日向坂46、無観客配信ライブはファンタジーで新感覚　AR演出駆使しファンと一体に＜「HINATAZAKA46 Live Online,YES！with YOU！～“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち～」詳細レポ＞

日向坂46、1日限定のスペシャル配信ライブ

日向坂46は5～6月に開催を予定していた「日向坂46　春の全国アリーナツアー2020 ～18人の音楽隊と風変わりな仲間たち～」が10～11月へと延期に。そこで、ツアー直前で延期となってしまった春の全国ツアーの内容を再現する、1日限定の配信ライブを開催。歌うはずだった楽曲たち、組むはずだったステージセット、そこに配信ならではの様々な演出を施し、全国の“おひさま（日向坂46ファンの総称）”たちが一斉に集い一体となるようなスペシャルなパフォーマンスを繰り広げた。

“新三期生”が初ライブ参加　影ナレを担当

この日は坂道研修生として昨年9月より活動を開始し、今年2月に日向坂46所属が決定した新三期生・高橋未来虹（※「高」は正式には「はしごだか」）、森本茉莉、山口陽世の3人が、既に所属している三期生・上村ひなのと同期“新三期生”として、日向坂46として初めてライブに参加。

ライブは、そんな新三期生3人の影ナレからスタート。オンライン配信ならではの注意事項を緊張しながらも元気に読み上げた。

物語じかけのライブテーマは“音楽の街”

このコンサートは、日向坂46扮する住人たちが暮らす、“音楽の街”の物語がテーマで、日向坂46らしいおとぎ話のような演出が際立つ。森の中のような幻想的なオープニング映像とともにメンバーの写真が映されると、会場のスクリーンには絵本の中に入り込んだようなアニメーションが投影される。

まだ、邪悪な力によって幸せな暮らしが奪われようとしていることに気づいていない音楽の街のメンバーたち。

まるで音楽の妖精のような、音符で埋め尽くされドレスを身にまとったメンバーが姿を現し、明るく元気に1曲目『ドレミソラシド』をパフォーマンスした。続けてまさに幸せオーラたっぷりに『ハッピーオーラ』を披露すると、加藤史帆が「画面の前のみんな！行っくよー！」と掛け声。

新三期生が緊張の挨拶

最初のMCでは新三期生の挨拶も。森本は「凄く緊張しています」、高橋は「緊張しているのですが、元気をお届け出来るように頑張ろうと思います」、山口は「緊張しているのですが、楽しんでみなさんと盛り上がれたらと思います」と初々しく呼びかけ、上村は「3人とも可愛くて個性が豊かなので、みんなで活動できるのが楽しみです」と笑顔で語った。

“音楽の街”に異変が…泣き虫の動物たちと出会う

MCが終わると、舞台は暗く不穏なムードに。「おかしいな～お客さんがいつもより盛り上がってない気がする…」「私たちの街に人がいない…？」と、音楽の街の“何かがおかしい”と気づき始めるメンバー。「お客さんの光がいつもより少ないのはなぜだろう…」という心配とともに、『ナゼー』を歌い上げると、観客のいない広い会場が森となり、森の中で迷ってしまう。

そして、物語は次の章「迷いの森」へ。森で迷い困り果てたメンバーの前に、“足の遅い馬”が登場する。「私達と一緒にこの森を抜けよう！」「ここは立ち止まっちゃ行けない森なんだ！」と前を向いたメンバーたちによって『青春の馬』のパフォーマンスがスタートした。

「この世界を元の世界に戻すんだ」と誓ったメンバー。しかし、次の章は「雨の止まない街」。そこには止まない雨の中、泣いている“泣き虫なトラ”の姿が。

雨が止むように「空の世界にいる人たちにお願いをしに行きたい」というトラ。そんなトラのため「私たちはどうしたらいいのだろう、君のために何ができるだろう」と、ARによる雨が降るような演出の中『君のため何ができるだろう』がスタートした。

ライブの舞台は“空の世界”へ

そして雰囲気は明るく一変。富田鈴花の元気なラップ風パフォーマンスから、物語は“空の世界”へ。「誰よりも高く跳ぶ準備できましたか！」の掛け声と共に、『誰よりも高く跳べ！』がスタート。メンバーたちはタオルを振りながら「寝っ転がって見てるなんて言わせないぞ～！」と画面の前の“おひさま”たちを煽った。

メンバーたちが本当に雲の上にいるような、配信ライブならではの映像演出も。『NO WAR in the future』を歌い上げたあと、ステージには雨雲を晴らすレバーが出現。空の国でメンバーがレバーを引いたことにより、激しい雨は止み、泣いていたトラも笑顔になった。

