星野源、三浦大知(C)モデルプレス

関ジャム「2018年名曲ベスト10」三浦大知・星野源らランクイン 人気音楽プロデューサーが選出

2019.01.21 01:16

20日に放送されたテレビ朝日系『関ジャム 完全燃SHOW』(毎週日曜よる11:10~※この日は11:29~)にて、2018年にリリースされた曲の中から、人気音楽プロデューサーが本気で選出した「2018年ベスト10」が発表された。

サバンナ・高橋茂雄が「ここで名前が出た人は必ず売れる」と太鼓判を押す同番組の人気企画。音楽プロデューサーの蔦谷好位置、歌詞プロデューサーのいしわたり淳治、音楽プロデューサーのmabanuaの3人が、人気曲から隠れた名曲まで、独自の目線で2018年のベストソング10曲を発表。

1位には、それぞれ、ヤバイTシャツ屋さん「かわE」(いしわたり淳治)、三浦大知「飛行船」(蔦谷好位置)、中村佳穂「You May They」(mabanua)を選出。中村佳穂は別曲「きっとね!」を蔦谷好位置が2位に挙げ、Tempalayの「どうしよう」は蔦谷好位置が7位、mabanuaが9位に選んだ。


関ジャニ∞曲も評価

また、蔦谷好位置は錦戸亮と安田章大が作詞・作曲した関ジャニ∞「All you need is laugh」も「めちゃくちゃいい」と絶賛。「ちょっとディスコっぽいサウンドで、ファンクネスもあるし。でも90年代のジャニーズにこういう曲あったなっていう懐かしさもあったし」と語ると錦戸と安田は大喜びだった。

いしわたり淳治のベスト10

<10位>杏沙子「花火の魔法」
サビの「花火の魔法にかかってしまえ 私の病を患ってしまえ」という表現、「あなたのこと火傷させたいです」というサビの仕舞い方、とても上手いと思いました。

<9位>wacci「別の人の彼女になったよ」
普通ならば口に出すことのないであろう「別の人の彼女になったよ」、この言葉を見つけたセンスが素晴らしいです。

<8位>Hump Back「悲しみのそばに」
音楽を自己表現というツールとして使う人も増えた昨今、彼女たちは、ちゃんと音楽というものに憧れている。だからか、どんなに後ろ向きな言葉を書いても、彼女たちの音楽からは果てしない希望を感じます。心が洗われるような清々しい音楽です。

<7位>DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ」
「もらい泣き」「笑い」「怒り」ときて、最後に「もらいっ恥」が来る。これがスゴい。人間の喜怒哀楽を動作に置き換えるとき、笑い(喜)、怒り、泣(哀)、まではいけても「楽」で行き詰まってしまいがち。楽を「恥」に置き換え、「恥をかくのもあなたとなら楽しい」という愛のメッセージとして記したラブソング

<6位>清 竜人「平成の男」
いつからか、日本の歌謡曲ならではの哀愁漂う粋でキザな歌は消えてしまいました。「俺じゃなきゃ 貴方を守れないと せめてもの勘違いをさせてはくれないか」こんな角度の愛のメッセージは他のアーティストでは聴くことはできません。

<5位>木村カエラ「ちいさな英雄」
「いいのかなー いいのかなー せーんせーにいってやろー」にも似た誰もが一度聴いたら覚えてしまうこのメロディーに、シンプルに「あそぼ あそぼ ちいさな英雄 あそぼ」とのせるセンスが素晴らしい。

<4位>Keala Settle&The Greatest Showman Ensemble「This Is Me」
初めて聴いた時から今日まで、何度聴いても鳥肌が立ちます。「This」「Is」「Me」という英語の基礎中の基礎、小学生でも分かる3つの単語をシンプルに並べただけで、これほどの強いメッセージを作り上げた、奇跡のような曲だと思います。

<3位>宇多田ヒカル「初恋」
昨年を振り返ったとき真っ先に思いついたのがこの曲でした。これまでどこか悲しげな歌詞が多い印象でしたが、最近の彼女の歌は力を抜いて、たくましく前を向いている。そして真正面から日本語と向き合う覚悟や心意気のようなものを感じます。

