『VIVANT』悪役俳優に「もうテレビ出んな!」 過去にはカミソリ、投石被害も…役と現実を混同する視聴者の暴走
TBS系日曜劇場『VIVANT』で冷酷な悪役を演じている俳優のリンリンが、視聴者から誹謗中傷のメッセージが寄せられていることを明かした。ネット上では「ドラマと現実の違いもわからないのか」といった声が上がっているが、過去にも悪役を演じたことで深刻なバッシングにさらされた俳優は少なくない。憎まれ役が嫌われるのは演技力の証しともいえるが、単に「役者冥利に尽きる」で済ませられない問題もある。
リンリンは同作で、謎の組織「Xinxi(シンシー)」の工作員・周浩然(シュウ・ハオラン)を演じている。眉毛のないスキンヘッドという強烈なビジュアルが特徴で、10月4日放送の第2シーズン第9話では、拉致した別班員の和田貢に壮絶な拷問を加えるシーンが描かれた。
この場面は視聴者に強い衝撃を与えたようだ。リンリンは6日に自身のInstagramを更新し、「演技最高です」といった称賛の声が寄せられた一方、「絶対許さないからな」「最悪だね」「お前もうテレビ出んな」などのメッセージが届いたことを明かした。
リンリンは「お前らだいぶオレにムカついているみたいだな。本当にたくさんのメッセージが届いているぞ。応援してくれるものもあれば、心底ムカついてそうなものもある」とし、「お前もうテレビ出んな」というメッセージに対しては「最後のとかオレ様でも少しこたえるけどな」と本音をのぞかせながら、「だがな、役者冥利に尽きるよ 全部ひっくるめて、ありがとう」と感謝の言葉で返した。
さらに「だから引き続き勝手にムカついてろタコども」「VIVANT次回放送まで、その怒りの火を消すな」と、悪役になりきった挑発的な言葉を投げかけ、ファンをあおる余裕まで見せている。
こうした中傷を逆手に取ったリンリンの対応は痛快だが、ドラマの悪役への怒りを、演じている俳優本人にぶつける行為は、過去にも繰り返されてきた。
2024年には、NHKの連続ドラマ『柚木さんちの四兄弟。』で、お金目当てで男性に近づく女性キャラクターを演じた片岡凜が、「この性悪女!」「お前クズ」「あれ本性だろ、演技にみえねー人間やめろ」といった中傷メッセージが届いたことをSNSで告白。「役なのに…」と困惑しつつ、「今夜もテレビで更にクズな私を不快に感じればいいわ」とユーモアを交えて反撃した。
ベテラン俳優の梅沢富美男も、2022年の日本テレビ系ドラマ『ファーストペンギン!』で、主人公の前に立ちはだかる漁協の組合長を演じ、SNSで「お前は自分の利益しか考えないのか!」「女の子をいじめるな!」といった批判メッセージを受け取った。これに対し、梅沢は「役者梅沢富美男への賛辞ととらえておきましょう!」と余裕のコメントで応じた。さらに時代をさかのぼると、俳優本人だけでなく家族まで被害を受けたケースもある。
1991年のフジテレビ系ドラマ『東京ラブストーリー』で、鈴木保奈美演じる赤名リカの恋敵・関口さとみを演じた有森也実は、視聴者から猛烈な反感を買った。特に、織田裕二演じる永尾完治の自宅におでんを持って押しかけるシーンが印象的で、「おでん女」と呼ばれるほど嫌われた。有森は過去のインタビューで、当時はカミソリ入りの手紙が事務所に届き、新宿駅で「石を投げられた」と明かしている。
1993年の日本テレビ系ドラマ『ポケベルが鳴らなくて』で、親友の父親と不倫する女性を演じた裕木奈江は、「男に媚びている」「人の彼氏を取りそう」といったイメージで攻撃され、女性誌を中心とした大規模なバッシングに発展した。その後、裕木は露出が激減したが、その背景にバッシングの影響があったと指摘する声もある。
古いところでは、1976年のTBS系ドラマ『赤い運命』でヒロイン役の山口百恵さんをいじめる役を演じた秋野暢子は、カミソリ入りのファンレターが届いたほか、見知らぬ子どもに石を投げられたり、母親が商店街で買い物を断られたりしたこともあったという。役柄への憎悪が、役者の家族にまで向けられたのは驚きだ。
嫌われ役を演じて視聴者を本気で怒らせるのは、俳優にとって一種の勲章だろう。だからこそ、リンリンや梅沢のように、批判を笑いに変えることもできる。しかし、カミソリ入りの手紙や人格否定、さらには仕事に悪影響が及びかねないバッシングとなれば話は別だ。
ドラマを見て「こいつは許せない」と憤るのも、作品の楽しみ方の一つ。だが怒りが現実の俳優への攻撃に発展した途端、それは「一線」を越えてしまう。悪役の好演に対する「褒め言葉」と「許されない攻撃」の境界線は、決して曖昧なものではないはずだ。
関連記事
「音楽」カテゴリーの最新記事
-
KO1KEYZ、初のファンミーティング日韓計12公演完走 デジタルシングルリリースもサプライズ発表モデルプレス -
ME:I「LARME FES」初出演 KEIKOが初ランウェイ・白黒ガーリー衣装でライブパフォーマンスもモデルプレス -
櫻井翔が総合司会「ベストアーティスト2026」放送決定&第1弾出演アーティスト解禁 ミセス・SixTONES・M!LKら【一覧】モデルプレス -
『ゴジラ-0.0』キングギドラ登場で変わる怪獣映画の意味、山崎貴監督が描く新たなヒーロー像ENTAME next -
FRUITS ZIPPERら所属のKAWAII LAB.がX発信休止 田中みな実、永野らも…芸能界に広がる「SNSをやめる」という選択ENTAME next -
「30歳で死ぬと思って人生設計」川栄李奈、握手会襲撃事件から12年…演技派女優に成長した逆転人生ENTAME next -
男闘呼組、サブスク解禁「DAYBREAK」「TIME ZONE」などヒット曲16曲収録のベストアルバム配信モデルプレス -
「ベストヒット歌謡祭2026」特別企画発表 グループの垣根越えたSPユニットが名曲カバー &TEAM・キスマイらヒットダンスメドレー披露モデルプレス -
赤楚衛二のイメージを塗り替えた 『赤灯えれじい』黒崎煌代の絶妙な“ヘタレ演技”ENTAME next