HiHi Jets井上瑞稀、初座長に意気込み 7 MEN 侍・本高克樹とのコンビネーションにも期待＜「ルーザーヴィル」取材全文＞

ミュージカル「ルーザーヴィル」

本作は、ロックバンド「Son of Dork」のデビューアルバム「Welcome to Loserville」の曲を使用しミュージカルにしたもので、夢に向かって奮闘する“ヲタク”たちを描く。ロンドン・ウエストエンドで上演されるやいなやヒットとなり、2013年オリヴィエ賞、ベストニューミュージカル賞にノミネートされるなど高い評価を得た。

舞台は1971年アメリカ。「負け犬」の名前がついた町「LOSERVILLE」で暮らす大学生のマイケルはコンピューターヲタクで、世界初の「ネットワークを通したコンピューターメッセージ」の新技術を開発すべく試行錯誤を重ねる。SFヲタクのルーカスやフランシス、マーヴィンといった個性豊かな仲間に支えられながら、夢に向かって懸命に走る姿は観る者の心を揺さぶる。

井上は、主人公・マイケルを、本高はその親友・ルーカスを演じるほか、マイケルの恋の相手で頭脳明晰な転校生・ホリーを高月、マイケルと対立する町1番の金持ち・エディを山本が、その恋人でチアリーダー・レイアを青野がそれぞれ務める。

1日より東京・帝国劇場にて開幕したHiHi Jets、美 少年らジャニーズJr.が主演を務める舞台「JOHNNYS’ World Next Stage」に出演中の井上。本高もまた、2022年の12月の約1ヶ月間は「ABC座 10th Anniversary ジャニーズ伝説2022 at IMPERIAL THEATRE」に出演し、2人とも2022年12月31日から2023年元旦にかけて開催されたジャニーズ事務所所属アーティストによる年越しライブ「ジャニーズカウントダウン2022-2023」に出演するなど、多忙な日々を送っている。すでに稽古が開始されているというが、その多忙さを感じさせない爽やかさをまとい、会見場に登場した2人。記者からの質問に、真っ直ぐな瞳で堂々と答え、冒頭こそ緊張感が少しあったものの会見中盤には共演者同士で顔を見合わせ、笑顔を浮かべるなど和やかな雰囲気に包まれていた。出演者それぞれが持つ、ポテンシャルの高い表現力や歌唱力がどのように化学反応を起こし、新しい作品が生まれるのか期待が高まる。

以下、取材全文。

「ルーザーヴィル」製作発表記者会見

― まずは演出のウォーリー木下さんよりご挨拶をお願い致します。

木下：本日はありがとうございます。「ルーザーヴィル」の演出を担当します。ウォーリー木下です。この作品は「Son of Dork」というバンドがいてその音楽を元に作ったミュージカルで、いわゆる準ポップミュージカルと言われるものなのです。脚本も音楽も本当に青春で、ここ最近お客さんと一緒に盛り上がることができない時期が続いていますが、新橋演舞場でクラシカルな雰囲気で、劇場とは全く違う雰囲気ですが、どれだけ一緒に盛り上がれるかわかりませんが、その中で一緒に盛り上がれる楽しい作品になっていると思います。キャストの皆さんにも今日集まってもらったのですが、こんなに若い人たちと一緒にやるのは初めてかもしれません。僕も新しいチャレンジだと思っています。ぜひ、楽しみにしていてください。

― 次に出演キャストの皆様からご挨拶と意気込みをお願い致します。

井上：皆さん、本日はお忙しい中ありがとうございます。マイケル役を演じさせていただきますHiHi Jetsの井上瑞稀です。僕にとって初めての主演ミュージカル、ミュージカル自体も僕にとって初めてになるので今からワクワクしていますし、少し不安もあるのですが、ウォーリーさんはじめ素敵な共演者のお力添えの下、素敵な作品になったらいいなと思っております。今日は最後までよろしくお願い致します。

本高：本日はお集まりいただきありがとうございます。ルーカス役を演じます7 MEN 侍の本高克樹です。ずっとミュージカルに出たいと思っていてついに自分も出れるという貴重な場をいただいて、大変ありがたいと思っているのですが、ルーカス役はマイケルを引っ張っていくとともに周りのみんなに翻弄されながらちょっと不憫さがあるそんな人間味溢れる役になっています。紹介にもありました通り、何より井上瑞稀演じるマイケルの親友役ということで仲良くやっていきたいのですが、どうやら皆さんから「井上と本高が何だか気まずそうだ」という声を聞きまして…そんなことは全くなくて、そう思われてしまうと舞台上であいつら無理をしているのではないかという見方をされてしまうのかなと。この場をお借りして井上と本高は超仲が良いと認識していただければなと思います！ぜひ、足を運んでいただければと思います。よろしくお願い致します。

