渡辺麻友、アイドルは「裏側は見せない」 最後のAKB48劇場公演で残った悔いも明かす<一問一答/卒業公演後会見全文>
2017.12.26 23:25
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26日、東京・秋葉原のAKB48劇場にて「渡辺麻友卒業公演」が行われ、終演後、渡辺麻友が囲み取材に応じた。約20分にわたる会見の受け答えには、渡辺の実直で誠実な人柄がにじみでていた。以下、会見一問一答全文。
渡辺麻友、卒業公演を終えて
― 卒業公演を終えて11年分の思いを聞かせて下さい。12歳にAKB48のオーディションを合格してからそれから11年間、前だけ見てただひたすら駆け抜けてきたので、今こうして最後の劇場公演を終えて、11年間が幕を下ろそうとしてるんだなと急にすごい実感がわいてきて寂しいですね。
― 11年前にデビューしていた頃から思い描いていた理想には近づけましたか?
そうですね、最初にAKBに応募してオーディションに合格して入ったデビュー当初はまだAKBはテレビに出る機会もほとんどなく、秋葉原の劇場でただ毎日ひたすら公演をやっている日々だったので、まさかこうして沢山テレビに出させて頂いたり、こんなに大勢の方に囲まれることもなかなかなかったので、こんな未来は1ミリも想像できてなかったんですけど。11年間もファンの皆さんに見送られて終えることができて本当に幸せだなと思います。
― 最後の劇場公演でしたけど歌っていて思うところは?
最初に幕が開いてファンの皆さんの顔を見て、本当にこの11年間支えて下さったファンの方の、握手会とかにいつも足を運んで下さるよく知っている顔が沢山いらっしゃったので、本当にこの方たちに支えられて歩んできたなと改めて実感して目頭が熱くなって感動しました。
― 向井地美音さん、小栗有以さんとのユニットでは曲途中に笑顔を見せる場面もありましたがあのときは何か思うところがあった?
この曲はこれからのAKBの未来を担っていくだろうであろう後輩と歌ったんですけど、私がずっと前から期待している2人で、これからのAKBをどんどん引っ張っていって欲しいととっても期待している後輩の2人なので「これから任せたよ」という感じの視線を送りながら歌いました。
― 最近入ってきた後輩にとっては渡辺さんがAKBのアイドルというイメージで入ってきた子が多いと思う。憧れの人と思われることはどう思いますか?
私自身もAKBに入る前に普通のAKBのいちファンとして普通にテレビで見たり劇場に観に行ったりしていてAKBに憧れて入ったので、そんな自分が後輩に憧れて入ってきたって思ってもらえるのは不思議でもありすごく嬉しいですし、そうやって頑張ってきたことが報われているような頑張ってきてよかったなと、思います。
総選挙でベスト5を貫く
― ずっと総選挙でも神7に入っていた唯一のメンバーです。ありがたいことです。総選挙こそファンの応援があってこそのものですので、9回出させて頂いて唯一ずっと神7、しかもベスト5に入れさせて頂いて、本当にファンの皆さんには感謝してもしきれない思いでいっぱいで気持ちが溢れてます。
― 「これやっておけばよかったな」という悔いはない?
さっきの卒業公演の一場面で悔い残っていることが実は1つあって(笑)。ラストのブロックで歌わせて頂いたセンターを務めたシングル曲の「ラブラドール・レトリバー」。いつも「レトリバー」の部分が言えなくて、毎回曲紹介するたびにいつも甘噛みするっていうのをずっと何年もやっていて、今日が曲を歌う最後の機会だったので、「絶対今日は甘噛みしない!」って意気込んでやったら見事に今日も甘噛みして、結局最後まで言えなかったなと、悔いが残っています。残念ながら甘噛みで良い納めという。
まゆゆ、今後の活動は?
― 今後はソロ活動となりますが。AKB48を卒業してこれから1人で活動していくんですけどソロとしてシングルださせて頂いているのでソロとしてもこれから音楽活動も続けていきたいし、お芝居がすごく好きなのでお芝居の仕事にも積極的に挑戦していきたい。
― 女優業というと卒業メンバーが沢山ライバルになりますが。
これからが勝負というか1人で大きな世界に出て戦っていくので負けないぞという強い気持ちで頑張っていきたいと思います。
― 卒業したメンバーも今日の公演に来ていましたが、なんか声かけられたりは?
