香川照之、松山ケンイチ、小栗旬、杏、仲村トオル(提供写真)

小栗旬主演で「日本沈没」ドラマ化決定に反響 11年ぶりTBS日曜劇場出演

2020.11.27 05:30

俳優の小栗旬が2021年10月スタートのTBS系日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(毎週日曜よる9時~)で主演を務めることがわかった。ネット上で反響が寄せられている。

  

小栗旬主演「日本沈没―希望のひと―」

原作は1973年に刊行された小松左京による不朽の名作「日本沈没」。翌年にはTBSでテレビドラマ化がされているが、それ以降もドラマのみならず映画やアニメ、漫画など様々なかたちで語り継がれてきた。

刊行から48年の時を経て、大きくアレンジを加えて新たにお届けする今作は、主人公を含めオリジナルキャラクターで、2023年の東京を舞台に、今だからこそ描くべき物語。沈没という目に見えない危機が迫る中で「見出していく希望」をテーマに描いていく。

小栗旬、11年ぶりTBS日曜劇場

主人公・天海啓示(あまみ・けいし)を演じるのは小栗。2021年公開のハリウッド映画「GODZILLA VS. KONG」(原題)に出演、2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では主演が決定しており、令和の日本を代表する俳優の一人として、ドラマ・映画・舞台とジャンルを問わず活躍している小栗。2010年主演の日曜劇場『獣医ドリトル』以来、11年ぶりに日曜劇場に戻ってくる。

小栗が今作で演じる天海は、目的のためには手段を選ばず、時には強引な手法で政策を推し進めてきた野心家の環境省官僚。各省庁の次代を担う精鋭達を招集した“日本未来推進会議”に環境省代表として参加している中、日本地球物理学界の異端児・田所博士の“ある暴論”を通し、日本が未曾有の事態へと追い込まれていく運命に巻き込まれていく。

松山ケンイチ・杏・仲村トオルらも出演

そして天海と同じく“日本未来推進会議”に経産省代表として参加している常盤紘一(ときわ・こういち)を演じるのは松山ケンイチ。硬派な役からユーモア溢れる役まで幅広く演じてきた松山が今回演じる常盤は、大手財閥の父を持つことから産業界にも顔が利く有力な若手官僚で、“日本未来推進会議”では議長も務めている有能な人物。天海とは大学の同期で互いを認め合っている。強引な天海と比べてバランス感覚に長けている常盤。信頼し合う天海とどう関わっていくのかも見どころの一つである。松山と小栗の共演は『リターンマッチ ~敗者復活戦~』(東海テレビ・2004年)以来17年ぶりとなる。

さらに週刊誌の女性記者・椎名実梨(しいな・みのり)役には、俳優活動のみならず海外の著名メゾンのコレクションにもモデルとして出演経験があり、凛とした強い眼差しと親しみやすい笑顔が印象的なが決定。椎名は正義感が強く、かつては政治部の記者だったが、攻撃的な姿勢が理由で週刊誌に異動させられた。新聞記者に戻るために大きなスクープをあげるべく、環境省の腐敗を暴こうと必死に取材を続けている中で天海と出会う。天海の大義に気付いていく中で、次第にお互いを仕事人として、また一人の人間として認め合っていくことになる。は、小栗とは今作が初共演。

また、天海や常盤が参加している“日本未来推進会議”を発足した張本人であり、誠実さが売りで国民からの支持率が高い総理大臣・東山栄一(ひがしやま・えいいち)役は仲村トオル。東山総理は日本を環境先進国に向かわせるべく、汚染物質を海底地層に貯留するシステム「COMS(コムス)」の推進を発表したものの、日本沈没という未曾有の危機に直面することになる。小栗とは24年前の『ラスト・イニング』(NHK BS2・1997年)で初共演以来、ドラマ、舞台と共演を重ねてきたが、今作での共演は『二つの祖国』(TX・2019年)以来2年ぶりとなる。

そして、原作でも重要な鍵を握る屈指の人気キャラクター、田所雄介(たどころ・ゆうすけ)を演じるのは香川照之。日曜劇場『半沢直樹』での熱演が記憶に新しい香川は、今作で日曜劇場出演11回目。小栗とは映画「キサラギ」以来14年ぶりの共演となる。香川演じる田所は、日本地球物理学界の異端児として学界の鼻つまみ者扱いをされていたが、突然“沈没の危機”を訴え、事態を一変させる。最初は「インチキ学者のたわごと」と相手にされないが、状況が田所の予測した通りに進んでいき、次第にその発言が注目されるようになっていく。常に周囲を翻弄する曲者・田所と、天海はどう対峙していくのか。小栗率いる日本を代表する俳優たちの演技合戦にも注目だ。

ネット上では「日本沈没ドラマ化!」「次の日曜劇場もおもしろそう」「小栗旬くんの日曜劇場…おもしろい予感しかない」「日本沈没ってあの?楽しみ!」など期待の声が寄せられていた。(modelpress編集部)