高月：本日は皆様足を運んでいただきありがとうございます。ホリー役を演じさせていただきます、高月彩良です。今日、初めて皆さんにお会いさせていただきまして、このチームでこの作品を作り上げていくのだとすごく実感がわきました。すごく彩り豊かな登場人物が出てきます。すごくみんなと仲良くなって、会話も多いミュージカルですので、自然な会話が生まれるように稽古をして舞台を作っていけたらなと思います。よろしくお願い致します。

山本：エディ役を演じさせていただきます、山本涼介です。僕もミュージカルは今回が初めてで緊張はすごくしているのですが、ウォーリーさんとは何度か共演というかご一緒させていただいていますので、本当になんで今回僕が呼ばれたのか疑問なのですが（笑）呼んでいただいた分、頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

青野：本日はお越しいただきありがとうございます。レイア役を演じます、青野紗穂です。今、歌稽古が始まっていてたくさん色んな楽曲と出会っている最中ですが、本当に素敵な曲が多くて、同世代の方々と一緒に舞台に立たせていただくのは本当に嬉しいので楽しみながら、皆さんをお待ちできればいいなと思っております。よろしくお願い致します。

― まず、主演の井上瑞稀さんは“ヲタク役”を演じる自信はいかがでしょうか？

井上：僕…本当に機械が苦手で、パソコンとかも本当に触れなくて、未だにタイピングとかも人差し指で打ちますし。なので、そこは苦労しそうですよね。僕とだいぶかけ離れている部分なので、“ヲタク”という気持ちは理解できる部分はあるのですが…コンピューターに関しては疎いのでそこに関してはちょっと不安ですね、まだ。コンピューター練習が入ってくるかもしれませんね、もしかしたら（笑）。

― ちなみにご自身は何の“ヲタク”ですか？

井上：僕は…強いて言えば、やっぱり今まで続けてきたジャニーズっていう部分が“ヲタク”になってくるのかと思いますね。自分もやっぱりこの世界が好きなので、そこだと思います。まぁ、ジャニーズヲタクですね。ジャニヲタです（笑）！

― 本高さんは、今挨拶の中で「超仲が良い」と仰っていますが、説得力のあるエピソードはありますか？

本高：まだ伝わってなかったですか（笑）？僕が入所した時から先輩として一緒に仕事をしていまして。それこそHiHi Jetsと7 MEN 侍になる前までは同じような仕事を実はさせていただいていて。HiHi Jets、7 MEN 侍とグループを組んでからも同じライブに出ていたりと交流は結構あったのですが、気心知りすぎていて、見た感じすごく殺伐としているというか（笑）。喋らなくても成立してしまっているのでそう見えてしまっただけですよね、井上さん？

井上：あの、本当に僕が人見知りなので、本高は数少ないあまり喋らなくても居心地の良い仲間といいますか。それが何も喋らなさすぎてあまり仲が良くなさそうと捉えられちゃったんですよね。本当は気を許している仲です。

本高：そうです！だた1つ気になるのが、うちの7 MEN 侍の佐々木大光から「瑞稀がそういえば本高と何喋っていいかわからないって言ってたよ」と聞いてちょっとドキッとしました。

井上：まだ共通の趣味みたいなものが見つかっていなくて、本高はすごく多趣味ですし色んなことがあるのですが、そこがちょっと共通する部分がなくて、久しぶりにこうやって一緒にお仕事するので、何を話そうかっていうのは7 MEN 侍の（佐々木）大光にちょっと相談しました。「何でも喋ってくれるよ」とは言ってたんですけど、いざ久しぶりに取材が始まっていってこうやって喋ると何かちょっと若干気まずさはまだありますね。少し違和感があります。

本高：僕はなかったんですけどね。僕だけだったか（笑）。まだ2人で稽古などできていないので、これからという感じはあるかなと。

井上：本番までには最高のペアになっていると思うので、楽しみにしていただければなと思います。

― 山本さんはウォーリーさんとは何度も作品を作られていますが、本作への戸惑いはあったのでしょうか？

山本：歌もダンスも僕は苦手なジャンルではあるので、ダンスの部分はウォーリーさん見ているはずなのに呼ばれましたね。演出助手の方に聞いた話によると「歌、歌うの忘れてたけど呼んじゃったって言ってた」と聞きました。

