『VIVANT』二宮和也と『大追跡』相葉雅紀、嵐終了後に始まる“本当の評価”
5月31日のラストツアー千秋楽で、嵐がグループとしての活動を終えた。休む間もなく、7月期から二宮和也が『VIVANT』(TBS系)、相葉雅紀が『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』(テレビ朝日系)と、それぞれ人気作の続編に挑む。
二宮はかつて、YouTube『よにのちゃんねる』の動画内で、「嵐」というフィルターが外れることで「魔法解けちゃう。ヤバい。片翼もがれる」と不安を吐露していた。つまり、この夏に放送される2つの大型続編は、1つの「魔法」が解けた後の真剣勝負の意味合いを持つ。そして、二宮の心配が杞憂であったことを証明する場になるはずだ。
二宮が挑むのは、2023年に社会現象を巻き起こした日曜劇場の続編『VIVANT』第2シーズン(TBS系)だ。
前作は主演の堺雅人、二宮、阿部寛、松坂桃李ら豪華キャストを迎え、1話1億円とも言われる破格の制作費と、考察、謎解き要素を絡めた高いエンタメ性で視聴者を熱狂させた。最終回は平均世帯視聴率19%台を記録している(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下/同)。
7月から2クール連続放送という異例のスケールで、主演級俳優がズラリと並ぶ中、二宮は再び物語の核心を揺らす役割を担う。
前作でサプライズ登場したノコル役を続投する二宮の強みは、知性と不穏さ両方を兼ね備えている点だ。彼の演技は「善にも悪にも読める」という特有の危うさを持っているため、国家規模の陰謀劇において、視聴者の考察を加速させる強力な推進力となるはずだ。
さらに特筆すべきは、二宮の「海外市場へのリーチ力」だ。前作は国内ドラマ賞を総なめにしただけでなく、海外バイヤー選出の『MIPCOM BUYERS’ AWARD for Japanese Drama 2023』でグランプリを授賞。また、制作費を考えても海外市場を見据えていることが推察される。
アジアを中心とした嵐としての知名度・人気に加え、映画『硫黄島からの手紙』でのハリウッド進出や、昨年の世界的ヒット映画『8番出口』主演など、二宮の演技力はすでに国際的な評価を得ている。そのため、彼は『VIVANT』第2シーズンの国内視聴率の更新だけでなく、グローバル展開を支える「顔」としての重責も担うことになるだろう。
一方、相葉は大森南朋、松下奈緒と共にテレ朝系の刑事ドラマ『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』Season2で再び主演に立つ。前作は全話平均世帯視聴率8%台と安定した高視聴率を獲得。バラエティで「動けるMC」として確固たる地位を築いている相葉だが、俳優としても大きな転換点を迎えそうだ。
彼が演じる名波凛太郎は、エリートでありながら愛嬌のある刑事像として人気を博した。これまでの「嵐の相葉雅紀」としての透明感ある優しさをベースにしつつ、Season2では組織の論理や事件の残酷さと対峙し、「責任を背負う主人公」へと進化することが期待される。
相葉は人一倍「嵐への愛」を公言してきたメンバーだ。嵐活動終了後も、個人としてSTARTO ENTERTAINMENT社に残る選択をし、俳優業だけに重心を置くことはしていない。だからこそ、バラエティと並行しながらも本職の俳優に遜色ない演技を追求する姿勢には、並々ならぬ覚悟が滲む。
SSBC(捜査支援分析センター)というデジタル捜査の最前線で、理屈を感情に書き換えられる彼の資質は、無機質な情報戦に人間ドラマを吹き込む重要なピースとなるだろう。
二宮は徹底した知性で視聴者の考察を翻弄し、作品の奥行きを作るキープレイヤーとして、相葉は独特の人間味を武器に、視聴者が感情移入できる物語の軸として、「魔法が解けた」後の真の戦いを見せてくれるのではないか。
「嵐」という看板を離れ、1人の俳優として人気シリーズの成否を託された二宮と相葉。彼らが新たなステージで刻む一歩を、これまで以上に注視していきたい。
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