すごく温かく「おめでとう、OGの仲間入りだね」って言ってくれてエールを送ってくれました。
柏木由紀へ…
― そういう意味では柏木由紀さんが3期生で唯一の現役メンバーになってしまいますね。そうなんです。3期生で唯一の現役メンバーになってしまって置いていってしまうのは心苦しい気もあるんですけど、ゆきりんも最年長で沢山の後輩を引っ張っていってるのでこれからは外側から同期の頑張りを見守っていきたいなと思います。
― ちなみに柏木さんとどっちが先に卒業するかみたいな話はありましたか?
たまにちょいちょい前からそういう話題は出ていて、なんとなく最初の頃は「もしかしたら一緒に卒業かな、そんなこともあったりするのかな」って話したりもしてたんですけど、そのうち私が「先かな」って感じになって結局先にここを去ることになりました。
― もう思い残すことはないですか?
ないですね。11年間やりきったなと、悔いはないですね。
恋愛解禁にコメント
― そういう意味で言うと、恋愛解禁になっちゃいますが、どうですか?「なっちゃう」(笑)、そうですね~、できたらいいなと、機会があれば。全然してこなかったので自分大丈夫かなって怖さもある。そういうタイミングがあれば是非したいです。
― 人生設計の中でいつ頃に結婚したいとかご自身の中であるんですか?
全然結婚はあんまりイメージできてなくて、結構私が仕事人間というかそっちに熱中してしまうので、「結婚はこのタイミング!」とかまだまだ思い描けてないです。
― ずっと王道アイドルとして11年間ノースキャンダルを貫いたが、アイドルとしてそういうことはいけないんだ、というプレッシャーは強く持っていたのか?
そうですね、やっぱり恋愛禁止ルールもあったので、ルール守っちゃうタイプ。というかそういうところ真面目になっちゃう性格なので、真面目に守り抜いた結果、こうなったという感じです(笑)。
― そういう自分を誇りに思える部分もある?
そういう私を好きになって支持して下さった方も沢山いるのでそういう方に支えて下さったことは誇りだなと思います。
― 以前「真面目な子ほど損する」という発言を「情熱大陸」でされてましたが、今振り返ってどう思いますか?
流石に真面目すぎちゃうこともあって、損するというか、11年間、色んなことがあって、楽しいことだけじゃなくて苦しいこと、辛かったり、『うーん』ってこともあったけど、でも終えてみて楽しかったと一番に思えるので、11年間は間違ってなかったんじゃないかなと思います。
一番つらかったことは?
― 一番つらいことはなんだったか?毎年あった総選挙は外側から見てる分には面白いと思うんですが、当事者からしたら毎年寿命が縮むような怖さで出馬していたので、毎年プレッシャーが辛かったですね。
― 最後はやっぱり1位をとりたかった?
そうですね~、でも自分なりに納得というか満足の行く結果で終えられたので、それに関しても悔いはないです。
― 卒業発表をあの場でした心境とそれから半年間の長さはいかがでしたか?
6月に発表してそこから半年でファンの方には「半年なんてすぐじゃん」って寂しがる声も沢山あったんですが、私自身もあっという間に過ぎてしまって「もう終わっちゃうのか」という感じなんですけどこの11年間の感謝の気持ちをファンの方に伝えられたし、メンバーとも沢山交流しあってこれからの後輩にも沢山伝えられたんじゃないかなと思うので、すごく充実した半年間でした。
― あえてあの場所での発表は、渡辺さんにとって踏ん切りがいる発表だったか?
やっぱり一番の卒業発表の条件は直接ファンの方に伝えたいって思いでやってたので…結局悪天候により無観客でお客様に直接伝えることはできなかったんですけど、やっぱり卒業発表は勇気がいるというか、自分もAKBを大好きで入って大好きで続けてきたので、その言葉を言う、そこの場を去ることは勇気が入りました。
まゆゆが思うアイドルの定義
― 渡辺さんが思うアイドルとは?私が思うにアイドルはやっぱり個人的にはちょっと非現実的と言うか表側のキラキラした部分しか見せない、裏側は見せないのがアイドルなのかな、と個人的には思いますね。
― 自分のことはアイドルだと思いますか?アイドルでいられた?