木下：僕は彼のことが本当に大好きで、エディという役はいじめっ子の役なのですが、2人のヲタクをいわゆるスクールカーストの上位の生徒がいじめているという設定なので、嫌な奴なんですが、根っからの嫌なやつを呼びたいなと思っていて、その時に初めに浮かんだのが、芝居をできるという前提で、歌だ！ということは本当に忘れていたのでそれはいつか謝りたいって思っていたまま今日が来てしまった（笑）。でも、今回は全編を通してロックなので、シャウトするばかりの曲というか割りと熱さを伝えられるエモーショナルな曲が多いのでそこはいわゆるミュージカル歌唱ができれば上手くできるというわけではなくて、もっと自分の中の訴えたいことがあるのが重要なので、それはもう彼は常に社会に対して怒っていますのでそこを出してもらえればと思います。

山本：パッションで乗り切ります（笑）！

― 作品への出演が決まった時の心境について教えてください。

井上：僕は、このミュージカルをやると聞いたのが2021年の11月とかだったんですよ。ちょうどその日がHiHi Jetsでの初めてのアリーナでのコンサート「HiHi Jets Concert 2021 ～五騎当千～」の日だったんですよ。ライブの初日前に言われて、再来年にミュージカルをやるかもしれないという話を。ちょっと本番の前で気持ちも高ぶっている状態だったのでその時はちょっと実感がわかず「あ、そうなんだ！嬉しいな」と思いながら、ワクワクしながら本番前に少し動揺しましたね。そこから昨年の9月に改めてお話しを伺って、その時にちょうど「少年たち あの空を見上げて」という舞台を新橋演舞場でやらせていただいていたので、その時はHiHi Jetsと美 少年がともに舞台に立ったんですけど「ここを自分がやるのか」というプレッシャーはすごく感じました、お話しを改めて聞いた時は。けれど、いつかミュージカルは挑戦したいと思っていたのですごく楽しみでもあります。

本高：僕も同じくずっとミュージカルに出演したいという思いがあったので、本当にこの作品の出演が決まった時は嬉しい気持ちがいっぱいで。僕が出演の話を聞いてから半年ぐらい経った後に、たまたま瑞稀と会って「決まったね、よし」みたいなテンション感で2人で喜んで頑張ろうなという話しをしました。

高月：私はミュージカルがすごく大好きで、観るのもですし、学生の頃からミュージカルに出るというのが夢でもあったのですごく嬉しいなという率直な気持ちで。今回ものすごく曲数があるのですが、それが喉との戦いになるんじゃないかというのをプレッシャーに感じました。でも頑張ります！

山本：僕はさっきも言った通りミュージカルが初めてでお話をもらった時はウォーリーさんからもらったお話だったので「やる」と即答して、2023年の年初めでもあったので、何か新しいことに挑戦したいなと思って、今年初めてミュージカルに挑戦しよう、頑張ろうという気持ちでこの作品を受けました。

青野：この話をいただいた時はすごく嬉しかったです。というのもウォーリーさんとご一緒するのは2回目になるんですかね、前回はあまりお会いできなかったので直接演出をつけていただけるというのがとても嬉しかったですし、私事なんですけど今回のこの舞台が今年初めての舞台になるんですけど、今年1発目でピュアな気持ちに戻れるというか…今も若いんですけどもっと純粋だった頃というか今も純粋ですけど（笑）もっと純粋だった時の自分を思い出せるのかなと思ってすごくワクワクしていました。

― 井上さんは初座長ということですがいかがですか？

井上：いや～本当にどうしましょうね（笑）。すごく困惑していますし、僕多分この中で1番年下だと思うので、もう年上のお兄さん・お姉さんに甘えながら頑張りたいなと思います（笑）。本当にミュージカルにおいて右も左もわからないので、本当にたくさん質問して、たくさん吸収して頑張りたいと思います。

― 本作出演にあたり誰か先輩に助言を求めましたか？

井上：僕は、普段からSixTONESの京本大我くんと交流をさせていただいていて、やっぱりミュージカルにおいてすごくご活躍されているので、まだ具体的にお話は聞けていないのですが、お時間がある時に一緒にご飯に行ってお話を聞けたらなというお話はさせていただきました。なのでどこかのタイミングでお話を色々聞けたらなと思っています。