感染症対策の“換気タイム”も　ファンとリモートでコミュニケーション

そしてライブは一旦、感染症対策のための会場の換気タイムへ。その時間を利用し、ファンクラブ会員の中から選ばれたインタラクティブシートのファンと、リモートでステージをつなぎ、メンバーたちとコミュニケーションを楽しんだ。

後半戦は“いいかげんに時間が刻まれる世界”からスタート

新三期生3人の初々しい自己紹介コーナーもはさみ、ライブ後半がスタート。

泣き虫な動物たちがいた森を抜けたメンバーは、イライラしている人たちが住む街へ。いいかげんに時間を刻むようになってしまった時計と出会ったメンバーたちは、『ホントの時間』をパフォーマンス。すると時計に仕掛けられていた重りが取れ、時間が元通りに。

川から海の世界へ　ARを駆使した幻想的な演出

本当の時間になったことで、川が早く流れるように。真っ白な衣装にチェンジしたメンバーたちは、ARの水色の光が輝く中、『川は流れる』を透明感たっぷりに披露した。

そしてAR演出によって会場にはたくさんの海月や魚たちが現れ、一気に海の中の世界へ。

電気の消えた提灯アンコウに出会ったメンバーたちは、争いが起きている海の幸せを取り戻すため、深海にいる人魚を探すことに。海の中で水面から光が差し込むような神秘的な世界観の中、『こんなに好きになっちゃっていいの？』で美しく舞うメンバー。すると、彼女たちの歌声で海の争いは収まってしまう。

“本物と偽物”に分かれた『キツネ』がユニーク

海の争いを収めたことで有名になった日向坂46のメンバーは、突然偽物だと疑われおっちょこちょいなキツネの警官に逮捕されてしまう。

お城に閉じ込められてしまったメンバーだったが、これまで出会ったトラや時計が助けに来てくれる。

この世界を救うために再び意気込んだメンバーたちは『キュン』をハッピーエネルギーたっぷりに披露。キツネの警官は、間違えて本物の方を逮捕してしまったのだという。落ち込むキツネのために『ソンナコトナイヨ』で励ますメンバー。

そして、小坂菜緒・佐々木久美ら扮する偽物組、加藤、佐々木美玲ら扮する本物組に分かれたメンバーがお城で鉢合わせ。『キツネ』のフーアーユー！の掛け声に合わせ、直接対決のようなユニークなパフォーマンスを披露した。

日向坂46の活躍により世界に平和が戻る

無事全員が本物に戻り、偽物に勝つことができたメンバーだったが、スクリーンには怪しい影のような得体のしれない最後の敵が出現。そんなとき、舞台には1匹の馬の姿が。馬の「走れ」という言葉と共に、カラフルな衣装をまとったメンバーたちにより再び『青春の馬』が披露された。

こうして世界は平和を取り戻し、本編最後の『JOYFUL LOVE』がスタート。リモートでつながったファンの映像が会場一面に映し出され、まるで観客がいるかのように、カラフルに輝くサイリウムの光で埋め尽くされた。

「おひさまのみんな見えてるよ！」の掛け声とともに、メインステージには大きなARの虹がかかる。離れていても、日向坂46とおひさまがつながっていることを実感させるエンディングとなった。

アンコール最後は「約束の卵」

アンコールも、チャットに「アンコール」の言葉が3万件書き込まれると始まるという配信ならではの仕組み。

活動再開から復帰した影山優佳も登場し、アンコールの最後はファンとともに夢の東京ドームを目指す想いが込められた『約束の卵』。今は直接会えないファンとメンバーだが、年末のに控える約束の東京ドーム公演に向けて、再会を祈りあい配信ライブは幕を閉じた。（modelpress編集部）

「HINATAZAKA46 Live Online,YES！with YOU！～“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち～」セットリスト

7月31日（金）
開場（配信開始）19：00／開演（ライブ開始）19：30

影ナレ：高橋未来虹、森本茉莉、山口陽世

1. ドレミソラシド
2. ハッピーオーラ
3. ナゼー
4. 期待していない自分
5. 青春の馬
6. 君のため何ができるだろう
7. 好きということは・・・
8. 誰よりも高く跳べ！
9. NO WAR in the future
10. 窓を開けなくても
11. 永遠の白線
12. 未熟な怒り
13. ホントの時間
14. 川は流れる
15. こんなに好きになっちゃっていいの？
16. キュン
17. ソンナコトナイヨ
18. キツネ
19. 青春の馬
20. JOYFUL LOVE
21. 約束の卵（アンコール）