足立梨花が涙「芸能生活のターニングポイントとなった」<限界団地>
2018.07.13 18:29
女優の足立梨花が出演するドラマ「限界団地」(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜よる11時40分~)が、先日クランクアップを迎えた。
足立梨花「芸能生活のターニングポイントとなった」
撮影は桜井江理子(足立)と寺内誠司(佐野史郎)が、あやめ町団地の幽霊部屋で2人の将来を暗示するシーンで終了。スタッフからの大きな拍手と「お疲れ様でした」の声援が送られ、足立は思わず涙ぐんだ。同作ではイメージを覆すような鬼気迫るシーンにも挑戦していることから、「私のイメージがかなり変わるのでは」と言い、「芸能生活のターニングポイントとなった役だと思います」と回顧。難しい役柄、題材だったこともあり「シーンが終わるごとに佐野さんと一緒に“はーっ”と、深いため息をつきながら乗り越えた記憶もあります。でも今は本当に無事に終われてよかったという気持ちでいっぱいです」とクランクアップを迎えて安堵した。
主演・佐野史郎「全シーン神経を張り詰めていた」
そして、連ドラ初主演となった佐野は、「全シーン神経を張り詰めていたので、1度、心神喪失のような状態になってしまい、撮影していて記憶がおぼろげなシーンが1、2シーンありました。こんなことは始めての経験でした」と撮影時のエピソードを紹介。「連日の撮影で出演シーンもかなりあり、限界ギリギリだったのかもしれません」と苦労を語った。迫田孝也&山崎樹範「限界団地」を振り返る
さらに同作で江理子の夫・桜井高志役を担った迫田孝也は「高志は今年挑戦してみたかったような役どころでした。とてもふり幅を持っていたキャラクターだったので、やっていて本当に楽しかったですね」と回想。無気力なフリーター・金田哲平役の山崎樹範も「正直、この現場を離れるのはとても寂しいです。特に佐野さんとお芝居しているときは近年まれに見るような感覚といいますか、佐野さんのお芝居からもらうものがたくさんあって、そこに返せるかどうかという気持ちの連続で、久しぶりに心が震えるものがありました」と心境を吐露した。
「限界団地」ストーリー
同作はかつての夢のニュータウン団地を舞台に、過去の幻想を追い求める狂気に駆られた男の情熱と悲哀を描く心理サスペンス。足立演じる江理子は6歳の息子を持つ専業主婦、佐野は「孫娘のためならどんな犠牲もいとわない」最狂の老人・寺内を務める。(modelpress編集部)佐野史郎コメント
― 寺内誠司役、お疲れ様でした。何より無事終えられたことが嬉しいですし、本当に素晴らしいスタッフ、共演者のみなさんに恵まれ、心より感謝しております。全シーン神経を張り詰めていたので、1度心神喪失のような状態になってしまい、撮影していて記憶がおぼろげなシーンが1、2シーンありました。こんなことは始めての経験でした。
言い訳になりますが、連日の撮影で出演シーンもかなりあり、限界ギリギリだったのかもしれません。ですが、連ドラ初主演はそういった過酷さも含めてとても楽しかったです。
― 改めてこのドラマの感想をお聞きしたいです。
寺内のセリフに、“この団地をより良い住まいにして、次の世代に引き継いでいってもらいたい”(最終話)というのがあるのですが、僕も60歳を過ぎ40年以上俳優の道を歩んできたなか、それでも大先輩たちから見ればまだまだ小僧ですが、先輩たちから学んできたことを若い世代の俳優さんたちに伝えておきたいという気持ちが正直あります。
ただ、それはセンチメンタルでノスタルジックな想いではなく、それぞれの時代の俳優さんたちの立ち姿、声の出し方などを手がかりに、なぜそうだったのかを紐解きながら、ならば今の僕らはどうしてこのような取り組み方をしているのかを皆さんと分かち合いながら現場にいたかったんです。
佐野は現場でいつもしちめんどくさいこと言ってたなと、いつか思い出してくれたら嬉しいですね。それは、団地とはどうあるべきか?という、ドラマを作る過程とも重なっていたはずですし、これからの時代をどう生き抜くかという問いかけともなっていたと思います。ドラマ、団地を通して、僕ら自身がどう生き抜くかという思いが込められた作品だったと思います。特に江理子とのラストシーンでは、僕も足立梨花さんも、そのことを強く意識させられていたような気がします。
足立梨花コメント
― とても充実した2ヶ月間だったと思います。お疲れ様でした。長かったような、短かったような…です。撮影している最中は、まだまだあるなと思っていたのが、後半は本当に短く感じました。考えなくてはいけないこともたくさんあり、とても大変な役ではありました。題材的にも重く、シーンが終わるごとに佐野さんと一緒に“はーっ”と、深いため息をつきながら乗り越えた記憶もあります。でも今は本当に無事に終われてよかったという気持ちでいっぱいです。
― 佐野さんとの共演はいかがでしたか?