小栗旬コメント

「日本沈没」という未だかつてない困難に立ち向かっていく作品です。ただでさえ苦しい環境の中、この題材は非常に難しいお話ですが、その中でも“希望”と“人間の強さ”を届けられるよう、自分を含め、キャスト・スタッフ全力で希望を持って真摯に作品に向かっていきます。今を生きる皆さんへの賛歌になれるような作品にしていきたいと思っておりますので、ぜひご期待ください。

松山ケンイチコメント

まだ全ての台本が手元に無いのでどんな話になるのか分かりませんが、想定外の国の危機に日本人はどう立ち振る舞っていくのか、どう助け合っていくのか、どんな答えが出るのか、楽しみです。客観的に国のこととそこに生きている自分自身を見つめ直すきっかけになる作品になると思います。

杏コメント

今回初めてTBS連続ドラマにレギュラー出演させていただくことになりました。日本沈没というどうしようもない自然の脅威にどう立ち向かうかというキャラクターたちの姿は、今の混乱の世の中で戦っている皆様と近い気持ちで共鳴し合えるのかなと思っています。そして、演じる私たちもそのような不安や脅威を抱えつつ乗り切ることになります。これを映像として残せることは意味があるような気がしています。万全の体制で挑みつつ、全力でぶつかっていきたいと思います。

仲村トオルコメント

2007年の『華麗なる一族』以来の日曜劇場。はじめての総理大臣役に緊張しています。僕が演じる東山首相は、物語のはじめは一国のリーダーとしてはやや弱く甘い男に見えますが、逆風の中、上り坂を登った足に力がつくように、最終回を観た人たちに、困難な状況の日々でも諦めず前を向いて歩き続けた人間の未来には少し強くなった新しい自分がいる、というような希望を感じていただけるように全力で頑張ります。

香川照之コメント

政府側の海洋環境改革方針に対し、独自の理論で徹底的に異論を唱える頑固な博士の役です。ドラマの原作は何十年も前のものですが、環境破壊問題はいま別の形でこの地球を襲っています。その意味でも我々には、未来まで持続可能な環境への取り組みが不断に求められている。日本が沈没するという、かつては荒唐無稽と思われたテーマを通して、地球が現在抱えている多くの課題を、改めてこのドラマで訴えていきたいと思っています。

脚本家・橋本裕志コメント

今へ、未来へと繋がる、新たな『日本沈没』を目指して、これまでに映像化されたものとは違った角度からのアプローチで取り組んでいます。危機を前にした時にあぶり出される人間の様々な感情や、思いのぶつかり合い、極限状態だからこそ繰り広げられる人間ドラマが、そこにはあります。明日が見えない中で、それでも希望を探して生きていく登場人物たちのエネルギーを通して、皆さんに勇気を与えられる作品をお届け出来ればと考えています。

プロデュース・東仲恵吾コメント

今作のテーマは、未来への希望です。日本沈没が目前に迫ってくる中で、決して諦めずに今やるべきことを全力でやる人たちの人間ドラマを丁寧に描いていきたいと思っています。そして「未曾有の危機でもこの人たちなら救ってくれるんじゃないか」そう思わせてくれる力強いキャラクターを、小栗旬さんをはじめ、松山ケンイチさん、さん、仲村トオルさん、香川照之さんと共に議論しながら、ドラマ版オリジナルキャラクターを作り上げました。最後まで立ち向かった先にある“希望”を精一杯の熱量で作りたいと思います。

あらすじ

2023年、東京。東山総理(仲村トオル)は、世界環境会議で汚染物質を液化して海底地層の隙間に貯留する「COMS(コムス)」のさらなる推進を高らかに表明した。さらに東山は、“未来の日本”を見据えて各省庁の優秀な若手官僚たちを集めた“日本未来推進会議”を発足。そのメンバーに環境省の天海啓示(小栗旬)、経産省の常盤紘一(松山ケンイチ)も選ばれていた。そんな折、ある週刊誌に関東沈没へ警鐘を鳴らす田所雄介(香川照之)の記事が載る。この記事が原因で、一部の団体がデモを起こし、天海は事態収束のために田所と対面する。しかし、田所は天海の話に一切耳を傾けず、「近い将来、伊豆沖で島が沈没する。その島の沈没は、私が恐れてきた関東沈没の前兆になる」という不気味な予言を放ち、天海は翻弄される。そんな矢先、天海は週刊誌・サンデー毎朝記者の椎名実梨()に「Dプランズ」という環境ビジネスで稼ぐ企業と環境省のあらぬ癒着疑惑を突きつけられる。一抹の不安を抱えつつ、常盤と共に趣味のスキューバーダイビングに出かけた天海は、そこで衝撃的な出来事に遭遇してしまう…。
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