン株感染拡大による事実上の「鎖国」の中、長期の隔離に耐え、日本の観客のために入国を果たし、劇場中を幸せに包んだアダム・クーパーが日本で新作舞台に登場する。

かねてより親交もあった天海とアダムが遂に舞台での共演を果たす。

そしてレイディとマクベスを取り巻く登場人物たちに、統治者と血縁関係にあることから、常に「特権」という安心感の中で育ち、レイディのそばで強かに生き抜くマクダフ役に鈴木保奈美が25年ぶりに踏んだ舞台『セールスマンの死』から1年半ぶりに舞台に立つ。

幼少期からのレイディを知る彼女の幼馴染であり野心家のバンコー役に要潤、マクベスとレイディマクベスと共に戦場で戦い、2人を「師」として仰ぐレノックス役に宮下今日子、そしてレイディが戦場に出れなくなった要因でもある出産で生まれた娘役を吉川愛、国の統治者ダンカン役に昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の大江広元役でその存在感を知らしめた栗原英雄といった豪華俳優陣がここに勢揃いし、新作に挑む。

気鋭の作家&演出家で新作世界初演

この新作を描くのはジュード・クリスチャン。英国若手の気鋭女性作家の1人であり、演出家でもある彼女は2022/23シーズンのグローブ座でオール女性キャストの『タイタス・アンドロニカス』を演出したばかり。

そして演出にはパルコ劇場オープニングシリーズ第1弾となった渡辺謙主演『ピサロ』や、2023年3月寛一郎の初舞台となった『カスパー』、4月末には新国立劇場の新作バレエ『マクベス』を発表したオリヴィエ賞受賞演出家・ウィル・タケットがこの7人の俳優と共に新作『レイディマクベス』をつくりだす。

シェイクスピアが「マクベス」で描いた“マクベス夫人”を大胆に解釈

今回の新作は長い間、戦争が続いているとある国。レイディマクベスは元軍人であり、自ら戦場に赴く兵士だった。

マクベスとは、ともに国を守るために闘う同志として知り合い、恋に落ち、娘を授かる。しかし彼女は産後、戦場へ戻れなくなり、母として、家庭を守ることに専念している。彼女はそんな現状に満足できないまま人生を歩んでいる。戦いは相変わらず終わりを迎える様子もなく、夫マクベスは戦場で次々と勝利を収め、国を導く存在となる。

彼女は常に忘れられない若き日に描いた夢がある。それは「夫と共に国を治める」ということ。

そんな時、統治者ダンカンが血縁者以外から後継者を選ぶと宣言。彼女の脳裏に忘れずに在った夢であり、夫婦の野望、そしてその夢が今、まさに手に入りそうになった時、2人は望むものを手に入れることができるのか…。

シェイクスピアが描いた「マクベス夫人」という女性。私たちにその生き様について問いをもたらす存在。彼女の生き方は「夫を滅ぼした女」なのか、「愛を貫いた女」と映るのか、あるいは「権力に溺れた女」なのか。いったい彼女は何を思い、何を感じていたのだろうか。レイディマクベス、悪女の代名詞。しかし、彼女は本当に悪女なのだろうか?

女性として生きること、妻として生きること、母として生きること、そして人として生きること。今を生きる私たちが彼女の存在を通して今を生きるわたしたちの物語として紡いでいく。(modelpress編集部)

天海祐希/レイディマクベス役


<役紹介>

彼女はかつてマクベスと共に戦場で戦った軍人であり、軍の指揮官であった。そんな時、同じ軍隊の同僚でもあり、同志でもあるマクベスと出会った。2人は深く愛し合い、マクベスと結婚、子供を授かる。

彼女は出産後再び、マクベスと共に戦場へ戻り、自分のキャリアを継続するつもりでいたが、出産による身体のダメージで、彼女は戦場に戻ることができない身体となってしまった。

<コメント>

この作品は数年前から企画され、コロナ禍で一度は諦めなければならない状況でしたが、こうして素晴らしいキャストとスタッフの皆さんが集結して形にすることができたことは、それだけこの作品が力を持っているからなのかもしれません。

今は『レイディマクベス』という作品に私が引っ張られている感じですが、初日を迎える頃には私が引っ張っていけるように頑張りたいと思います。

ポスター撮影でご一緒させていただいたときには、本当にアダム・クーパーさんだ!と(笑)。 同じ舞台に立ち、作品を一緒につくることができる、こんな嘘のようなことが本当に起こるんだ!と思ったら、どんなことも叶うような気がします。

だからこそ1公演1公演大事にしていきたいですし、その世界にどっぷりつかりたいと心から思います。

また、ウィル・タケットさんの演出にも非常に興奮しています。自分の気がつかなかった一面に気づかせてもらえるかもしれないし、知らない世界にも導いてもらいたいと思います。この作品で、いつになっても夢は叶えられたり、自分を成長させられたりということを、身をもって感じたいと思います。

マクベス夫人といえば“悪妻”というイメージが強いと思いますが、この『レイディマクベス』を観ていただくと、新たなマクベス夫人像が見えてくるかもしれません。毎公演大事に演じていきたいと思います。

アダム・クーパー/マクベス役

<役紹介>

レイディの夫マクベス。国軍の司令官。戦場で多くの勝利を収めてきた優秀な兵士。しかし戦場での虐殺に耐えられなくなったのか、自分の最大の任務が人を殺すことであることに耐えられなかったのか、レイディからの様々なプレッシャーから、多くのトラウマを抱えている。

<コメント>

昨年の『雨に唄えば』では来日するだけでも大変なことで、長い隔離期間直後の私たちのステージを日本の皆さんはとてもあたたかく迎えてくれました。新作でしかも100%日本プロダクションへの参加はもちろん初めてで、とても楽しみです。