<2位>JUJU×松尾 潔×小林武史「メトロ」
サビの歌詞が、まるでどこかのファッションビルの広告コピーのよう。無駄のない美しい言葉が素敵だと思いました。またサビの歌詞はネガティブなのに、全体の物語はふわっとしたポジティブな話。この主人公はどのような悩みを抱えているかあえて書かない、引き算的なアプローチが粋に感じます。

<1位>ヤバイTシャツ屋さん「かわE」
サビの「かわE 越して かわF やんけ!」「恥ずかC 越えて 恥ずかD やんけ!」という言葉遊びが爽快です。「〇〇E 越えて 〇〇F やんけ」「〇〇C 越えて 〇〇Dやんけ やんけ」という言葉は日常生活で使えるシーンも多く、これが世間に広まれば音楽は流行語を取り戻す可能性を秘めた1曲だと思いました。

蔦谷好位置のベスト10

<10位>RIRI「HONEY」
洋楽と近すぎたり、本格派すぎる音楽は敬遠されがちな日本の音楽市場の中で信念をもって続けているシンガーです。「こういうのだったら洋楽でいいや」とは思わせない彼女の実力と魅力がたくさん詰まった曲だと思います。

<9位>ずっと真夜中でいいのに。「脳裏上のクラッカー」
幅広い音域を可能にさせるボーカル“ACAね”のハイトーンの伸びが癖になります。ボカロ、アイドル、アニメ音楽など日本的な音楽文化の要素をたっぷりと詰め込んだ内容でアレンジという面でも、非常にハイクオリティー。

<8位>Have a Nice Day!「わたしを離さないで」
ライブでは暴動に近いほどの盛り上がりを見せるバンドですが、純粋に楽曲のスケール感とメロディーの中毒性が素晴らしい。独特な多幸感と虚無感を併せ持ち、どこを切っても過激なほどポップでエモーショナル。今、東京で一番躍らせるバンドだと思います。

<7位>Tempalay「どうしよう」
通常は2小節や8小節という偶数で進行するところをこの曲のサビは3小節進行。独特な浮遊感を持ったメロディーをあいまって、ずっと焦らされているようでもあり、酔っ払っているようでもあり…。「シュワシュワ夢の中 真っ最中 どうしよう」という表現がぴったりの不思議な感覚になる曲。

<6位>King Gnu「Prayer X」
もともとズバ抜けた音楽センスでしたが、この曲はそれに加えあまりにも美しいメロディーを持っています。しっかりとした基礎を持ちながら奇想天外な発想ができる音楽集団が強いメロディーを持ったら無敵なんだなと実感した曲です。

<5位>Vickeblanka「まっしろ」
音楽好きをうならせるような細微なギミックなどトリックスター的印象が強いアーティストでしたが、J-POPど直球の中にも彼らしいメロディーセンスが光るバラードを届けてくれました。作詞作曲、歌、楽器となんでも出来る人が技術に偏重せずにこういう曲をつくると間違いなくいい曲が出来るんだと実感。

<4位>indigo la End「ほころびごっこ」
1曲の中でまるで各セクション別々に曲を作ったように、目まぐるしく展開と転調を繰り返しているのに、一度聴いたら忘れられないメロディーと言葉を残せる才能に脱帽。川谷絵音という人の才能を改めて感じました。

<3位>星野源「Pop Virus」
これほど音楽愛に満ち溢れた曲を聴いて衝撃を受けたのはそう多くはない体験でした。trap以降のビートやサウンド感を自身のメロディーに落とし込むセンス、適材適所にその道の一流を配置するセルフプロデュース能力の高さ、あえてこのサウンドを星野源がやる意味、その全てにやられた曲です。星野源本人が生涯完治することのないPop Virusに侵された宿命を背負っている音楽人なんだと思い知らされました。

<2位>中村佳穂「きっとね!」
ピアノ弾き語りやライブ映像を見たときに、なんと自由に音楽を奏でる人だろうと感じました。言葉をすごく大事にしていて、言葉選びが独特だが上手い。今一番ライブを観たいアーティストです。

