「サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-」ポスタービジュアル(提供写真)

稲垣吾郎主演舞台「サンソン」、コロナ禍での中止経て2年ぶり再始動 佐藤寛太ら新キャストも<本人コメント・公演日程>

2023.02.14 04:00

4月14日から東京建物 Brillia HALLにて、2021年にも稲垣吾郎が主演を務めた舞台「サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-」の再始動が決定。稲垣はフランス革命期に実在した死刑執行人、アンリ=シャルル・サンソンを演じる。

  

稲垣吾郎ら初演メンバー&新キャストも

18世紀のフランス・パリに生きた、実在の死刑執行人、シャルル=アンリ・サンソン。時には忌まわしい存在として人々に疎まれながらも、国家と法を重んじ、職務を遂行し続けた彼は、敬虔なカトリック教徒で医者でもあり、その内心には常に、死刑廃止論者としての死刑制度に対する葛藤があった。

当時の死刑は、貴族なら斬首、庶民なら絞首と決められており、罪状によっては、陰惨な拷問を伴うものもあった。せめて誰にでも平等に苦痛を感じさせない死をもたらそうと、サンソンは、ギロチン(断頭台)の発明にも積極的に協力する。しかし、絶対王政の崩壊、急進派と穏健派の分裂、ロベスピエールによる恐怖政治と揺れ動くフランス革命期にあって、完成し、実用化されたギロチンは、処刑の名の下に多くの人間の死を量産する道具ともなった。

サンソンはおよそ3000回もの執行を手がけたと言われている。その中には、彼が敬愛した国王ルイ16世も含まれていた。舞台『サンソン』は、そんな彼の眼差しを通して、王族、貴族、革命家、一般庶民にいたるまで、フランス革命にかかわった多くの人間たちの理想や挫折、生きざまを、鮮やかに浮かび上がらせる。数限りない死に立ち合い続けた男の眼に映った、革命の深層、人間の尊厳とは−−。

2021年4月に初演の幕を開けるも、新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、わずか数公演で東京公演の中断、大阪公演の中止を余儀なくされた話題作が、いよいよ再始動の時を迎える。

死刑執行人という宿命を背負ったシャルル=アンリ・サンソンの葛藤を一身に背負うのは、稲垣。白井晃との初タッグとなった舞台『No.9-不滅の旋律-』(2015年初演)でも実在したベートーヴェンを熱演し、2018年、2020年と上演を重ねてきた。大きな時代の変化を見つめる知性と冷静沈着さを保ちつつ、その内面に息づく人間性、信念、情熱をも感じさせる多面的なサンソン像は、初演時にも深い印象を残した。

群像劇を彩る、フレッシュかつ個性豊かな俳優陣「アンシャン・レジーム」(旧体制)の打倒を目指す革命のドラマにふさわしく、キャストにはフレッシュな若手俳優が集った。フランス革命のいちばんの当事者であり、サンソンの敬愛の対象でもあるルイ16世役には、蜷川幸雄演出『盲導犬』で舞台デビューを飾り、近年もウィル・タケット、鄭義信、ノゾエ征爾ら個性豊かな演出家から愛され続ける大鶴佐助が新たに挑む。

(左上から時計回りに)稲垣吾郎、大鶴佐助、田山涼成、榎木孝明、清水葉月、池岡亮介、落合モトキ、佐藤寛太、崎山つばさ(提供写真)
新キャストには、2.5次元舞台から映画、テレビドラマへと活躍の幅を広げ独自の存在感を放つ崎山つばさ、劇団EXILEのメンバーで映画、ドラマと多くの話題作への起用が続く佐藤寛太、2.5次元舞台から翻訳劇までさまざまな舞台でキャリアを重ね進化を続けるD-BOYSの池岡亮介が加わり、革命期の青年たちを演じる。