レイディマクベス役の天海さんとはこれまでにも何度かお会いしていますが、この作品で改めてお会いして、一緒に仕事をするのがますます楽しみになりました。とても多才で、強く、あたたかい女性。もっと色々な話をしたいし、共に舞台に立つことも夢のようです。

また、演出のウィル・タケットとは約35年の付き合いで、お互いとてもよく知っています。ウィルの演出は、ビジョンが明確で、予想外の視点から物事をとらえる。俳優として彼の演出のもとで演じるのはやりがいがあります。

新作のストレートプレイに俳優として出演するのは初めてで、ほかにも私にとって初めてづくしの作品になりますが、日本のすばらしいキャストの皆さんとウィル・タケットが一緒であれば、新しい、すばらしい作品が出来上がると思います。お客様にも気に入っていただけることを願っています。

鈴木保奈美/マクダフ役

<役紹介>

統治者ダンカンと血縁関係があるため、常に「特権」という安心感の中で育ってきた。しかし、ダンカンが、自分の地位の後継者を血縁とは関係なく選ぶと決めたため、自分の「特権」が消滅する可能性があると悟っている

<コメント>

あまりにもワクワクする、大き過ぎるプロジェクトで、半信半疑でしたが、本当にやるんだなと実感しています。初めて観た宝塚が天海さんの作品ですし、アダムさんの『スワン・レイク』も拝見していますし、この憧れのお2人と一緒の作品というのは何かに騙されているんではないかと思っていました。ただ憧れは抑えて闘いに行かねばと思います。

非常に現代的で挑戦的でお客様には少し頭を使って頂くことになるかもしれませんが、でもそれ以上に何か力強い新しいものを感じていただける作品になると思います、お楽しみに。

要潤/バンクォー役

<役紹介>

レイディとは同じ町の出身。レイディの出自について全てを知っている幼馴染。彼は自分が望んでいるのはこの国を一変させる無血革命だと言っているが、実は自分がある程度の地位を得られればいいと考えているだけで、レイディのことは彼の飯のタネだと思っている。

<コメント>

私が演じるバンクォーは、レイディマクベスの幼馴染で弁が立ち、うまく翻弄しながら自分の手を汚さない、したたかでずるい役です。生命力のある役だと思いますが、自分とはまったく違うタイプなので、そこが難しくもあります。

今までなかなかご縁がなくて、ほとんど舞台の経験がないので、自分の中でプレッシャーをかけているような感覚もありますが、憧れの俳優の1人である天海さんに気持ちを委ねて、役を通して寄り添っていけたらいいなと思っています。気合を入れて、精一杯演じます。劇場でお待ちしております。

宮下今日子/レノックス役

<役紹介>

若い頃から軍隊に入り、数年間レイディとともに戦い、マクベスとともに出世してきた。彼らを心から尊敬し、誠を誓っている。そして自分の家族を深く愛している。彼女は、レイディとマクベスが国を支配しうまく統治してくれる、つまりこの国を守ってくれるのは彼らだと信じ続けている

<コメント>

このメンバーで演じさせて頂く嬉しさを感じています。マクベス夫妻を心から崇拝しているレノックスという役を演じます。一つの舞台を共演すると戦友という感覚が芽生えるのですが、以前にも共演させていただいたことのある天海さんには本能的に崇拝の気持ちがありますので、役作りは心配ないと思います。皆さんが楽しみのように私もすごく楽しみです!

素敵な役が皆さんに伝わるように、そしてマクベス、レイディマクベス、そして素敵な役が皆さんに伝わるようにしていきたいです。

吉川愛/娘役

<役紹介>

マクベスとレイディの間に生まれた一人娘。母親が自分を生んだことで 自分のキャリアを止められてしまったことを悔やんでいることを察知している。

<コメント>

今回が2度目の舞台出演なので不安はありますが、レイディマクベスの娘役に選んで頂いたからには、精一杯楽しみながら演じたいです。私が演じる娘は、悲しそうな子に見えるが客観的にはクールに見える、という女の子です。

自分が生まれたことによってレイディマクベスが社会復帰できなくなり、辛い思いをしていることを感じ取っているので、申し訳ないという気持ちを持ちながらも、母からの愛を欲している娘なのかなと思います。一番大好きな女優さんである天海さんの娘役を演じさせていただけることは光栄なことなので、全力で楽しみます。

原作には登場しない役ということでプレッシャーはありますが、少しでも皆さまの気持ちを動かすことが出来たら嬉しいです。

栗原英雄/ダンカン

<役紹介>

以前はレイディとマクベスの軍隊の指揮官であったが、その後父親の王位を継承するために王位についた。特にレイディのことは彼女がマクベスと結婚する前から何かと気にかけてきたし、ある種、精神的な「父娘」関係を築いている。マクベスは長きに渡り彼の副将として仕えている。現在、彼が血縁者以外から自分の後継者を選ぼうとしている。

<コメント>

新作に参加出来る事に感謝しております。初共演の方々ばかりなので緊張してますが、皆さん力のある方なので期待感の方が大きいです。

私の役はダンカンという、レイディやマクベスたちのかつての軍隊での上官であり今は国王です。父性がありながらも元軍人としての勝者のメンタリティ、また王としての冷徹さがレイディに他のキャラクターにどう影響を与えるのか楽しみです。

演出のウィルはとてもクレバーかつユーモアで役者に寄り添ってくれる演出家だと思いますので、その点では信頼して楽しみにしています。このメンバーでどんな化学反応が起きるのか是非劇場に観にいらしてください、世界初演です!そこに立ち会えるのはあなたです。
【Not Sponsored 記事】

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