<1位>三浦大知「飛行船」
日本人の作るポピュラー音楽における芸術性を近年もっとも感じた曲です。「球体」という三浦大知の単独公演のために作られた曲たちはどれも前衛芸術と言えるような素晴らしいクオリティのもので、その中でもこの「飛行船」を初めて聴いたときは息を呑みました。Nao’ymtによる詞・曲・サウンドは世界中のどこにもないもので、三浦大知という希代のパフォーマーのポテンシャルを100%引き出しているし、三浦大知がNao’ymtという希代の音楽家の才能を引き出しているという相乗効果の大成功例だと思います。

mabanuaのベスト10

<10位>Kendrick Lamar,SZA「All The Stars」
この映画自体、白人俳優が中心だったアメリカのヒーロー映画において初めて黒人を中心とした作品ということで話題になりました。そのサウンドトラック前編のプロデュースを手がけたのがKendrick Lamarであり、ラッパーがこれだけの規模ので1つのプロジェクトを手がけるのは前例がなかったことです。アメリカのこれからの社会現象の象徴となる曲だとおもいます。

<9位>Tempalay「どうしよう」
サイケデリックな音の中に無理矢理な構成。不穏なイントロからいきなり、爽やかなサビにいくのは意表を突かれます。この曲は終始、ギターのチューニングが正しい音程からほんの少しだけ低い。本来なら不協和音になってしまうところ、その崩し方が絶妙。不思議な浮遊感もそこから来ています。

<8位>WONK feat. MALIYA「La Di Da(The Internet Cover)」
自分もドラマーですが、作曲するドラマーはまだまだ少なく勿体無い。WONKのリーダーでドラムスの荒田くんは作曲も出来て歌も歌える非常に多彩な人です。この曲の「粘り」のあるグルーヴ感も、ドラマーが手がけたからこそ生まれたものだと思います。「良いバンドには良いドラマーがいる」全国のドラマーへのエールを込めて。

<7位>Mrs. GREEN APPLE「青と夏」
テレビでサビを耳にした瞬間、自分も高校生の頃に戻りたくなってしまいました(笑)。この曲は映画の主題歌なのに、歌詞の「映画じゃない、僕らの出番だ」と観ている子を新しい現実へ送り出しているのも上手いです。

<6位>Suchmos「FUNNY GOLD」
コード進行が興味深いです。サビは「休日コード進行」と僕が勝手に呼んでいるウキウキしてつい出かけたくなるようなコード進行がベースになっています。昔から使われる懐かしさのあるコード進行ですが、Suchmosはさらに別のコードを1つ忍ばせたり変化をつけ、工夫しています。

<5位>Post Malone「Psycho ft. Ty Dolla $ign」
SNSが普及した今、無名だった自身の曲をアップしてから数ヶ月で100万回再生、メジャー契約、あっという間に大金を手にするという昔では考えられない現象が彼を筆頭に起きています。それと引き換えに「Can't really trust nobody」とあるように、お金を急に持ったが故に寄ってくる怪しい大人たちも多いようで、そういった人たちを「PSYCHO」と呼んでいるのも興味深いです。

<4位>Ariana Grande「thank u, next」
婚約破棄や元彼の死など、ここ数年で多くの出来事に見舞われた彼女ですが、相手の実名を堂々と出してポジティブな曲に仕上げているところに胸を打たれました。「thank u, next」過去を恨むことなく、前に進む意志が感じられます。

<3位>ASIAN KUNG-FU GENERATION「ボーイズ&ガールズ」
自分が10代の頃、音楽で食べて行きたくても不安だった日々を思い出させてくれた曲です。若い時は何でも投げやりになり壊れやすい時期ですが、そんな世代に「まだ始まったばかり」という歌詞は大きな勇気を与えてくれると思います。

<2位>BIM「BUDDY feat. PUNPEE」
曲全体の4拍子でも、3拍子でもないような不思議なビート感が面白い。一聴するとヨレていて「あれ?」と思うのに、ずっと聴いていると気持ちよくなってくる。リズム的なヨレ感を効果的に使うことで、不安と安心のループにはめ、会館に感じさせる手法で、拍子としては成立しているのが面白い点。

<1位>中村佳穂「You May They」
バックトラックのアレンジや洪水のように押し寄せる展開、そもそもどこがサビなのかも分からない。分析したくも仕方がわからなく聴いたあと放心状態になりました。どうしたらこういう世界が出来上がるのか色々聞いてみたいです。

(modelpress編集部)

情報:テレビ朝日
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