今回初共演だった佐野さんとは、お会いするまで勝手ながら、“無口で怖そう”というイメージがあったんです。でも実際は、佐野さんの方からたくさん話しかけてくださいましたし、本当になんでも相談に乗ってくださったので、佐野さんのおかげで無事、江理子という人物を演じ終えることができたと思います。
― 今までの足立さんのイメージを壊すような鬼気迫るシーンもありました。
江理子を演じたことで、世間の皆さんが思う私のイメージがかなり変わるのではと思っています。でも、それをとてもいい風に仕上げてくださったのは佐野さんです。私の芸能生活のターニングポイントとなった役だと思います。
迫田孝也コメント
― 桜井高志役、波乱万丈な役どころでした。高志は今年挑戦してみたかったような役どころでした。とてもふり幅を持っていたキャラクターだったので、やっていて本当に楽しかったですね。
― 佐野さんとの共演、いかがでしたか?
佐野さんはお話好きな方で、さっきまで殺し合うぐらいの対峙をしていたシーンの後でも、急にトーンが変わって話されるんです。やっぱり座長だから、常に皆に気を配っていらしたと思います。「限界団地」の中心には、必ず佐野さん演じる寺内がいたという感じでした。
― 高志は不倫をするシーンもありましたが…。
畳の部屋でワインを飲んでいるという、昭和を感じさせるような不倫のワンシーンでした。色恋というよりちょっと滑稽にも思えてきて、思わず心の中で笑ってしまって(笑)。でもやっぱり不倫はいけないから、寺内に懲らしめられても仕方なかったですね(苦笑)。でも、高志の不倫は物語にはなくてはならなかった必要不可欠なピースだったと、自分では自信を持って言えますよ!
山崎樹範コメント
― 金田哲平役、お疲れ様でした。正直、この現場を離れるのはとても寂しいです。特に佐野さんとお芝居しているときは近年まれに見るような感覚といいますか、佐野さんのお芝居からもらうものがたくさんあって、そこに返せるかどうかという気持ちの連続で、久しぶりに心が震えるものがありました。例えると、ボクシングをやっているみたいな感覚、真剣勝負でした(笑)。
― 佐野さんと空き時間にもよくお話されていた様子ですね。
音楽や舞台の話とかいろいろですね。とにかく博学でいらっしゃいますし、台本の読み方も凄くて、僕が考えている先の先というか、裏の裏というか、そういう風に本を読むんだ!!と、聞いていて勉強になりました。
― 思い出に残っているシーンはありますか?
第4話の白骨死体を金田が見つけて、寺内に追い詰められるシーンです。そのあたりから完全に自分の中でスイッチが変わりました。映像の表現とはこういうものだと決めつけていたつもりはなかったけど、佐野さんのお芝居を見てどこか自分の中で狭めていたんだなと気付かされたんですね。こんなに自由な表現でいいんだというのを感じさせてくれたんです。でも全体的に皆さんとも楽しく、いい現場に参加できたと思っています。
第6話あらすじ
団地が老朽化のために取り壊されることを聞いた寺内(佐野史郎)は、住人を説得して反対の署名運動を始める。そんな折、寺内家では孫娘の穂乃花(渡邊詩)が亡くなった両親に話しかけるそぶりを見せた後、ひと言も話さなくなる。動揺した寺内は江理子(足立梨花)を呼び出し「穂乃花の母親になってほしい」と懇願。こうして奇妙な“家族ごっこ”が始まるが…。
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