自分でですか!?えーどうなんだろうな。自分でアイドルって感じを意識してやっていたわけじゃなくて自分らしくやっていたところでそういう評価をされはじめてそういう路線なのかなと乗っかっていたというか、寄せていったというか。だからあんまり強い思いを持っていたわけじゃなくて、やってきたのがこういう形になった感じです。
― 横山由依さんからの手紙とこれからのAKBについて。
由依ちゃんはすごく素敵なお手紙をくれて、総監督になった最初の頃は頼りないというか「大丈夫かな?」って思うことのほうが多かったんですが、メキメキと成長して誰もが認める頼もしい立派な総監督になったので、由依ちゃんがひっぱるAKBだったら大丈夫だなあと、皆がまっすぐ同じ方向に進んでいけば大丈夫かなと思いますし、それを外側から見守っていきたいと思います。
― 自分で決めていたアイドルのルールで今後は破りたいと思うことはあるか?
え~!破りたいルール…なんだろう(悩む)。
― 二日酔いで道端に倒れ込むとか(笑)。
それはやめてもしないです(笑)。
なんですかねー!…あると思うんですけど、うまく出てこない。
― 「スキャンダル起こしちゃおっかな」とは1回も思わなかった?
逆にプレッシャーで私は絶対駄目だなという感じで。
― 今後は恋愛ありですか?
禁止ではないので、ありですね。
― AKBが好きでAKBに入って自分に点数をつけるとしたら何点?
えー!うーん、何点かな…(かなり悩んで)150点!高得点。(その理由は?)11年間まっすぐ頑張ってきたな、自分と、自分に思うので、それくらいつけてあげていいのかなと。
― 渡辺さんにとってAKB48とは。
12歳から入って人生の半分はAKBだったので私の人生といっても過言ではないくらいです。
― 最後にメッセージを。
この度11年間活動しましたAKB48を卒業しました。ただがむしゃらにひたすらまっすぐ駆け抜けてきた11年間で素晴らしいファンの方と出会えて幸せで幸せすぎるぐらいの11年間となりました。沢山の応援ありがとうございました。卒業しても渡辺麻友をこれからのAKB48もどうぞ宜しくお願いします。
― 最後にキャッチフレーズカメラに向かってやってもらっていいですか?
そうだ、今日公演でやってなかった。「み~んなの目線を~いただき~まゆゆ!」やりおさめ~(笑)。
渡辺は年内をもってAKB48を卒業。年末の紅白歌合戦がAKB48としてのラストステージとなる。
選抜総選挙で卒業を発表
2006年に第3期メンバーオーディションに合格し、翌年劇場デビュー。今年6月17日に沖縄県で開催された「AKB48 49thシングル選抜総選挙~まずは戦おう!話はそれからだ~」にて、149132票で2位となり、スピーチで卒業を発表した。10月31日には地元・埼玉県さいたまスーパーアリーナで卒業コンサート「渡辺麻友卒業コンサート~みんなの夢が叶いますように~」を開催し、11月20日にはAKB48でセンターを務めるラストシングル『11月のアンクレット』を発売。12月20日には、これまでのソロ歴史を網羅した集大成となる1stソロアルバム『Best Regards!』を発売した。(modelpress編集部)
公演出演メンバー
・チームA兼任メンバーを除く全10名
・チームK
兼任メンバーを除く10名
※峯岸みなみはスケジュールの都合上、休演
・チームB
兼任メンバーを除く9名
※加藤玲奈はスケジュールの都合上、休演
・チーム4
兼任メンバーを除く全14名
・チーム8
以下3名
小栗有以(東京都)・坂口渚沙(北海道)・高橋彩音(埼玉県)
・16期研究生
以下2名
鈴木くるみ・山内瑞葵
・姉妹グループ
以下5名
松井珠理奈・山本彩・指原莉乃・宮脇咲良・北原里英
<総勢53名>
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