初演メンバーからは、数多くの映画、ドラマでキャリアを築き、話題作への出演を続ける落合モトキ、舞台はもちろん映画やドラマでも着実に存在感を示す清水葉月が続いて出演。さらに、ギロチンの発案者で医師、ギヨタン役には、重鎮・田山涼成、シャルルの父親とロベスピエールの二役には榎木孝明も続投、若者たちの群像劇に奥行きをもたらす。

最高のクリエイター陣も再集結

演出の白井晃、脚本の中島かずき(劇団☆新感線座付作家)、音楽の三宅純は、英仏の百年戦争を舞台に、歴史の奔流に飲み込まれていくヒロインを描いた『ジャンヌ・ダルク』(2010年初演)、楽聖ベートーヴェンの半生を音楽と共に描く『No.9-不滅の旋律-』(2015年初演)、そして本作と、足掛け10年以上3度にわたり、実在の人物を題材とした歴史劇を創作してきた。

中島は、史実に大胆な発想の飛躍を加え、歴史の転換点とそこに生きる人間たちの姿を鮮やかに捉える。ホームである劇団☆新感線で描く歴史のダイナミズムはそのままに、より抑えた筆致で、人の心の深淵を浮かび上がらせるのが、本シリーズの特色。

三宅は、ジャズを出発点に古今東西の音楽の異種配合を重ね、独自のサウンドを構築する世界的な音楽家。全編書き下ろしによるオリジナル楽曲には、18世紀末のパリの混沌、喧騒と静謐が立ちこめる。そこには、長年パリを拠点として活動していた三宅だからこそ知る、同地の呼吸が息づいているとも言えるだろう。

そして、緻密な戯曲読解と演出を通じ、濃厚かつ洗練された劇世界を立ち上げる白井。音楽にも美術にも造詣の深い白井が、一流のクリエイター、個性豊かな俳優たちと立ち上げる、ドラマティックな劇空間に注目だ。(modelpress編集部)

ストーリー

1766年、フランス。その日、パリの高等法院法廷に1人の男が立っていた。彼の名はシャルル=アンリ・サンソン(稲垣)。パリで唯一の死刑執行人であり、国の裁きの代行者 “ムッシュー・ド・パリ”と呼ばれる誇り高い男だ。市中で最も忌むべき死刑執行人と知らずに、騙されて一緒に食事をしたと、さる貴婦人から訴えられた裁判で、シャルルは処刑人という職業の重要性と意義を、自ら裁判長や判事、聴衆に説き、勝利を手にする。

父・バチスト(榎木孝明)の仕事を受け継ぎ、処刑人としての使命、尊厳を自ら確立しつつあったシャルル。おりしもルイ15世の死とルイ16世(大鶴佐助)の即位により、フランスは大きく揺れはじめ、シャルルの前には次々と罪人が送り込まれてくるようになる。将軍、貴族、平民。日々鬱憤を募らせる大衆にとって、処刑見物は、庶民の娯楽でもあったが、慈悲の精神を持つシャルルは、自身の仕事の在り方に疑問を募らせていく。

そんなある日、蹄鉄工の息子ジャン・ルイ(佐藤寛太)が、恋人エレーヌ(清水葉月)に横恋慕した父を殺める事件が発生。その死は実際には事故によるものだったが、「親殺し」の罪は免れず、ジャン・ルイは車裂きの刑を宣告される。しかし、職人のトビアス(崎山つばさ)、後に革命家となるサン=ジュスト(池岡亮介)ら、彼の友人たちは、刑場からのジャン・ルイ奪還を目論み、成功する。この顛末を目の当たりにしたシャルルは、いっそう、国家と法、刑罰のあり方について、思考を深めることとなる。

さらに、若きナポレオン(落合モトキ)、医師のギヨタン(田山涼成)ら、新時代のキーマンとなる人々とも出会い、心揺さぶられるシャルルがたどり着いた境地とは——。

稲垣吾郎コメント

『サンソン』再始動の話を聞いたときは素直に嬉しく思いました。白井さん、中島さん、三宅さんという素晴らしいクリエイターの方たち、そしてフレッシュなメンバーも加わるキャストの皆さんと、改めてこの作品に向かい合えることに感謝しています。“死刑執行人”という非情な宿命を背負ったサンソンに再び向き合い、彼のような人物がいたという事実を、舞台を通して皆様に伝え、未来に繋げていければと思っています。

