GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura

SM初の日本人ガールズグループGPP、初ショーケース開催 360度ステージに観客約500人集まる

2025.12.16 10:48

SM ENTERTAINMENT JAPANが手がける日本人8人組ガールズグループ・GPP(ジーピーピー)が12月15日、東京・EBIS303にて「GPP Debut Showcase Live」を開催した。

  

SMエンタジャパンから初ガールズグループデビュー

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPPは、BoAや東方神起、SHINee、少女時代、EXO、Red Velvet、NCT、aespa、RIIZEなど数々の世界的アーティストの日本活動をマネジメントしきたSM ENTERTAINMENT JAPANが送り出す、全員日本人で構成された最初のガールズグループ。有名オーディション番組出身者、トップダンサー、女優、モデルなどさまざまなバックボーンを持つ8人で構成され、韓国初のパフォーマンスディレクターであるシム・ジェウンと韓国のロックバンドTRAXのジェイ・キムがプロデュースを務める。

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
スカウトを機に集まった8人は、韓国で1年半にわたり徹底したトレーニングを積み重ねてきた。その模様はフジテレビ系列で放送されているドキュメント番組『GPP Fly〜崖っぷち紙ヒコーキのテイクオフ〜』およびそのドキュメントパートを抜粋したYouTube配信などでじわじわと世間の注目を集め、この日がようやく満を持してのお披露目となった。

GPP、初ショーケース開催 ファンと至近距離でパフォーマンス

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
ステージは会場の中心に設置され、360度を約500人のオーディエンスが囲む。ステージと客席の最前列は1メートル強ほどしか離れておらず、かなりの至近距離でのライブになりそうだ。会場が暗転し、正面のモニターに前日に公開されたデビューシングル「Bring it Back」のティザー映像が流れると、やがてフロア後方から8人のメンバーが静かに登場。ステージに上がるとフロアから大きな拍手と歓声が起きる。その声はなかなか鳴り止まず、すでにGPPがファンベースを確立しかけていることがわかる。

リンカ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
ホノカ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPPの第一声は、リードを取るHONOKAの伸びやかなボーカルだった。それに全員の可憐なコーラスが重なる。歌声は次第にThe Beatles「Yesterday」を大胆にサンプリングした穏やかな斉唱へと変わってゆく。しっとりとしたスタートで、前評判からするとやや意外とも思える演出でライブは幕を開けた。そうして最初に披露されたのはデビュー曲「Bring it Back」のようだが、本来のver.ではなく、R&B ver.にかなり大胆にアレンジされている。しっとりした大人っぽい楽曲に、多くのオーディエンスがうっとりと見入ったり手を振ったりしている。8人のメンバーは何度も正面を変え、360度すべてのオーディエンスに向かって鮮やかなパフォーマンスを繰り広げる。

アナミ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
ミカ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
しっとりした冒頭から一転、激しいダンスブレイクが披露され、フロアは急激に盛り上がっていく。続いて披露される「Buzz Down」では広いステージを縦横無尽に使い、先ほどのダンスブレイクの熱量のままに、これぞSM ENTERTAINMENTといった迫力のあるパフォーマンスが展開されて会場のグルーヴが一気に高まった。MCではそれぞれの自己紹介やグループ名の由来の深掘り、またメンバーの「限界突破エピソード」などが和やかな雰囲気で語られる。先ほどの激しいパフォーマンスとは真逆のような8人のわちゃわちゃしたトークが繰り広げられるが、こうしたギャップも、このグループの魅力のひとつなのかもしれない。

モモカ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
ルナ(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
次に披露されたのは、GPPにとって現時点での唯一のバラード曲「MAYOIBOSHI」。ひとりひとりが伸びやかな歌声を響かせてオーディエンスにじっくり歌詞を聴かせる楽曲で、歌詞は優しく背中を押してくれるような内容だ。GPPのライブの特徴のひとつは、静と動のドラスティックな変化なのかもしれない。バラードの後にはふたたび激しい曲調の楽曲が始まり、今度はメンバーがそれぞれラップを披露。力強さとキレのあるラップと、迫力あるダンスパフォーマンスがあいまって、フロアの熱量はどんどん上がっていく。この曲も実は「Bring it Back」のヒップホップアレンジなのだが、そう言われなければ気づけないかもしれないほど別の楽曲のように聴こえる。それほどアレンジの幅が広い。デビュー曲をストレートに聴かせるのではなく、その前にアレンジver.をいくつも聴かせるという構成は、なかなか遊びが利いている上に余裕すら感じさせる。彼女たちにとってデビューはすでに通過点でしかなく、見据えているのはそのずっと先、やれることももっとたくさんある、ということを仄めかしているように見える。

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
続く「Motivation」はメンバーのHONOKAが作詞に参加した楽曲で、痛みを越えて未来に突き進んでいく彼女たちの決意が込められている。その等身大の思いを表現したダンスは8人の掛け合いの妙が美しい。そして披露される「Time Break」と名付けられたダンスブレイクは構成が複雑で、あまりの運動量に多くのオーディエンスが息を呑んでしまう。

GPP、デビュー曲も披露 激しいダンスブレイク

ミア(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
本編ラストは「Bring it Back」。ここでようやくデビュー曲の全貌が明らかになったわけだが、ドラムンベースやEDM、ダブステップなどさまざまなジャンルを融合させた展開めまぐるしい楽曲は、必然的にパフォーマンスもめまぐるしいものになる。R&Bやラップなどさまざまな歌唱方法を駆使しながら、なぜその動きをしながら歌えるのか?と聞きたくなるような激しいフロアダンス、さらにはダンスブレイクなども交え、まるでこの日の内容を1曲に凝縮したようなパフォーマンスにフロアからは大きな歓声があがった。

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
本編が終わり会場が暗転すると、会場前方のモニターに、本日が世界初披露となる「Bring it Back」のMVが映し出される。メンバーの激しく複雑なダンスにフォーカスが当てられたMVが終わると、ステージにはふたたび8人の姿が。アンコールは2回目の「Bring it Back」。しかし今回は本編と正面を逆にして披露され、また撮影が許可されたため、フロアのあちこちからスマホが掲げられた。

GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
GPP(C)Satoshi Hata、Daiki Miura
アスリートのような激しく緻密なダンス、またその複雑な構成。個性豊かな高い歌唱力、K-POPともJ-POPとも形容しがたいジャンルレスな楽曲、幅広い表現技法。そして8人それぞれのキャラクター。オーディエンスの盛り上がりを見ても、今後の活躍に否応なしに期待が高まってしまう。「世界水準」の噂通り、実力証明には十分と言えるショーケースとなった。(modelpress編集部)

文・山田宗太朗
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