本高：僕はトニセン（20th Century）の坂本（昌行）くんとお話させていただいて。本当にミュージカルと言えばという方なので、色々なことを教わりながら本番に臨みたいなと思っています。

― 本作で楽しみにしていること、お客様に楽しみにして欲しいことを教えてください。

井上：僕としてはやっぱりマイケルという役において、すごく色々な面が見られると言いますか、臆病な面や大胆であったりとかすごく人間味が強いと思っているのでそのマイケルの人間味というのを見ている皆様に共感していただけると思うのでそこを楽しみにしていただけたらなと思います。

本高：ストーリー性が素晴らしいのはもちろんですが、今回楽曲がすごく魅力的なものが多くて、いわゆる一般的なミュージカルというよりは先ほどウォーリーさんも仰っていましたがポップロックというすごくロックな曲が多くて、普段僕とかがやらせていただいているロックミュージックと親しいものがあって本当に毎日楽しい稽古をやらせていただいているので楽曲にも注目していただけたらなと思います。

高月：仲間たちのすごくポップな会話が可愛らしい作品だと思っていて、台本を読んだ時に人の良いところ悪いってそれぞれあると思うのですが、悪いところも抱きしめたくなるような精一杯生きている人物がたくさん出てくると思うので、私自身もハートフルにこの舞台に立てればいいなと思います。

山本：本当に楽しんでいただける曲が多いので、その部分も楽しんでいただければと思いますし、僕自身エリーという役はいじめっ子という役なので、観ている人全員に嫌われたいなと思います（笑）。

青野：今回はジュークボックスミュージックということなので、本当に素敵な楽曲たちがたくさんあって、声を出せるのかわからないですけど客席ですごくノッていただける作品になっていると思います。また、キャラクターたちもすごく個性豊かで癖があるっちゃあるんですけど、皆さんすごくピュアで真っ直ぐで自分の役に純粋に向き合っているのでそういった若々しい部分が愛くるしい部分でもあると思うのでそちらも注目していただきたいと思います。

― 井上さんは初座長ですが、本高さん以外とは初共演になるのでしょうか？

井上：そうですね。本当に先ほど皆さん初めましてのご挨拶を終えたばかりでまだ人見知りを発揮してしまっているのですが、今僕が「JOHNNYS’ World Next Stage」でお世話になっている振付師さんが山本さんとウォーリーさんと1度ご一緒したことがある方で人伝にすごくお優し方だとは聞いていますので、たくさん吸収させていただけたらなと思っています。

― 初対面の皆さんの印象はいかがでしょうか？

井上：皆さん、すごくスタイルが良くて身長が高いです（笑）！山本さん、大きすぎてびっくりしました、僕！

山本：本当に爽やかで、座長なので僕らは色々と頼りながら圧をかけながら…

井上：ちょっと簡便してください～（笑）。精一杯頑張ります（笑）。

高月：すごくキラキラしていらっしゃって、髪の毛のピンクもお似合いです。

井上：ありがとうございます（笑）。

青野：本当に先ほどご挨拶させていただいたんですけど、本当に眩しくてサングラスかけないと目を見ていられないぐらい輝いていらっしゃる方だなと思いました。

井上：恥ずかしいですね、非常に（笑）。ありがとうございます。

― 井上さんは初座長ということで楽屋ののれんを作ると思うのですが、誰にお願いしますか？

井上：僕の中で決まっていて、普通は先輩とかお世話になっている方からいただくと思うのですが、僕はメンバーにお願いしています、あえて。「HiHi Jets一同」という風に4人から。実はこのことは決まった時から話していたので頼もうと。本人たちもすごく乗り気で、すごく試行錯誤してくれているみたいなので楽しみです。

本高：ごめんなさい、7 MEN 侍の方では一切そういう話は出ていなくて…。誰がのれん持っているのかなって聞いたことがない。そうですよね、普通のれん作っていただきますよね。普段番組とかでお世話になっている坂本くんとかにもしお願いできたらなとこの場をお借りして言いたいと思います。もし写真が上がらなかった時は無理だったという気持ちを察していただければ（笑）。

― 今作は何曲ぐらいのナンバーがあるのでしょうか？

木下：30曲です。それぞれ個人歌唱がもちろんあります！

（modelpress編集部）