色々なお仕事をさせていただく中で、舞台は自分が自由に羽ばたけるような貴重な場所です。初演時は中止にな
ってしまった公演も多く、ご来場が叶わなかったお客様もいらっしゃると思います。今回は多くのお客様と時間を共有できることを楽しみにしています。

演出・白井晃コメント

2021年4月の突然の中断から2年。再び『サンソン』が動き出す。私は、今回の公演を再演とは捉えていない。あの日の憤りからこの作品はずっと続いている。だから、再演ではなく再始動である。2年間という時間の中で私たちは多くのことを学んだ。

不安の蔓延、虚偽と真実の不確かさ、価値の変化。だからこそ、今、フランス革命の中心にいて、時代の波に翻弄されながらも、使命を全うすることで自己の存在を見出そうとした「サンソン」の姿が崇高に思えてくるのだ。

脚本・中島かずきコメント

『サンソン』が再始動する。2021年に唐突に中断され、その公演の大半を中止せざるを得なくなり、それでもなんとか神奈川公演で大千穐楽にだけはたどり着けた。だが、そこにいた誰もが不完全燃焼な思いを胸に「もう一度」と熱く願っていた作品だ。

2年の時を経て、新しいメンバーを加えて、ようやく胸の燻りに火をつけることができる。暗く辛い時代の重い使命を抱えた男の物語だが、しかし、その炎があれば、闇の先の光にまでたどりつけると信じている。

音楽・三宅純コメント

世襲の『死刑執行人』という宿命、動乱の時代がもたらす過酷な試練、シャルル=アンリ・サンソンをめぐる数奇な史実を知って、僕は震撼した。彼が責務を執行した現場の多くは、パリの住まいから徒歩圏にあり、街が今までとは違って見えてきた。サンソンの生きた時代、カオスとデカダンス、彼の美学とリリシズムを、白井晃さんの音楽構成案に繰り返し登場する「重低音」というキーワードと、どのように交差させるべきか、試行錯誤したのが今回のスコアだ。

この作品の初演はコロナ禍に翻弄され、余儀なく中断されたが、僕にはそれすらも物語の背景にある動乱の時代の事象に見えてきてしまっていた。今回の再演に際しては、中断された悔しさのエネルギーが昇華され、さらに凄みのある舞台になることを期待している。

新キャストコメント

大鶴佐助

フランスには友人も多く、実際にフランス人を演じたこともあり、縁深いものを感じています。フランス革命という歴史の象徴でもある題材、そして首を切られてしまうルイ16世の心情などまだまだ未知の部分も多く、改めて勉強してお稽古に入りたいと思っています。

崎山つばさ

お話をいただいたときは喜び、不安、緊張、楽しみなどが入り混じり、背筋が伸びる思いでした。18世紀という特別な世界観に入り込めることにワクワクしています。多くのことを吸収して1日も早く馴染めるように稽古に励んでいきたいと思っています。

佐藤寛太

『銀河鉄道の夜』でご一緒させていただいた白井さんの演出ということで、演目を聞く前に「やりたいです!」と伝えました。初日から千穐楽に向けて変化することを楽しみながら、たくさん怒られて成長していきたいと思います。

池岡亮介

今回のような時代の作品に出演するのは初めてですが、物語の裏側を探ることが好きなので“死刑執行人”という題材に隠されている見えない部分を追求できればと思っています。役者の心情までしっかり見てくださる白井さんの期待に応えられるよう、嘘のない演技をお見せしたいです。

公演日程

2023年4月14日~4月30日 東京建物 Brillia HALL
2023年5月12日~5月14日 オリックス劇場
2023年5月20日~5月21日 まつもと市民芸術館 主ホール
【Not Sponsored 記事】

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